ポスターを観ながら、技術についてゆっくりと考える場をご提供します。
解析の考え方を理解したい方、JMAG-Designerの開発方針を知りたい方にお勧めです。
技術交流や情報交換の場として活用してください。
展示時間
- 12/6 15:30-17:00
- 12/7 08:30-10:30 / 14:40-16:10
最近は省スペース化を目指しレゾルバがモータのコイルエンドすぐ近くに配置されています。そのため、モータからの漏洩磁束がレゾルバに到達し、漏洩磁束の影響を正確に把握する必要があります。
漏洩磁束というとても小さな磁束を実測することは難しく、磁界解析での現象理解を期待されています。
ただし、レゾルバへの漏洩磁束のモデリング方法は確立されておらず、モデリング方法を確立する必要があります。
漏洩磁束を検出するために、レゾルバにサーチコイルを設置し、モデリング方法を確認している進行中の内容をご紹介いたします。
リニアモーターは産業用の搬送装置用途をはじめ、様々なシーン・形態で利用されています。
例えば直線運動のみでなく曲線を含んだ搬送路でも用いられることがあります。
また速度や位置の制御が求められるため、機器の特性を考慮したうえで制御ロジックが意図したとおりに動作するかの検討も必要となります。
JMAG-Designerは任意の運動を扱う機能を備えており、曲線を含んだ搬送路での評価も行えます。また制御検討用のプラントモデルを生成する機能も備えており、推力脈動を考慮した速度や位置制御を高精度に行うことが可能です。
本ポスターでは、曲線を含む搬送路でのリニアモーター特性を評価した事例を紹介します。またリニアモータの速度制御の検討例を題材にプラントモデルの精度について確認しつつ、プラントモデルの活用例をご紹介します。
従来、誘導機の特性評価はステップ数が多いことが原因となり2次元が中心でした。
そのためスキューの効果やエンドリングの影響は近似され、ステータ巻線のコイルエンドの影響は考慮されず、実機との誤差を生じさせる要因となっていました。
近年、JMAGの高並列ソルバーのパフォーマンスが向上したことにより、誘導機設計の実務において3次元解析の活用が当たり前となりつつあります。これによってスキューとエンドリング、コイルエンドそれぞれがモデルにCADとして反映されても評価を短時間で行うことが可能となりました。
本ポスターでは、誘導機の解析において詳細な3次元モデルの利用が解析結果に与える影響を示します。
また、コイルテンプレートや並列ソルバーなど最新のJMAG-Designer の機能を活用することにより、3次元モデルの作成と計算実行までが迅速に進められることをご紹介します。
巻線界磁型同期モータ(EESM)は、界磁電流を変えることによる可変磁束特性を持つことから、広い駆動範囲が要求される用途に適したモータとして着目されています。
本ポスターでは、磁気設計時に考慮が必要なEESM特有のトルク・インダクタンス・損失特性を紹介し、PMSMとの比較を通じて理解を深めます。
また、多面評価時にもEESM特有の着目点があります。
ここでは、界磁巻線の温度上昇評価例、界磁巻線の重量に起因するロータティースの応力評価例を紹介します。
お手元でも簡単に再現可能な事例を用いていますので、ぜひEESMの解析をお試しください。
自動設計の実現には、最適化計算が不可欠となります。トポロジー最適化は設計対象の形状(トポロジー)の自由度が高いため、特に自動設計に適した手法と言えます。
一方で、形状自由度が高いゆえに製造困難なトポロジーが最適解として得られることもあります。
本ポスターでは、トポロジー最適化の利点や課題、およびその課題への取り組みを様々な事例を通じて紹介します。ぜひトポロジー最適化への期待や課題解決について皆さんの意見をお聞かせください。
仮想試作おいて、実機に近い精度の解析を行うためには、形状の詳細なモデル化が必要になります。
例えばモータの場合、コアの積層鋼板を1枚ずつモデル化する、周辺部品もモデル化する、などの詳細なモデル化を組み合わせると、要素数が数億に達することが想定されます。
誘導加熱やトランスの解析でもモデルの大規模化が想定されます。
JMAG-Designer のプリポストプロセッサーがこのような大規模モデルをスムーズにハンドリングできるよう、パフォーマンスの性能向上を継続的に行っています。
本ポスターでは、数千万から 2 億要素モデルをターゲットとして実施しているパフォーマンス性能向上の動向をご紹介いたします。
電気機器の設計において、電磁気に関する検討では不十分で、熱、構造、電気の側面も設計プロセスで重要な役割を果たします。
それにもかかわらず、特に初期段階では、設計の焦点は主に電磁気的検討に留まることがよくあります。
これにより、温度評価や磁石の減磁をチェックする等、後の詳細な設計検討を行う際に、不必要な手戻りが発生する可能性があります。
JMAG-Express は、有限要素解析 (FEA)をベースとした、高速かつ包括的な多面評価による電気機械向けの設計ツールを提供します。
これらの特性により、初期段階の設計に理想的なプラットフォームとなります。
本ポスターでは、特定の駆動用モータ設計ケースについて、多面的な評価を無視した場合とのパレート フロントの違いを強調します。
この比較は、この多面的な評価の必要性を示し、この目的に最も適したフレームワークとしての JMAG-Express をお見せします。
さらに、得られた結果を同じインターフェイスにシームレスに統合して詳細な分析を行うことができるため、設計ワークフロー全体にとって不可欠なツールとして確立されます。
磁気特性、熱特性、さらにはモータの振動特性(電磁力、トルク、振動モード)まで入念に考慮した設計案が、システム(モータを組み込んだ製品そのもの)評価でNGとなり戻ってきた経験はないでしょうか?
振動特性は、モータ単体で求めたときとシステムに組み込んだときで、境界条件や周辺機器の影響により大きく振る舞いが変わる可能性のある特性のひとつです。
モータ設計案の検討段階でシステムレベルの振動特性を考慮することにより、後工程の要件も踏まえた設計検討を実施することができます。
本ポスターでは、システムレベルの振動計算をJMAGでどのように実現しているかを紹介します。
設計で電磁界解析ツールを有効に活用するためには、解析の信頼性の担保が必要となります。信頼性を担保する手段として、解析設定の確からしさの確認(Verification)と実測を参考に解析の妥当性の確認(Validation)があります。今回Verificationを行う過程で解析設定パラメータのトルク感度とその精度を確認し、磁石の磁気特性やICCGの収束判定値の感度が高いことがわかりました。また、Validationを行う過程で、実機のエンコーダー起因による電流位相遅れが狙いトルク値に対し大きな差を与えることがわかりました。本ポスターではこれららの内容をご紹介します。
JMAGには、磁気設計だけでなく温度評価も行えるように熱解析機能が備わっています。
実測やCFDの結果をベースとした接触熱抵抗や冷却のモデリング機能があり、熱設計の経験がなくとも熱設計を進めることができます。
しかし、設計で解析ツールを活用するためには、計算結果の信頼性の担保が必要になります。
本ポスターでは、熱解析行う上での要素技術である接触熱抵抗や冷却モデルの精度検証例を紹介します。
またモータの温度評価のため、熱解析を行った結果と実測の結果を比較した事例を紹介します。
JMAGは、これまで以上に設計・開発に役立つ新機能を提供します。本ポスターではVer.23.0の新機能をピックアップして紹介します。
JMAG-Expressは利用していますか。詳細解析前に効率的な設計案を導き出すため、JMAG-Expressの機能強化を行います。すでに利用中の方もまだの方も、新機能をご覧になりぜひ広範囲の設計空間を探索してより良い設計案を導出してください。
計算するケース数を絞っていませんか。ソルバーの速度と分散効率の向上により、これまでよりも多くの計算ができるようになります。また、代理モデル導入により最適化計算も高速化します。
振動を評価しながら磁気回路を検討する必要はありませんか。新しいJMAGでは、磁気回路の変更によるシステムレベルの振動への影響を即座に確認できるようになります。
永久磁石のモデリングを改善することで、電磁界解析の精度をもう一段引き上げてみませんか。
実測と解析結果とが合致しない場合、その原因は磁石のモデリングにあるかもしれません。
熱や反磁界による減磁は考慮できているでしょうか。
実機の着磁状態を忠実に再現できているでしょうか。
アプリケーションによっては、運転中の脱着磁を模擬する必要もあります。
本ポスターでは、減磁および着磁の正確なモデリング方法についてご説明いたします。
AC損失の計算やコイルエンドによる磁束を考慮するためには、コイルエンド形状や巻線の配置を正確にモデル化する必要があります。
高密度なコイルエンド形状は作図が困難であったり、部品同士が干渉しやすくなるなど、形状作成は手間のかかる作業の一つです。
このような場合にお勧めしたいのがJMAGのコイルテンプレート機能です。パラメータを指定するだけで、それらの問題を回避しながら回転機の巻線形状を作成できます。
本ポスターでは、JMAGのコイルテンプレート機能についてどのようなコイルエンド形状が作成できるか具体例を用いてご紹介します。
また、最新のJMAGではコイルテンプレート使用時のパフォーマンス改善も行っています。操作性が向上している点についても併せてご紹介します。
モータ設計を開始するときにすでに永久磁石モータ等、モータの機種がすでに決まっていることが多いのではないでしょうか。おそらく、過去の経験や既存モータから決定しているのだと思います。
しかし、逆に設計空間を狭めてしまっている危険性があります。全てのモータの設計経験はないことが多いと思いますので、JMAG-Expressを使って多くのモータ機種から適切なモータを選定したいと思います。
本ポスターでは、JMAG-Expressを活用し、多機種のモータを同時に評価しモータを選定するだけでなく、最適設計にスムーズにつなげられることを示します。
JMAG-Express でカスタム形状をご利用する際、事前に形状をライブラリに登録する必要があります。
ライブラリの登録に必要な設定が分かり辛く、諦めていたユーザー様も少なくないと思います。
JMAG Ver.23.0ではライブラリの登録に必要な設定をGUI上でガイドする機能を追加しました。
ガイドに従って設定を進めることで、迷うことなくカスタム形状をライブラリに登録することができるようになります。
本ポスターでは、ガイド機能を使用してカスタム形状を形状ライブラリに登録する方法について紹介します。
実際に使いやすくなっているのか、必要な機能が不足していないのか、直接ご意見をいただければと思います。
誘導電動機はレアアースを使用しないことや無負荷鉄損がないなどの利点を持っています。
制御技術の進歩により、幅広い動作域が求められる電動駆動自動車用途にも使われるようになってきました。
JMAGを使えば、高調波損失を考慮して誘導電動機の効率マップをシミュレートすることができます。
並列計算に対応しているため、HPCを活用することで短時間での生成を実現しています。
制御を考慮した効率マップ生成の事例をご紹介します。
設計初期段階では、多数の設計案同士の性能をさらに短い時間で比較する必要がありますが、JMAGではこのようなニーズに応えるための効率マップ生成機能も併せて用意しています。
設計段階に合わせてこれら機能を使い分け、効率マップ生成にぜひJMAGをご活用ください。
PMSMの性能評価において効率マップはもっとも重要なツールの一つです。
JMAGでは制御回路や加工劣化を忠実にモデル化した形で効率マップを生成できます。
HPCを活用することで短時間での生成を実現しています。
設計初期段階では、多数の設計案同士の性能をさらに短い時間で比較する必要がありますが、JMAGではこのようなニーズに応えるための効率マップ生成機能も併せて用意しています。
少ない手間と時間で各設計案の効率マップが得られることを、事例を用いて示します。
設計段階に合わせてこれら機能を使い分け、効率マップ生成にぜひJMAGをご活用ください。
6相極数切り替え誘導機は、極数切り替えを利用することで誘導機の体格を変えずに定出力運転範囲の拡大をはかることができ、EV駆動用モータなどへの適用が期待されます。
JMAG-RTにも6相極数切り替え誘導機モデルが追加されており、このJMAG-RTモデルを用いて異なる極数で駆動させる制御回路シミュレーションを行うことができます。
本ポスターでは、JMAG-RTで扱う6相極数切り替え誘導機モデルについて、事例を交えてご紹介いたします。
バッテリーを用いたモータ駆動用のインバータはモータの効率を向上させるために、DCDCコンバータを用いてインバータ電圧を昇圧して駆動します。
一方で、このシステムは大規模となり、コストの増加やシステム効率が低下するという課題があります。
この課題の解決方法して、バッテリーを中性点に接続し、インバータのみで昇圧動作とインバータ動作の両方を可能とする方式が提案されています。
3相PMSMのJMAG-RTモデルに対して中性点に対する電圧の入力が可能になり、このようなケースに対応するようになりました。
本ポスターでは、中性点への給電とバッテリーへの充電を模擬した例を紹介します。
計算結果が出たからといって、盲目的に結果評価に移ってはいけません。モデルが正しく設定されており、計算が意図通りに行われたことを確認せずに結果評価を行ってしまうと後から手戻りが発生してしまうことがあります。とくに計算終了時にワーニングメッセージが出力された場合には、即座に結果評価に移るのではなくユーザーの皆様がその内容を判断し計算が意図通りに行われたかを確認する必要があります。これよって、後から余計な手戻りが発生することを防ぎ効率的にシミュレーションを行うことができます。
本ポスターでは、ユーザーの皆様がよく遭遇されているワーニングメッセージを取り上げ、それらメッセージが表示される原因を解説し、ワーニングメッセージの判断方法について解説します。
サポートに寄せられる問い合わせの多くはJMAGの使い方です。
JMAGで解析を行う目的は製品設計であり、本来やりたいことではない使い方の理解・解釈にコストがかかっているということになります。
また、サポートに問い合わせず諦めてしまっている方や、エラーは出なくなったが設定が正しいのか、不安に思われる方もいらっしゃるのではないでしょうか。
一方で、よくある問い合わせの多くはテクニカルFAQに回答があり、サポートに問い合わせることなく回答が得られます。
例えば『メッシュを細かくすると応力が際限なく大きくなる』、『分岐を持つ部品にFEMコイルを割り当て、通電すると片側にしか電流が流れる』といった問題への回答を公開しております。
本ポスターでは、よくあるお問い合わせの回答をFAQの検索例を交えてご紹介します。
世界的にEVシフトが進んでおり、モータ製造事業に新規に参入する企業が増えています。それに伴い、モータとは無関係の専攻であっても、入社後にモータ設計を担当する可能性があります。
モータの寸法や磁気、温度などの特性は、経験則や理論式・実験式により概算することができます。
しかしEV駆動用モータにはこれまでにない高出力密度・高効率が求められており経験則や式による検討が困難になる可能性があります。
JMAG-Expressは電磁界や熱などの方程式に沿った解析を行うため、経験則によらないモータ設計が可能です。
企業に入る前に、JMAG-Expressでモータ設計の流れを学んでみませんか。
JMAGは送電効率や撚り線使用時のQ値の評価に加えて、周辺部品に生じる損失も捉えられます。計算時間が課題でしたが、直接法や高並列計算(MPP)を使用することで解決します。送電効率や結合係数に影響する位置ずれの考慮も、形状パラメトリックや応答値の受け渡しによって手間がかかりません。漏れインダクタンス低減のために磁性コアを持つものが増えていますが、コア形状の最適化も自動的に行えます。
このポスターでは、解析事例を通してワイヤレス給電装置の評価時にポイントとなる機能についてご紹介します。また、撚り線の数が数千~数万本に及ぶとQ値の計算のための形状モデル化、大規模データのハンドリング、ソルバーでの計算に課題があります。
こちらについてソフトウェアのパフォーマンスで乗り越えるべきか、均質化法などの工夫をすべきか、JMAG以外で検討すべきかについて議論させていただければと考えています。
加熱コイルは一品物が多く、都度試作をするよりもCAEによる設計検討が有効です。
誘導加熱解析では押さえておくべきいくつかのモデリングのポイントがあります。
代表的なものとしては、下記が挙げられます。
1)材料の温度依存性
2)渦電流を捉えるメッシュ分割
3)ワークの熱膨張など機械的な挙動
4)電源の扱い
JMAG-Designerは、これらのポイントを抑えて誘導加熱の解析を行うことができます。
本ポスターでは1)~4)についての必要性とモデリングのポイントについて解説します。
トランスは長期間運用が必要なため、損失によるランニングコストを抑えることが求められます。
高温による絶縁紙の熱劣化は寿命に大きく影響するので熱検討も必要になります。
また周囲環境に配慮した騒音の低減も求められるため、振動検討が必要となります。
本ポスターでは、トランスにおける鉄損評価や温度評価と振動評価事例を紹介します。
リアクトルやコンバータなどのは高周波電子部品は小型化に伴い、発熱課題が重要になります。
熱源となる銅損と鉄損が分布を持つため局所的な発熱がおきますが、実験では確認することが難しくシミュレーションによる温度評価が必要です。
また、用途に応じて電流電圧特性を満足する必要があり精度よく評価するためには、表皮効果や近接効果、コアギャップからの漏れ磁束の影響を厳密に考慮することが重要です。
インダクタンスに関しても安定したインダクタンス特性をもつことが求められますが、高精度評価のためには磁気ヒステリシス影響を考慮する必要があります。
本ポスターでは、上記課題に関してJMAGを使って評価する事例を紹介します。
高周波電流が流れるバスバーでは、表皮効果による影響が無視できなくなり、抵抗や損失の増加が問題となってきます。過剰な発熱は効率の悪化や機器の損傷の原因となるため、発熱や温度分布とそれによる熱応力を考慮した設計が重要になります。
また、インバータ等の電気機器ではサージ電圧の発生による素子破壊などの問題があります。
バスバーのインダクタンスはその要因の一つであるため、インダクタンスの低減が求められています。
本ポスターでは、バスバーにおける損失とそれによる温度分布と熱応力を予測する事例を紹介します。
また、インダクタンスを求める事例を紹介します。
磁器回路設計の段階で制御を考慮することで高調波損失を把握し、より低損失となる設計案を検討することができます。
JMAG-Designerの制御回路モデルはあらかじめPWM電流ベクトル制御素子など多数の制御回路モデルが用意されてます。
そのため最初から制御回路モデリングを行うことなく、制御連携解析することが可能となっております。
本ポスターではJMAG-Designerに搭載されている制御回路素子を紹介し、その利用方法と設定パラメータについて紹介します。
機器の性能要件が厳しくなるとより、多数の計算と実機に忠実なモデルが要求されます。
実務時間内に解を得るために最適化計算を加速させる必要が出てきます。
本ポスターでは多段階での最適化による高速化と、代理モデルによる計算の高速化の2つのアプローチを紹介します。
前者は大域探査と詳細探査を組み合わせること、後者は一部のFEAを代理モデルに置き換えることで計算コストを抑制できます。
それぞれ、探索範囲が広くなったもしくは制約が厳しい場合、FEAのモデル規模が大きくなった三次元解析に有効です。
複数の事例を通して、最適化計算のパフォーマンスと最適化計算結果を比較します。
代理モデルを併用した最適化計算は新しい機能でもあり、代理モデルの精度検証結果や、FEAと代理モデルの割合などの設定に関する指針を紹介します。
これらのアプローチが実業務に対して有効であるか等、議論させて頂ければと思います。
電気機器設計は多数の要件を満たす必要があるため、多目的・多制約最適化が必要です。
遺伝的アルゴリズム(GA)のような多点探索が有効ですが設計変数が多いと計算量が膨大になり、下手に設計変数を減らすと十分な最適解が得られません。
実行可能領域(すべての制約を満たす設計空間)は狭く複雑であり、その探査は非常に困難です。
本ポスターでは、多目的・多制約問題を解く際の設計変数と集団サイズ、最大世代数の関係についての数値実験結果と、計算ケース数を少なくした場合に十分な探索が行えないことを実例に基づいて示します。JMAGの最適化機能を用いることで熟練設計者の知見・経験に頼らずとも、得られた設計案が多目的・多制約の要件を十分に満たすことを示します。
多くのモデルで100分散時の速度向上率が85%を超えている実例を元に、数週間から数カ月かかっていた計算が数時間から数日で終えられることを示します。
設計空間の探査を精度よく行うには、一つ一つの解析に精度が求められます。その場合三次元モデルが必要で、解くべき問題は大規模になります。
しかし設計に許される時間には限りがあり、その中で多くの解析を行う必要があります。
また、現時点での実務的な観点では、100万要素程度の中規模問題についてもその速度向上は急務の課題です。
本ポスターでは、大規模・中規模問題の並列計算のパフォーマンス、期待される時間内に評価を行うために必要な並列度を紹介します。
どのようなメッシュを用いるかによって、解析精度や解析時間は大きく変わります。
例を挙げると、渦電流損失を精度良く計算するためには、渦電流を表現できるように部品表面には細かなメッシュを作る必要があります。
しかし、部品全体のメッシュを細かくしてしまうと解析時間が増大してしまいます。
JMAGには、要素数を抑えながら渦電流を表現するためのメッシュ生成機能が搭載されています。
本ポスターでは、モータ、変圧器、誘導加熱、バスバー、ソレノイドの事例を取り上げて、精度と速度を両立するメッシュモデリングについて議論します。
CAEを用いた製品設計において、最適化計算やパラメトリック解析など計算ケース数が1000~数万ケースにもなる場面が増えてきています。このような多ケース計算では、多コアを使った分散同時実行による計算時間短縮が有効なため、計算環境もクラウドを含め、多コアを利用できるHPCクラスタの利用機会が増えています。一方で、多ケース計算では計算リソースの割り当てや計算の進捗管理などが複雑になりやすく、システムの導入には二の足を踏まれている方も多いのではないかと思います。
JMAGは計算そのものだけでなく、多ケースの計算環境構築・運用に伴う負担を削減するためにも多くの機能改良を行っています。
本ポスターでは、多ケース計算のためのHPCクラスタ導入や運用に関するJMAGの機能紹介を通して、HPCクラスタ利用に伴う不安を一掃します。
モータなど電気機器の効率向上が求められています。その際、解析で効率1%の改善を議論しようとすると損失解析には10%の計算精度が求められます。
これまでの経験から損失は実測と合わず、精度の良い計算が難しいとお考えではないでしょうか?
また、精度を上げようとした結果、設定の煩雑さや計算時間に課題を感じたことはないでしょうか?
本ポスターは損失要因分析に基づいた精度向上のためのテクニックをご紹介します。
加えてこれらのテクニックをJMAGで実現するための取り組みと使いやすい機能を示します。
実際に持たれている課題とJSOLが掲げている課題とのギャップや、機能を使用されたことがある方は使用感など、ぜひ貴重なご意見を聞かせてください。
周波数に対して、素線が十分細い場合には素線中の電流を均一に扱っても精度よく計算できます。
モータの高調波やkHz帯の非接触給電やIHの特性を計算しようとすると、巻線中の渦電流が無視できなくなります。
JMAGでは巻線中の渦電流を計算するための機能として、FEMコンダクタがあります。
FEMコンダクタは、ICCGの収束性が劣化する場合があり、計算時間が増加する原因になります。
本ポスターでは、その対策を3つご紹介します。
巻線渦電流の計算を行っている方はぜひお越しください。
PWMなどの制御や直流重畳にともなって発生するマイナーループ損失を、シミュレーションで正確に予測する必要性が高まっています。
プレイモデルが有効な手段ですが、その精度は入力となる対称B-Hループの細かさに依存します。
対称B-Hループの間隔が狭い場合、その測定時にループ同士の交差が起きやすくなります。
ここでは、ループ同士の交差がヒステリシス損失に与える影響について議論します。
また、JMAGはB-Hループの細かさを補うツールをご提供しています。その効果をあわせてご紹介いたします。
電磁界解析の結果が、実測と合致しないという悩みをお持ちではないでしょうか。
エアギャップの狭いモータやギャップのない変圧器では、材料特性が解析結果に対して大きな影響を与えます。
磁気特性として理想的な状態を用いると、解析で得られる力や電流は実測よりも大きくなります。
ここでは、解析においてより実機に近い状態を表現するため、異方性、電磁鋼板の占積率、ビルディングファクタ、ならびにB-H特性の補外といった磁気特性のモデリング技術についてご説明します。
加えて、材料データ入手のための新しい材料データベースのフレームワークをご紹介します。
JMAG-RTはFEAの結果に基づく高速・高精度なプラントモデルであり、モデルベース開発での活用が広がっています。
本ポスターでは、モデルベース開発の複数のプロセス、即ち、コンポーネント設計や制御適合だけでなくシステムシミュレーションまで、それぞれの目的に応じたJMAG-RTプラントモデルの利用可能であることを、事例を通してご紹介します。
シミュレーションは電気機器の設計において必要不可欠なものになりましたが、その結果の信頼性について懸念をお持ちの方もおられると思います。
特に、駆動用モータのシミュレーションにおいては、今回取り上げたHEFSM の実験に示される様に、その効率マップを実験比1%以内の精度で求めることは容易ではありません。
このケーススタディでは、FEAにおける3次元効果に着目して精度調査を行いました。
FEAのコストのために3次元効果を無視したシミュレーションを行うと、効率マップ上の複数点の比較において精度を得ることができません。
各損失の寄与を別々に調査し、実測ならびに2次元FEA との比較を行いました。
本調査により、シミュレーション結果の信頼性を改善し、電気機器の設計開発に有用なツールであることを確認しましたので、本ポスターにて報告します。
巻線界磁型同期モータ(EESM)の幅広い動作域での性能評価には効率マップが有用です。
EESMはPMSMと比べて界磁電流を制御可能であるため制御の自由度が高いですが、JMAGでは制御回路や加工劣化まで忠実にモデル化した形で効率マップを生成できます。
HPCを活用することで短時間での生成を実現しています。
設計初期段階では、多数の設計案同士の性能をさらに短い時間で比較する必要がありますが、JMAGではこのようなニーズに応えるための効率マップ生成機能も併せて用意しています。
PMSM同様、少ない手間と時間で各設計案の効率マップが得られることを、事例を用いて示します。
設計段階に合わせてこれら機能を使い分け、効率マップ生成にぜひJMAGをご活用ください。
モータの出力上限を決める一つの大事な要因として温度があるため、発熱、冷却を考慮しながら設計を進めることが重要となっています。
磁気設計と熱設計を別々に行ってしまうと、一方は要求を満たせてももう一方は要求が満たせていない設計案になっている可能性があり、設計の手戻りが発生したり、限界を攻めた設計が難しくなります。そのため、設計の初期段階から磁気特性と温度評価を同時に行いながら、設計案を絞り込んでいくことが必要になると考えています。
温度の推定には接触熱抵抗や冷却(空冷、水冷、油冷)が大きく影響していますが、これらは経験的に決めたり、算定にCFDを用いる必要があり、設計者が実用的に利用できる状況ではありませんでした。JMAGでは実測やCFDの結果をベースとした接触熱抵抗や冷却のモデリング機能があり、熱設計の経験がなくとも設計仕様を入力するだけで利用でき、開発の早い段階で熱設計を進めることができます。
本ポスターでは接触熱抵抗や冷却のモデリング機能とその精度検証例を紹介します。
モータの出力上限を決める一つの要因として温度があるため、発熱、冷却を考慮しながら設計を進めることが重要となっています。
磁気設計だけでなく温度評価も行いながらシミュレーションを行えるようにJMAGには熱解析機能が備わっています。
しかし、設計でシミュレーションツールを活用するためには、計算結果の信頼性の担保が必要になります。
本ポスターでは、モータの温度評価について、JMAGの熱解析結果と実測の結果を比較した事例を紹介します。
JMAGの熱解析の信頼性について議論させて頂ければと思います。
電気機械の構造解析は、最適な構造を検討するためには無視することはできません。
特に、高速回転が想定される場合や大型回転機の場合、遠心力により生じる応力により機器が破損する可能性が高くなります。また、鉄損を正確に予測するためには、機器に生じる応力を正確に求めることが必要です。
永久磁石(PM)モータの応力を正確に評価するには、磁石とロータコア間に接触と分離を考慮した接触条件を適用した非線形構造解析が必要です。
さらに、降伏後の材料挙動が問題となる場合や塑性ひずみによる評価を行いたいという場合、材料の非線形性も考慮する必要があります。
JMAGには高精度な構造解析機能が搭載されています。構造解析専用の他ソフトウェアに乗り換えることなく、磁気解析とともに構造解析を行うことができます。
本ポスターでは、JMAGの接触解析と材料非線形解析の機能を、いくつかの代表的なモータを用いた事例を通して紹介します。
接触条件を剛結、接着層、非線形接触条件の3種類それぞれの結果を比較し接触条件の重要性について述べます。
同様に、非線形材料を適用した場合の結果と線形材料の結果とを比較します。
さらに、計算結果と計算時間を他ソフトウェアと比較することで、JMAGが一般的に使用される構造解析ソフトウェアと比べて精度と速度の観点で同等以上であることを示します。
モータの概念設計段階では、磁気設計のみにとどまらない要件を満たす設計案を大域的に探索することが望ましいですが、各種解析への不慣れ、解析ツール利用経験、そして時間の制約などのため、この段階からの多面評価はまだあまり実現されていないのが現状ではないかと思います。
実際に磁気設計のみで行うと、熱や応力の観点から要件を満たさない設計案にたどり着き、手戻りが発生したご経験をお持ちの方もいるかと思います。
概念設計段階では1つの解析ツールで多面評価を同時に行えること、必要な要件が考慮でき、一定の精度で時間をかけずに実施できることが必要と考えています。
本ポスターでは、磁気設計と同時に解析を行うことができ、1秒前後で塑性変形に繋がり得る最大応力を算出する、JMAG-Express応力シナリオを紹介します。
これまでツールや経験がなかったことで、応力を含めた多面評価に取り組めなかったお客様でも、JMAG-Expressを用いれば手軽に実行できることを示します。
また、計算精度と時間の結果を示し、このような高速計算を実現できている仕組みを詳説します。
モータの概念設計を行うにあたって、JMAG-Expressの応力シナリオの機能と性能がお客様の設計に貢献できるか、忌憚なきご意見をいただければ幸いです。
モータの開発においては、磁気特性だけでなく、絶縁破壊にも注意して設計を進める必要があります。
JMAG-Designer では、絶縁評価に必要な絶縁被膜を容易に作成する形状モデリング機能や、その解析実行も瞬時に行う電界・速度優先モードなど、絶縁評価を迅速に行うための機能が搭載されています。
本ポスターでは、これら機能を用いた高速な絶縁評価の方法と、計算時間および精度と併せてご紹介します。さらに、その背景にある機能詳細についてもご説明します。
モータの設計業務で絶縁評価を行うにあたり、JMAG-Designer のこれら機能が有用であるか、ご意見をいただければ幸いです。