2-a.モデル形状の視点から
電機機器の形状は設計上の制約条件を考慮しながら、望ましい出力特性が得られるように工夫が凝らされています。たとえばモータでは、ロータとステータ間におけるギャップ構造が出力特性に大きな影響を及ぼしますし、設計上のノウハウが凝縮されている箇所の一つです。リラクタンスモータのように磁気的突極性を利用したモータでは主磁路上のわずかな形状の違いが特性に大きな影響を及ぼします。また図1に見られるように、ティース先端にくぼみを入れた形状をもつモータのコギングトルクはくぼみのない形状に比べて大きく低減していることがわかります。
簡易設計によく用いられる磁気回路法では、磁気回路を構成する部品ごとに磁気抵抗を積分計算しますが、形状が複雑になると、精度を上げるためには必要とされる部品の計算数が非常に多くなります。
このため、予め計算に必要な部品を選択することが必要となり、熟練設計者の勘と経験に頼らざるを得ません。また複雑な形状の場合、初等的な積分計算では磁気抵抗の算出が困難な形状も存在しますので、扱える形状には制限があります。
これに対してFEAはCAD図面などの形状データに即してモデル化することが可能です。
FEAは対象を有限の要素に分割して要素の集まりであるメッシュとして形状を定義します。(図2参照)解析対象のメッシュモデルは、形状データさえあれば、メッシュの自動生成機能などを用いて生成することができますので、解析対象の形状や利用者のスキルを選びません。
 図1 くぼみあり/なしのティース形状と コギングトルクの比較
 図2 電磁石モデルの形状と 離散化後のメッシュ
 図3 電磁石モデル(図2)における 要素ごとの磁束密度分布
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