磁気冷凍機では、強力な磁場を発生させる超電導磁石が必要であり、その主要課題の一つがAC損失への対応である。
磁気冷凍機でのAC損失は、磁性体との相対位置変化による超電導コイルの電流変化や磁場変動によって生じるため、解析では超電導コイルのモデル化が必要となる。本報告では、JMAGを適用した超電導磁石のAC損失予測の概要とその評価結果について報告する。

川崎重工業株式会社

技術開発本部　技術研究所　機械システム研究部　基幹職

紀平　佑毅 氏

近年、AI及びスマートフォンの普及によりデータセンターでの消費電力が急増しており、電源における電力変換効率の向上が求められている。
電力変換効率の向上を図る中で、電圧変換トランスにおいては結合係数の向上が大きな課題の1つとして挙げられる。
結合係数の低下により漏れ磁束による効率低下、サージの増加、ノイズなど様々な問題が考えられるため今回は結合係数の向上を狙い、粉末冶金のメリットである形状自由度をいかしたコア形状の最適化を解析により検討した。

株式会社ダイヤメット

開発部　先行開発課

髙山　諒祐 氏

磁性流体回転ダンパー（MRDT）の設計において、JMAGを活用したモデルベース開発を実現するための手法を紹介します。従来の設計プロセスで課題となっていた磁束の流れのボトルネックを特定し、形状やコイル巻数のパラメトリック解析を通じて設計案を検討しました。その結果、ダンパーの質量軽減と応答時間の改善を達成しました。
本手法により、物理試作に頼らず設計効率を向上させる仮想試作の第一歩を示します。

THK株式会社

リサーチセンター　モビリティ開発統括部　車両開発部　制御システム開発課　自動車部品開発エンジニア

プリヨ バユ ラマダン 氏

鉄道はエネルギー効率の高い輸送機関であるが、2050年カーボンニュートラルの実現に向け、一層の省エネルギー化に向けた技術開発を進めている。現代の鉄道車両の駆動用電動機としては、かご型誘導電動機が最も広範に用いられており、この省エネルギー化を図ることはインパクトが大きい。本発表では、従前より開発を行っている多スロット高効率誘導機について、固定子スロットに磁性クサビを挿入することによる損失およびトルク脈動低減効果を、大規模解析モデルを用いた解析により分析した結果を紹介する。

公益財団法人　鉄道総合技術研究所

浮上式鉄道技術研究部　磁気浮上研究室　主任研究員

依田　裕史 氏

超電導マグネットを用いた誘導加熱装置は、強磁場中で被加熱物を回転させることで被加熱物内に誘導電流を生じさせ、ジュール損により被加熱物を加熱する装置である。この装置の開発では、所望の加熱性能を得るための磁場分布の実現や、各部に作用する電磁力の把握と調整、被加熱物の回転に必要なトルク特性の検討、被加熱物に流れる誘導電流により生じる磁場が超電導コイルに与える影響の検討など、複雑な設計検討が必要である。我々は、これらの検討にJMAGの各種解析を活用することで、装置の開発を進めてきた。その概要を紹介する。

テラル株式会社

技術本部　副本部長

伊東　徹也 氏

製品設計の効率化の一手段として、最適化計算の活用が進む。最適化計算では、多数のデザインを評価する必要があり、設計での実用に向けて、計算コスト低減が課題となる。JMAGには、形状変更からソルバ実行までを複数デザインHPCで同時に処理する機能およびライセンス（PSL）が提供されている。本発表では、HPCによる同時処理を活用した高速最適化計算フロー概要と、従来の逐次計算手法に比べ大幅な計算時間短縮を確認した結果を報告する。

株式会社デンソー

基盤技術開発部　CAE技術開発室　担当係長

吉岡　卓哉 氏

電化、電動化の進展とその１つのキーとなるワイドバンドギャップパワーデバイスの利用に伴い、インバータモータでは電気的、磁気的に直流から100kHz超の周波数帯の解析評価並びに設計開発が必要な状況である。一方、軸電圧、サージ電圧などの高周波域の問題を除き、従来は低周波域の非線形渦電流場を対象とする解析、設計が進められてきた。100kHz超の周波数帯ではモータ構造などに起因したキャパシティブな振舞いと前述の低周波域の振舞いが分離できなくなること、インバータとのシステム設計が必要になることの可能性が高まってくる。
今般の講演では上記を踏まえ、インバータモータの解析、設計に関する課題と対応策を述べるとともに、広帯域化に対してシームレスに対応できるモデルやシステム設計に関わるノイズ解析などの対応例を示す。

名古屋大学

未来材料・システム研究所　特任教授

井出　一正 氏

プラスチックボンド磁石は、焼結磁石と比べると磁気特性は劣るものの、形状自由度・配向自由度を生かし、多様な設計が可能な磁石である。なかでも異方性ボンド磁石は、成形時に外部磁場をかけ磁粉を特定の方向へ配向（異方化）を工夫することで、焼結磁石を用いたモータに匹敵する性能を得ることができる。
しかしながら、極異方着磁をした場合不完全着磁となるため、JMAGに搭載した材料データベースをそのまま用いて解析を行うと、実測と乖離してしまい初期検討が難しい。そこで、実測との差分について主要因となる、配向を考慮した着磁解析の手法を確立した。本講演では、車載用補機モータを想定した異方性ボンド磁石のIPMモータの設計を行った事例として紹介する。

日亜化学工業株式会社

第三部門　生産本部　磁性材料製造部　技術課　主査研究員補

吉田　理恵 氏

世界の電力消費量の50%以上をモータが占め、モータ性能向上要求が高まっている。モータの性能を向上させるため、ステータやロータ形状の最適化設計がよく用いられているが、様々な形状パターンでトルク・トルクリプル・鎖交磁束・インダクタンスなどの様々な特性データを取得する必要があり、このデータ取得に時間を要する問題がある。
本講演ではモータ特性データの取得方法FEM解析から事前に作成した代理モデルによる特性予測に置き換えることで、寸法パラメータを用いた形状最適化を高速化した。代理モデルの構築に必要なデータ収集についてはJMAGのパワーシミュレーションライセンスによる同時実行により工数を大幅に削減したので、これらの事例を紹介する。

ニデック株式会社

製品技術研究所　研究第1部

中川　大輔 氏

カーボンニュートラルを見据えて、誘導機の高効率化を実現するため、設計精度を向上する技術開発を進めている。
誘導機の高精度設計には、端部効果を考慮した三次元解析が不可欠である。
特にスキュー構造の検討においては、二次元解析では断面のみを扱うため、実機の磁束分布を正確に再現することが難しい。
本講演では、三次元電磁界解析を用いて誘導機の損失およびトルク特性を計算し、解析精度を評価した事例を紹介する。
特にロータ導体の温度依存性や漏れインダクタンスが特性に与える影響を比較した。
また、三次元解析におけるオートメッシュと積み上げメッシュの計算時間および特性再現性を評価したため報告する。

富士電機株式会社

インダストリー事業本部　開発統括部　回転機開発センター　回転機開発部

窪田　愛子 氏

本講演では、マツダが目指す「一気通貫プロセス」における企画構想段階の電動パワートレイン検討技術を紹介します。モータ諸元から断面形状を導出する新たなモータモデル構築手法と、JMAGを活用した最適化ワークフロー、さらにBEVの性能・コスト・航続距離の関係性を可視化した事例を通じて、開発初期段階での設計判断支援の可能性を探ります。

マツダ株式会社

統合制御システム開発本部　主幹

福井　誠志 氏

本発表では、パラメトリック最適化により複数性能を効率的に満たす仕様探索の手法を紹介する。
電動車用モータの開発において、人間の手によるすり合わせでは多性能の相反を解決する仕様の導出に時間がかかる。
今回、多性能最適化の計算時間短縮のため、JMAGの計算結果を基に機械学習モデルを作成し、最適化ツールに組み込み最適化を行った。

マツダ株式会社

MBD革新部

八川　晃一 氏

JMAGを用いて電磁加振力と伝達関数を組み合わせることで、振動応答を解析し、カラーマップによる可視化までを一貫して実施した事例について紹介します。従来は磁気回路設計が完了した後に構造解析を行う手法が一般的でしたが、本手法ではJMAG単体で振動評価までを完結できる可能性を示しました。これにより、設計初期段階での振動特性の把握が可能となり、開発リードタイムの短縮に寄与することが期待されます。今回はその初期的な試みとして、振動応答の解析結果をカラーマップで表現し、設計へのフィードバックの可能性について検討しました。

株式会社ミツバ

先行開発部　技術開発第一課　チームリーダー

内舘　高広 氏

コイルの高占積率と高い生産性を実現可能な、プレス加工を想定したシートコイル構造を用いたコアレスアキシャルギャップモータのコイル渦電流損を低減する方法を提案します。電流の流れに対して垂直な方向に交互にスリットを設けることで、損失を36%低減できることを示します。この解析において、3次元での解析が必須であり、渦電流も計算する必要があることから計算リードタイムが課題の一つとなります。JMAGの並列計算オプションを使うことによる短縮効果についても説明します。

三菱電機株式会社

コンポーネント製造技術センター　統合化技術推進部　主任

日野　辰郎 氏

市販されている電動バイクでは、出力の増加に伴い、冷却方式は空冷から水冷へ、巻線方式は集中巻から分布巻へと変化する傾向が見られる。この変化は8~10kW 付近で起こる。しかし、これらの冷却方式と巻線方式の組み合わせが最適であるかどうかを検証した研究は少ない。この傾向を検証するために、車両の要求出力と熱性能に応じてモータと冷却システムの合計容量と重量を比較できる検証モデルをJMAGの1D熱解析を活用して構築した。本モデルはモータ各部の熱抵抗やラジエータ・走行風による冷却などをJMAGの熱回路網により再現しており、モータのサイズや重量・発生損失等に応じた過渡的な温度上昇の違いを比較することができる。構築したモデルを用いて、巻線方式（集中巻またはセグメントコンダクタ（SC）分布巻）と冷却方式（水冷または空冷）の組み合わせの比較検証を行った。本研究で設計したモータにおいて、車両の最大出力が35kW 以下（欧州A2免許範囲）の場合、モータと冷却システムの合計体積は空冷集中巻モータが最も小さいことがわかった。しかし、15kW以上では、冷却装置（ラジエータ、ホース、ポンプ、リザーバタンク、冷却水）を含む水冷式SC モータの体積は、空冷集中巻モータの約110％であることが分かった。また、重量は約65％以下であった。本研究では、分布巻モータの一種としてSC モータを検討したが、分布巻モータの特徴として、スロット数が多く、巻線とステータコアの接触面積が大きく、放熱性が高いことが挙げられる。これらの特性は巻線種類に関係なく共通である。したがって、上記の知見は、定格出力が約10kW のEV において、水冷分布巻モータの採用が増加しているという市場傾向とおおむね一致している。

ヤマハ発動機株式会社

パワートレイン開発本部　電動開発統括部　電動PT開発部　シニアチーフ

大滝　亮太 氏

フラックススイッチングモータは永久磁石をステータ上に配置することができるため、磁石の冷却が容易になるという利点がある。その一方で、三次元計算が必須となり、計算コストが課題となる。近年、磁気設計のためのシミュレーションにおいても代理モデルが使用されるようになり、これを援用することで三次元計算での最適化が現実味を帯びてきている。そこで、本公演では代理モデルを援用し、アキシャルギャップ形フラックススイッチングモータの形状探索の高速化を検討した結果を報告する。

ヤンマーホールディングス株式会社

電動電制システム開発部

木村　勇登 氏

近年、第２世代高温超電導による高磁場応用機器の開発競争が激化している。基礎実験として、45.5テスラを超える磁場の発生も成功し、核融合炉実現を目指した試験コイルによる20テスラの発生にも成功した。一方で、高温超電導体は高価であり、かつ近年のヘリウム枯渇により、実験による機器開発が困難を極めている。
このような背景から、高温超電導マグネットのシミュレーションによる現象把握や設計、安定性評価などの重要性が高まっている。さらに、絶縁を排除した無絶縁巻線技術の登場により、電磁現象も複雑化しているうえに、熱や機械的破損、変形も大きな問題となっており、詳細な連成解析が望まれてきている。

北海道大学

情報科学研究院　教授

野口　聡 氏

電動車の航続距離拡大の観点から、駆動モータの高効率化が強く求められており、鉄心材料として用いられる無方向性電磁鋼板には、さらなる低鉄損特性が要求されている。一方、電磁鋼板の鉄損は、打抜き加工や焼きばめなどのモータ組立工程において付与される応力により、大幅に増加することが知られており、これらの影響を抑制可能な加工技術および材料開発が望まれている。
応力による鉄損の増加が極めて小さい鉄心材料として、6.5%Si鋼JNEX^®およびSi傾斜電磁鋼板JNHF^®等がすでに実用化されている。これらの材料は、CVD（Chemical Vapor Deposition）連続浸珪プロセスにより量産されており、高効率モータへの適用が今後さらに期待される。
本稿では、IPMモータの効率および鉄損に及ぼす焼きばめ応力の影響について検証した事例を報告する。Si傾斜電磁鋼板JNHF^®を用いることで、焼きばめによる鉄損の増加およびモータ効率の低下を抑制可能であることを実験的に示し、さらにJMAGによる数値シミュレーションを通じてその有効性を検証した。

JFEスチール株式会社

電磁鋼板研究部　主任研究員

吉﨑　聡一郎 氏

Thermal management is a critical enabler for next-generation high-performance motors. This presentation will firstly provide an overview of state-of-the-art cooling technologies for electrical machines, highlighting their respective advantages and limitations. Particular focus will be placed on the challenges of thermal modelling and experimental validation, especially for advanced spray and jet cooling methods. Key aspects such as cooling effectiveness, impact on power density and efficiency, as well as manufacturing complexity, will be discussed. The talk will conclude with perspectives on emerging trends and future developments in cooling strategies for automotive electrical machines.

University of Nottingham

Principal Research Fellow, Power Electronics, Machines and Control Research Institute

Dr. FENGYU ZHANG

本講演では、分割コア・モジュラー設計による大型風力発電機の設計手法を紹介する。この手法は、サプライチェーンの拡大と国産洋上風車の普及促進を目的としている。モジュラー化により部品の標準化と分散製造が可能となり、地域での製造が現実的になる。
2MW級の垂直軸型発電機モデルを対象に、JMAGを用いた磁場解析を実施した。まず、2Dの永久磁石（PM）部分モデルにより設計コンセプトの妥当性を確認し、次に3Dモデルへと拡張して風車への搭載形状を検討した。さらに、PMをレアアースレス材料へ置換するためのロータ設計の工夫についても検討を加えた。

株式会社 アルバトロス・テクノロジー

CTO

井上　正哉 氏

Large generators are the core equipment of power systems, and inaccurate calculations at the end of large generators affect the safe and reliable operation of the motor. Currently, electromagnetic calculations for generators involve the linear section of the winding in the slot, which has a simple geometric structure, regular winding arrangement, and strong magnetic field symmetry. However, calculations for the end of large generators are difficult. This study reports on the application of JMAG in large steam turbine generators, taking the calculation of losses in the stator end coils and end structural components of a large capacity air cooled generator as an example. Based on the JMAG simulation software, a three-dimensional finite element simulation model of the generator’s stator and rotor end coils and other structural components was constructed, and finite element calculations were carried out. The experimental results were in good agreement with the calculations.

SHANGHAI ELECTRIC POWER GENERATION EQUIPMENT CO., LTD SHANGHAI GENERATOR PLANT

Electrical Engineer, Technology Development Department

Dr. Baichuan Xu

Currently, there are two trends in machine development for electric vehicles. The first is to target high power densities using axial flux machines (AFM), which have become increasingly popular in traction drive systems, especially in the yokeless permanent magnet version (PM-AFM). The second is the reduction of rare earth materials due to supply chain risks and environmental concerns. With upcoming sustainability requirements, external excitation with a wound rotor (EE-RFM) is increasingly used in drivetrain applications. This offers the advantage of rotor speed independent excitation, making it ideal for variable speed drives, as in electric vehicle drivetrains. As a combination, the externally excited axial flux machine (EE-AFM) is introduced in this study.

However, due to added masses mainly from the rotor windings, the rotor stresses and the displacement are a major issue for EE-RFMs and require special attention while designing the machine. For an EE-AFM, the rotating masses do not interact identically, as the centrifugal forces result in additional bending of the carrier while causing stresses that affect both the electromagnetic performance and the structural integrity of the machine.

From electromagnetic perspective, optimizing an EE-AFM is challenging due to the interdependence of numerous parameters. Performance targets such as torque and efficiency are directly influenced by the design of the magnetic circuit and windings. In an EESM, joule losses in the windings of stator and rotor (including ohmic and frequency-dependent effects) and mechanical behavior have the highest impact on duty cycle losses and ultimately driving range of an electric vehicle.

Connecting these domains and demands is mandatory in the Multiphysics design optimization of EEAFMs. For time-efficient calculations leading to extensive parameter studies, typical 3D simulations of the electromagnetic, mechanical and aerodynamic domains must be avoided as much as possible. In this work, several valid simplifications and model reductions have led to a significant reduction in simulation time while maintaining precise results.

Electromagnetically, the 2D circumferential sliced models are already known and well researched. The advantage of this method is the fast calculation and simultaneous representation of physical results such as nonlinear saturation behavior from the magnetic characteristics of the silicon steel laminations. The simulated torque and losses of the electric machine are assessed and verified for their prediction accuracy. Another 2D simplified model, perpendicular to the electromagnetic one is used to analyze the displacement and stress within the rotating system and is validated with detailed 3D models. Finally, 3D CFD simulations provide insights into airflow patterns and especially drag losses, relevant for the loss calculations.

The proposed holistic design workflow can be used to find the optima for a given requirement on the component level. By extending the degree of freedom with variable gearbox ratios, the most suitable powertrain setup and architecture can be determined. This study highlights the importance of Multiphysics design optimization to maximize the performance and reliability (-60% of displacement possible) of EE-AFMs as demonstrated in the graphs below. Incorporating aerodynamic drag analysis alongside electromagnetic and mechanical considerations offers improved efficiency and extended lifetime for electric mobility applications.

Schaeffler AG

Head CoC Electric Machines, Technology & Innovation

Dr. Martin Bruell

当社では、カーボンニュートラル社会の実現に向け、ギアレスダイレクトドライブを可能にする高速モータの開発を進めている。その中で、さらなる高速・大容量モータの開発にあたり、誘導電動機の適用可能性を検討している。高速化に対応するため、ロータ鉄心および二次導体が塊状であるソリッドロータの採用を想定しているが、ソリッドロータでは渦電流損の増大が懸念される。この損失の詳細把握と対策検討には、3次元電磁界解析による分析が不可欠である。
本講演では、ソリッドロータを用いたかご型誘導電動機における渦電流損について、2次元および3次元電磁界解析を用いた分析結果を紹介する。

株式会社明電舎

研究開発本部　先進技術研究所　パワードライブシステム研究部　技師

内山　翔 氏

MBDが年々進化する一方で、モータ損失評価における解析と実測の「ギャップ」は、開発効率を妨げる大きな課題と して残っています。SiC/GaNインバータを使用したモータ損失評価では、モータは単純な誘導性負荷(L成分)としてだけでは捉えきれず、寄生容量（C成分）の考慮が不可欠です。特に、「モータにおけるリンギング損失」はモータのC 成分とインバータ・モータ間のケーブルL成分による共振現象から生じ、解析モデルで無視されるだけでなく、従来の電気計測でも捉えきれていませんでした。本講演は、単に解析と実測の「ギャップ」を埋めるのではなく、双方を「より確からしい値」へと近づけ、損失評価の絶対精度を向上させることを目的とし、以下の3つのテーマを解説します。
1. モータ損失評価において考慮すべき成分を理解する：
高周波領域における損失の考慮がいかに重要か、特にリンギング損失が全体の損失に与える影響を解説します。
2. モータ損失を正確に実測するための計測器への要件：
これまで見えなかったリンギング損失を正確に捉えるために計測器に求められる性能と、それによって今後の評価の 「基準となる実測データ」を得るための電力測定ソリューションを紹介します。
3. 解析モデルの広帯域対応の構想：
本講演にご参加いただくことで、評価軸の信頼性を高め、解析と実測の双方を改善していくための具体的なアプ ローチをご理解いただけます。これにより、信頼性の高いMBD環境を構築し、手戻りのない効率的な開発と、製品の さらなる高性能化に貢献します。
本講演は、HIOKIとJSOLの共同セッションであり、実測関連の内容をHIOKI、解析関連の内容をJSOLから発表いたします。

日置電機株式会社　赤羽　真和 氏

株式会社JSOL　佐野　広征

JMAGは開発当初からマルチフィジックスをサポートし、誘導加熱解析にも活用されてきました。
本発表では、磁界、熱、構造、回路の連成解析機能の搭載に始まり、材料特性の精緻化、大規模計算への対応、最適化といった機能整備を通じて、JMAGのマルチフィジックス解析が歩んできた道のりを振り返ります。
そして、誘導加熱分野における現在の課題、特にデータ駆動型設計や自動設計といった次世代の設計手法を実現するために、JMAGが果たすべき役割と解決すべき課題について考えます。

株式会社JSOL

矢野　史朗

電動化の加速に伴いモータ設計の需要が急増する中、設計者不足や開発期間短縮の要求が高まっています。これらの課題に対応するため、弊社では独自開発の生成AI技術を活用した「モータ設計エージェント」の開発に取り組んでいます。
本講演では、JMAG-Designerと連携した自律的なモータ設計開発についてご紹介します。本システムでは、AIエージェントがJMAG-Designerと連携し、アイデアの着想、CADモデル作成、解析条件設定、設計最適化、結果評価までを自動的に実行します。さらに、トヨタ自動車株式会社、ダイキン工業株式会社、三菱重工業株式会社と共同で取り組んだモータ設計エージェントによる設計事例についてもご紹介します。

株式会社MotorAI

代表取締役社長

清水　悠生 氏

現代の電気モーター設計は、単一ポイントの解析から、包括的な設計空間探索へと移行することが求められています。しかし、多目的最適化、効率マップ作成、データ駆動型設計に必要となる数百、数千ものシミュレーションの実行は、多くの場合、計算リソースの制約により非現実的です。本講演では、JMAGユーザーがこれらのボトルネックを克服することを可能にする、ターンキー型のクラウドHPCプラットフォームを紹介します。EV駆動用モーターのケーススタディを通じて、1,000点に及ぶ実験計画法（DOE）を自動化し、並列実行する手法を具体的に示します。FEAに適した多コアCPUから最新のGPUまで、多様なハードウェアアーキテクチャにシームレスにアクセスし、ジョブ毎に最適なコストパフォーマンスを見出す方法についても解説します。本セッションは、JMAGエンジニアが設計サイクルタイムを劇的に削減し、シミュレーションスループットを10倍以上に向上させ、真のシミュレーション主導型バーチャルプロトタイピングへの道のりを加速させるための実践的な戦略を提供します。

Rescale Japan株式会社

テクニカル　ダイレクター

佐藤　仁 氏

磁束変調型磁気ギアは2001年に提案され、従来型磁気ギアと比較して伝達トルク密度が著しく向上することが報告されている。高効率、低騒音、低ヒステリシス損失に加え、グリスレス構造、トルクリミット機能、コンプライアンス性など、機械式ギアにはない独自の特性を有している。一方で、試作機において予期しないコギングトルク成分が観測され、これらの特性を損なう可能性がある。
本研究では、磁気ギアにおけるコギングトルク低減を目的として、理論的検討、磁場解析、および実機試験の三つの観点から総合的な評価を行った。その結果、組立誤差に起因する主要因を特定し、スキューによる高調波抑制が有効であることを確認した。

住友重機械工業株式会社

技術研究所　電機制御技術部　電磁アクチュエータグループ

中川　博貴 氏

本発表では、モータを含む回転機械システムの振動シミュレーションについてご説明します。システムの振動挙動をより正確に予測するため、1DCAEを用いてシステム全体をモデル化する手法を提案します。
特に、転がり軸受に焦点を当て、その剛性を考慮したモデルでの解析結果と、軸受起因の振動に対する抑制事例もご紹介します。
加えて、トルク条件によって変化する軸受剛性と、それに伴うシステム全体の固有振動数の関係もご説明します。

ニュートンワークス株式会社

CAE総合開発センター　主任

佐々木　宏樹 氏

音響解析ソフト「Actran」の基本機能をご紹介いたします。
あわせて、JMAGとの連携が可能なElectric MotorノイズやePowertrainノイズの解析機能（Workflow Manager）およびその活用事例についてもご紹介いたします。

Hexagon

D&E システムズ事業部　技術本部　Structures Solution部　プリンシパルエンジニア

山村　浩一郎 氏

Torque ripple remains a critical challenge for precision control and NVH optimization in electric drive systems. While finite element (FEM) analysis using JMAG Designer accurately captures spatial harmonics and magnetic saturation effects, incorporating inverter switching dynamics often results in impractically long simulation times.
We present a real-time Hardware-in-the-Loop (HIL) methodology that combines JMAG-RT FEM motor data with a high-fidelity switching inverter model implemented in Simulink® and Simscape™ Electrical™. The resulting model runs on a Speedgoat HIL test system featuring a programmable FPGA I/O module, enabling sub-microsecond time steps while preserving all torque ripple contributions.
The complete workflow is addressed, supporting both Controller-HIL and Power-HIL configurations, to verify that production-ready control software and hardware achieve minimal torque ripple levels. The proposed methodology enables faster and more repeatable validation under realistic conditions, significantly reducing development cycle time and improving quality assurance.

Speedgoat GmbH

Senior Application Engineer, Application Engineering

Dr. Lu-Dac

JMAGは電気機器の自動設計実現に向けて開発を進めています。
我々が考える自動設計は、広域設計探査から始まり、多面評価を含めた最適化で設計案を絞り込み、仮想試作を行います。
この自動設計の各フェーズでの計算速度や使いやすさが、JMAG Ver.25.0の機能強化により向上します。
ユーザー形状に対する自動拘束機能の強化、形状ライブラリと設計シナリオの充実により、煩雑な事前準備をスキップしてすぐに設計探査を行えます。
JMAG-Expressのユーザーインターフェースを改良し、多面評価がより簡便に行えるようになります。
形状破綻判定と離散最適化が可能な代理モデルの援用により、高速に最適化を行えます。
また、ヒステリシス損失計算のための対称ループ生成機能の拡充、異方性を持つ超電導材料特性のサポートなど、材料モデリング機能を強化します。
本セミナーでは、JMAG Ver.25.0で開発した機能が自動設計の各フェーズにどのように貢献するかを紹介します。

電磁界解析を扱う技術者にとって、解析結果を理解し、他者に根拠をもって説明する力は不可欠です。
磁界解析によって得られる電気機器の特性を読み解くには、電磁気学の理解が欠かせません。
しかし、知識をどこで身につければよいか分からない、あるいは一度習得した内容を再確認したいと考える方も多いのではないでしょうか。
本セミナーでは、電磁界解析の結果を評価・説明するために必要な電磁気学の基礎と、それが解析結果にどのように現れるかを解説します。

磁石や電磁鋼板を用いた電気機器の解析結果が、実測と合わないというご経験はありませんか？
磁界解析の精度を向上するためには、材料の物理現象を捉えるモデリングが不可欠です。
たとえば磁石の場合、熱や反磁界による不可逆減磁が発生することがあります。
着磁状態が特定の着磁パターンでは表現できない場合、着磁解析が必要です。
可変磁石を用いた電気機器では、運転中の脱磁・着磁を表現できるモデリングが必要です。
またPWMインバータ制御では、モータのコイル電流にキャリア成分が重畳します。
キャリア周波数は数kHz以上であり、多くの高調波成分が鉄損特性データの測定範囲外となります。
この場合、プレイモデルによる損失評価が有効です。
本セミナーでは、解析目的ごとに磁石および電磁鋼板をどのようにモデリングすればよいか、具体例を挙げて解説します。

従来の設計ノウハウに固執せずに斬新な電気機器の形状を探索する手段としてトポロジー最適化が近年注目されており、モーターや誘導加熱などで採用が進んでいます。一方、実際の機器設計では巻数や電流値、磁石の配向方向など実数値で扱うべきパラメーターも存在します。トポロジーと同時にこれらのパラメーターを考慮した最適化(＝ハイブリッド最適化)を行うことで探索の範囲が広がり更なるパレートプロントの前進につながります。
本セミナーでは以下のハイブリッド最適化の事例をご紹介します。
・SPMモーターの磁石形状をトポロジー、磁石配向をパラメーターとして扱った事例
・誘導加熱のコイル形状をトポロジー、電流値と周波数をパラメーターとして扱った事例
・電源リアクトルのコア形状をトポロジー、巻数やコイル領域の寸法をパラメーターとして扱った事例

自動車部品等の表面硬化に用いられる熱処理方法として誘導加熱による方法が知られています。
誘導加熱コイルの開発では加熱対象の部品に応じて適切なコイルを設計する必要があります。
このような加熱コイルを短期間で開発するためにシミュレーションを活用した設計が行われております。
本セミナーでは、誘導加熱現象を正確にシミュレーションするためのモデリングの方法と、要求を満足する誘導加熱コイルの仕様を得るために最適化計算を活用した設計探査事例をご紹介します。

モータ含め電気機器設計者の主な役割は、要件を満たすように各寸法を決定することです。
より良い寸法セットを決定するためには、形状を成立させつつ各寸法をできるだけ大きく変更できることが望まれます。
そのために必要な形状拘束の設定は普段図面を描く場合とは異なり、寸法変更のためのスキルが求められます。
JMAGに搭載されている形状自動拘束を使用することで、だれでも容易にそのような拘束を設定できます。
形状拘束後は、JMAG-Expressと組み合わせることでパラメトリック解析、最適化までシームレスにつながります。
本セミナーでは実例と通して、形状自動拘束の使用方法とパラメトリック解析、最適化まで行うためのワークフローを解説します。

最適化計算をはじめとする多ケース計算では、ジョブの同時実行数を増やすことが計算時間の短縮に有効です。
実現するハードウェア環境としては多ノードのクラスタ構成が一般的でしたが、近年のPCではコア数が増えて、1台でもジョブの同時実行による計算速度向上効果を享受できるようになってきました。
JMAGもWindowsマシンを複数接続し、多ケース計算を分散して同時実行する機能や16ジョブ同時実行、32ジョブ同時実行用の新ライセンスを提供しています。2D単体スタディの多ケース計算では、16または32ジョブ同時実行でそれぞれ6～14倍、10～25倍の速度向上が期待できます。
お手元のPCで小規模な分散計算環境の構築が、ハード、ソフト、および費用面で手軽にできるようになっていますので、ぜひお試しください。
本セミナーでは、Windowsマシンを複数接続して分散同時実行する機能に加えて、マシンのパフォーマンスを最大化するためのJMAG機能（ファイル出力制御、ライセンス管理など）について詳細に説明いたしますので、多ケース計算を実施される際にはぜひご活用ください。

高出力密度化に伴い、モータ設計における温度評価は不可欠なものとなっています。
熱解析では冷却や部品間の接触などのモデリングは重要ですが、そのモデリングの方法が分からないというモータ設計者も多いのではないでしょうか。
これらを表現するために、JMAGでは簡単な設定で利用可能な熱回路素子や接触熱抵抗条件を提供してきました。
今年は新たに、産業用モータ向けに流れ回路を利用したベンチレーションを扱えるようになりました。
また、駆動用モータのモード走行を通じた温度評価を行うための機能も追加しています。
本セミナーでは、モータ設計者が熱解析を行う際に活用できる簡単・便利な機能をご紹介します。

機器設計では、要件の高度化と設計期間の短縮が同時に求められる中、設計初期での設計案評価の重要性が高まっています。
従来の設計では、限られた候補機種を個別に最適化する手法が一般的でしたが、要件を確実に満たす設計案を見出すためには、設計空間を広く取り、その中から比較・評価して絞り込むことが求められます。
このような広い設計空間の探査・評価を支えるのが、JMAGのDesign Explorerです。
蓄積された異なる機種の設計データを一つのデータベースにまとめ、フィルタリングや比較・分析を行うことで、多面的な視点から設計案を評価できます。
本セミナーでは、シミュレーションデータベースを活用したDesign Explorerの使い方ついて、デモを交えてご紹介します。

近年、電動化システムへの要求の高度化や開発スケジュールの短縮に伴って、実機開発と並行してシステム設計や検証を進めるモデルベース開発（MBD）の重要性が高まっています。
JMAG-RTは、JMAGの高精度なFEAで得られた機器特性からプラントモデル（JMAG-RTモデル）を作成し、MIL/HIL環境で実機挙動を忠実に再現した高速シミュレーションを実現します。
本セミナーでは、これからJMAG-RT をご利用いただく方を対象として、JMAG-RTモデルの特徴と制約、ワークフロー、モデル生成の計算環境、利用できるMIL/HIL環境など、導入に必要な知識を分かりやすくご紹介します。
また、オープン巻線におけるインバータ切替えの制御設計や、モータECUの故障検知など、モータシステム開発の各工程における活用事例を通じて、JMAG-RT の適用効果やご利用にかかるコストについてもご説明します。

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各種回転機の効率マップを得るための専用スタディ、効率マップスタディを使うことで、モータタイプ間の性能比較や、最適化による設計案の絞り込みが可能です。
さらに、計算する動作点の調整や、高調波損失・部品温度の考慮といった豊富な設定オプションを活用することで、お客様が求める精度に応じたマップを得ることができます。
計算精度は計算速度とトレードオフの関係にありますが、計算速度を重視して得た効率マップの様々な回転機モデルでの精度確認結果を示します。
最後に、皆様からご要望の多い機能改善に対する取り組みについても、ご紹介します。

高効率モータの設計では、磁気性能だけでなく、温度、応力、絶縁、振動といった多面的な要件を同時に満たすことが求められます。
本セミナーでは、JMAGを活用した永久磁石モータの解析事例を通じて、熱・振動解析を含む同時多面評価による設計最適化手法をご紹介します。
従来の磁気設計中心のアプローチから一歩進み、手戻りのリスクを低減しながら、性能・信頼性・コストのバランスを取る設計ワークフローの実践的な考え方を解説します。

EVパワートレインに代表されるモータ搭載機器の低騒音化・低振動化への要求はますます高まっています。
NVの評価・対策を磁気設計の初期から並行で実施することは、設計期間全体の短縮やコストの低減に非常に有効です。そのためには磁気設計のソフトウェアで素早くNVの評価・対策を検討できる環境が必要です。
JMAGではモータの磁界解析を行いながら、その電磁力を加振力とするシステムの振動を同時に評価することができます。
また、電磁力・磁束密度の時間高調波・空間高調波成分の評価や、機器の寸法や入力・駆動条件を設計変数として共振の回避などを目的とする最適化も行うことができます。
本セミナーでは磁気設計者を対象にこれらのNV設計向けソリューションをご紹介します。

大規模最適化によって電気機器設計を革新するために、JMAGは機能開発を進めています。
最適化の前処理として複雑形状モデルに対して完全拘束を行い多様な初期形状を自動生成することができる、自動拘束とレンジファインダーを搭載しています。
実設計においては磁気特性以外に熱、強度、絶縁も考慮した多面評価が必要ですが、複雑な設定なしに多面評価できるシナリオを備えており、ユーザーが自由にカスタムすることも可能です。
大規模最適化においては計算時間が大きな課題となりますが、高い効率の分散実行により高速化を実現しています。
最適化計算中のデータで学習した代理モデルを活用したオンライン最適化によりさらなる時間短縮が図れます。
ポスト処理においても、新しい結果分析フレームワークであるDesign Explorerを搭載しました。これにより100万ケース規模の分析をPCで行うことができます。
本セミナーでは、大規模最適化の課題を解決するこれらのJMAGソリューションについて解説いたします。

ドローンやヒューマノイド、産業用ロボットアームなど、近年のロボットには出力や制御性において高い磁気的性能が求められています。
その性能を事前に正確に把握することは、ロボット用モータの設計では極めて重要であり、その性能予測ツールとしてJMAGが活用されています。
本セミナーでは、ロボット用モータの代表と言えるサーボモータ、ステッピングモータ、コアレスモータおよび球面モータを例として、磁気回路設計でのJMAGの活用事例を紹介します。
一方で、ロボット用モータには常に小型高出力化が求められており、それに伴って熱や振動も新たな課題となっています。
磁気的性能を満たしつつ熱や振動の課題を同時に解決するためには、磁気回路設計と同時に熱や振動も評価しなければいけません。
ロボット用モータにおいて、JMAGを活用して磁気と熱、振動を多面的に評価した一例も紹介します。

近年では、電気機器の小型化および高出力化が進展しており、より高度な性能や品質が求められるようになっています。
中でも薄型形状で高出力を実現できるアキシャルフラックスモータが注目を集めています。
設計案の取得方法としては最適化計算が広く用いられており、人手では到達できなかった設計案を得ることが可能になってきました。
一方で、入力データとなる形状、設計変数、メッシュ、評価項目の準備には手間がかかるという課題もあります。
しかし、JMAG-Expressは形状および評価内容をテンプレートとして備えており、これらの工数を大幅に削減することが可能です。
さらに、評価内容は磁気特性だけではなく、熱特性も含んでいるため多面的な評価が可能となり、後工程の手戻りも削減できます。
本セミナーでは、JMAG-Expressを活用したアキシャルフラックスモータの最適化計算についての事例をご紹介します。

モータ設計ツールとしてJMAG-Expressの開発、改良を進めており、この１年でパフォーマンスや視認性などを大幅に強化しました。
具体的な改善項目として、ロータおよびステータ選択時の拡大表示、設計テーブルの項目の整理、電流トルク特性(I-T特性)や位相電圧特性(β-V特性)のグラフ追加、最適化設定時における寸法ハイライト、従属寸法変数の応答値利用などに対応しています。
これにより、使いやすさに加えて多面評価や最適化までスムーズに行えるツールとなっています。
本セミナーでは最新のJMAG-Expressについて改善ポイントを解説し、磁気と熱の多面評価最適化を行った事例について紹介します。