イベントのご紹介

出展社 特別セッション シミュレーションパーク 学生向けJMAGオリエンテーション

出展社

12月2日時点、申込み順

※記載されている製品およびサービスの名称は、それぞれの所有者の商標または登録商標です。

特別セッション

新しいモータ ~成熟機器におけるイノベーション~

今年のJMAGユーザー会は昨年好評をいただいた特別セッションを1日目に企画いたしました。
今年の特別セッションのテーマは『新しいモータ』です。とどまるところを知らないモータへの要求性能の向上やモータの活躍範囲が大きく広がるにつれて、新しいコンセプトに基づくモータの開発が盛んになってきています。スロットコンビネーション、材料、駆動方法などに思いもよらなかったアイディアが展開されています。今年はそこに焦点をあてたいと思います。講演者はそれぞれユニークなモータの開発に携わった方々にお願いしました。個々の新しいアイディアに加え、そのアイディアが生み出された経緯や方法論についてもお話がうかがえると思います。

講演

Novel Permanent Magnet Brushless Machines and Applications
シェフィールド大学 教授 Zi-Qiang Zhu氏

最初にお話いただくのは、英国シェフィールド大学のZi-Qiang Zhu教授です。
Zhu教授はモータ設計の分野で精力的な研究活動を続けておられ、近年では特に新しい原理に基づくPMモータの開発で世界をリードしています。教授が指導しているシェフィールド大学の研究室は設計の方法論だけでなく、試作から実測までを一貫して実施しており綿密な実証に裏付けられた研究成果を世の中に送り出しています。今回の講演では新しいアイディアの源泉になっている高度な理論の一端をやさしく解説いただくとともに、シミュレーション技術の活用についてもお話をいただく予定です。


次世代モータドライブを拓く新方式可変磁束モータ群
東洋大学 理工学部 電気電子情報工学科 准教授 堺 和人氏

続いて東洋大学の堺氏から、新方式可変磁束モータ群の研究についてご講演いただきます。
世界規模で問題になっている二酸化炭素とエネルギー消費の増加の改善のために、システムの省エネルギーが効果的であるとお考えになり、高効率化のために利用されている永久磁石モータの可変速運転の総消費電力量低減の課題克服のために、永久磁石の磁化を直接的に変化させるメモリモータや可変磁力モータに着目した背景など新たな未来を拓く新方式ついて興味深いお話が伺えると思います。


強め界磁型順突極モータに関する研究
日産自動車株式会社 総合研究所 EVシステム研究所 渋川 祐一氏

日産自動車の渋川様からは、強め界磁型順突極モータについてご講演いただきます。
従来の順突極構造を持つIPMモータにおいては、順突極を維持しながら十分なトルクを得ることは難しいとされていましたが、今回ご紹介いただくモータ構造では、この問題が解決できるとともに、極低速領域におけるセンサレス制御性も向上させることも可能になりました。
従来のモータとの比較検討結果についてもお話いただく予定です。


省レアアース高出力密度ハイブリッド界磁モータの研究
名古屋工業大学 大学院 工学研究科 おもひ領域 准教授 小坂 卓氏

最後に、名古屋工業大学の小坂氏から、ハイブリッド界磁モータの研究成果についてご講演頂きます。
ハイブリッド界磁モータとは、磁石磁力と電磁石磁力を効率的な3次元磁気回路で協調作用させたモータです。
現在、ハイブリッド自動車に搭載されているIPMモータに対して、希土類磁石使用量を半分に抑えながらほぼ同等の出力密度の実現可能性が示されています。
また、ダウンサイズの試作機試験により、可変磁力性能や、高トルク性能について実現可能性の妥当性が示されています。
近年、期待が寄せられているレアアース資源問題に対する対策について興味深いお話が伺えると思います。

成熟機器におけるイノベーション

副題の“成熟機器におけるイノベーション”は、一見確立したかに見える、例えば、モータやトランスなど成熟機器の開発アプローチにメスを入れ、さらなる進化を目指すもので、JMAGの最重要テーマとして取り組んでいるものです。
実際、温暖化対策をはじめ現在の世の中のニーズに応える最も正直な方法は、それら成熟機器を“別の新しい何か“で置き換えることではなく、成熟機器を徹底的に、または、新しい視点から見直すことで、その性能や開発プロセスを少しでも改善することではないでしょうか。

このテーマに関しては2007年の基調講演で田淵電機の阪部氏よりトランス設計についてその複雑さと今後の課題についてお話をいただきました。
2008年には、日立製作所の井出様から長い歴史を持つ大型回転機の設計開発において今日も最先端のシミュレーション技術を駆使して性能向上に取り組まれている様子をお話いただきました。
また、昨年はウィスコンシン大学のThomas M. Jahns教授を筆頭に安川モートル出光様、トヨタ自動車竹原様、千葉工業大学山崎教授に、省エネ機器のキーコンポーネントとして急速な発展を遂げているIPMモータに焦点をあて、成熟機種であったPMモータをどのような視点で捉え、そして、考えることで世の中を変えるようなモータに進化して行ったかをご講演いただきました。

成熟機器であるモータの、多くの人の予想を超える進化、すなわちイノベーションの物語は、モータに限らず多くの成熟機器の設計開発にとって勇気を与えてくれるものだと思います。

当日のユーザー会は本特別セッションに続き、ユーザー事例、新しい製品や技術の紹介が満載です。
皆様のご参加を心からお待ち申し上げます。

株式会社 JSOL エンジニアリング本部 山田 隆

シミュレーションパーク

見て触って、体験して楽しむJMAGのシミュレーションパークを開園します。

FEMの原理を体験いただくコーナーでは、ご自身がオートメッシャーとなりメッシュを生成していく模様が体験いただけます。
その他、ICCG法の速度体感など、JMAGが提供するおもちゃをつかって楽しく知ることができます。
また、北海道大学からは、三次元ディスプレイをご用意いただき、磁束線を立体的に表示いただいたり、芝浦工業大学からは、JMAGをオブザーバーにしたモータ制御に関して解説いただいております。

お気軽に足をお運びください。

JMAGがiPadで動く?
JMAGがiPadで動く?
いえいえ実際にはブラウザを通じて、JMAG-BusというWEBサービスをつかってJMAG-Designerを動かしています。シミュレーションパークではデモ機のiPadとともに皆さんがお持ちのiPhoneやPCでもJMAG-Busをお試しいただけます。
3Dマウスを使ってJMAGの結果に触れよう
3Dディスプレイで磁束線を見てみよう
裸眼立体視ディスプレイを使用した3D可視化システムです。磁束線などを立体的に表現できる可視化ツールです。
一般的なディスプレイにはない奥行き感があり、三次元の物理現象の把握を容易にします。磁束線は三次元空間の磁場を把握するには最善であり、裸眼立体視ディスプレイを使用することで、磁束線の三次元空間における認識能力が向上します。提供:
北海道大学 大学院 情報科学研究科 システム情報科学専攻 准教授 野口 聡氏
3次元透過断面で見る新しい電磁場の世界
ボリュームディスプレイを使用した疑似3D可視化ツールです。異なる断面の物理現象の把握や比較を容易にする可視化ツールです。
三次元解析では、断面だけでなく、奥行き方向の現象把握が望まれます。通常のディスプレイでは一断面しか表示されませんが、断面を積層透過表示させることで、奥行き方向の現象観察を可能にしています。提供:
北海道大学 大学院 情報科学研究科 システム情報科学専攻 准教授 野口 聡氏
オートメッシュを感じてみよう  メッシュのつくりかた 超初級編
メッシュ生成の仕組みを紹介します。
メッシュ生成でのいくつかの技術(デローニ条件の判定、エッジフリップ、etc)について直感的にご理解いただけるよう、モニタ画面での対話形式でメッシュが作成される過程をご覧いただけます。
FEMの原理を体感しよう ~FEMってなんだろう~
有限要素法の原理をご説明します。
一次元の有限要素法を用いて、与えられた電流に対するポテンシャルを求めてみましょう。
非線形反復を体感しよう ~非線形反復と磁束密度分布~
非線形反復を視覚的に理解しましょう。
電磁界解析においてBHカーブを入力すると、動作点を探索する処理が必要になります。これが非線形反復です。非線形反復の仕組みと、収束とは何かを磁束密度分布を見ながら体感してください。
ICCG法の速度を体感しよう ~ICCG法と直接法の比較~
ICCG法の速度を体感しましょう。
電磁界有限要素解析では、場の分布を求めるために大規模な連立一次方程式を解きます。JMAGではICCG法を適用していますが、ここでは原理をご理解いただくとともに、その高速性について、直接法と比較することで体感いただけます。
有限要素法におけるGPGPU利用の可能性
偉人さんいらっしゃい

JMAGをオブザーバーにしたモータ制御
永久磁石モータのトルクリップル低減制御実験を映像でご紹介します。
実験ではトルクリップルの抑制とトルクリップルが原因で発生している振動を抑制することができました。

※プログラムは変更になる場合がございます。あらかじめご了承ください。
※記載されている製品およびサービスの名称は、それぞれの所有者の商標または登録商標です。

学生向けJMAGオリエンテーション

JMAGユーザー会中、学生の皆様向けにオリエンテーションを開催いたします。
電磁界解析技術が実際の商品に応用されている様子や、企業の技術者の方々と直に接する機会をご提供いたします。奮ってご参加ください。

学生向け特別セミナー

セミナーは両日とも午後に開催を予定しております。
下記セミナーを受講いただけます。(どちらのセミナーも受講可能です。)

  • 電磁界解析入門セミナー
    弊社技術者が、電磁気学、磁性材料、磁気回路法、有限要素法の基礎知識をご紹介します。
  • モータ開発への電磁界解析利用技術紹介セミナー
    弊社技術者が、EV/HEVの開発における電磁界解析の利用技術について、適応事例や利用例をご紹介します。

講演

JMAGユーザー会期間中の講演をご聴講いただけます。
各界の第一線でご活躍中の学識者、技術者の皆様をお招きし、最新のトピックスやCAE活用などに関するご講演ならびに、JMAGを使用した事例発表を多数予定しております。

ポスターセッション

弊社技術者がポスター内容の説明を含めご案内いたします。
電磁界解析関連の技術的なポスター、解析初心者の方向けポスターなど数十枚ご用意しております。

プログラム

12月9日(木):ユーザー会(1日目)

9:30 受付
企画趣旨の説明、参加者自己紹介
10:00 講演聴講
11:40 昼食 / ポスターセッション
13:10 講演聴講
15:30 電磁界解析入門セミナー / ポスターセッション
16:10 講演聴講

12月10日(金):ユーザー会(2日目)

9:30 待ち合わせ / 質問受付時間
10:00 講演聴講
11:30 昼食 / ポスターセッション
13:00 講演聴講
15:20 モータ開発への電磁界解析利用技術紹介セミナー / ポスターセッション

※交通費、宿泊費の支給はございません。予めご了承ください。
※プログラムは変更になる場合がございます。予めご了承ください。
※記載されている製品およびサービスの名称は、それぞれの所有者の商標または登録商標です。