JMAG開発計画
株式会社JSOL　山田　隆

日産のEV戦略とモータ開発の歩み　～ モータ開発を支えるJMAGへの期待 ～
日産自動車株式会社　EV/HEVコンポーネント開発部 主管　大木　俊治 氏

日産自動車のEV戦略を技術動向や市場状況とあわせて紹介すると共に、世界中のお客様に向けた安全かつ持続可能な社会を実現することを目的とした”ニッサン インテリジェント モビリティ”の取り組みを、昨年11月に発売したNOTE e-POWERを具体例として紹介し、今後の自動車用モータの開発の方向性を示す。
また、日産自動車における電動車用モータ開発の歩みを紹介すると共に、その中でJMAGの果たしてきた役割と今後に期待する点を述べる。

Current Challenges and Future Solutions in Traction Motor Design for EVs
IAV GmbH, Advance Development,Team Manager, Bernd Cebulski 氏

Electric Drives have been around more than 120 years and they are now the workhorses in industry consuming almost 40% of all worldwide electrical energy. However, their use as automotive traction drive in high volume production is still new and puts some additional demands to performance figures and package. Due to limited space and difficult environmental conditions there is room for improvements and new ideas. Moreover, industrialization together with the high number of produced parts requires highly automatized manufacturing and therefore influences the electrical and mechanical design.
The market nowadays shows a variety of solutions depending on manufacturer and their specific approach of solving the integration problems into automotive system environment. Finite element simulation is one of the key factors in predicting performance and optimization of the numerous parameter combinations and find suitable design solutions.

三次元有限要素法による4極空冷タービン発電機の損失分布の検討
東芝三菱電機産業システム株式会社　回転機システム事業部　神山　博夢 氏

4極空冷タービン発電機は近年大容量化が進んでいるが、大容量化には各部の温度を精度よく推定する必要がある。温度計算の精度向上のためには高精度な損失解析が必要だが、高精度化には三次元有限要素法による過渡解析が必要となり、これまでは計算量・計算時間が大きく困難であった。しかし、近年の解析技術の発展で高度なメッシュ機能、ハイエンドなPCによる大規模並列計算技術により、このような大規模解析が行えるようになった。
そこで本稿では大容量の4極空冷タービン発電機の三次元有限要素法による過渡解析を実施し、固定子及び回転子鉄心の損失分布を調査した事例について紹介する。

整流器の磁界解析
富士電機株式会社　パワエレシステム事業本部 千葉工場 設計第二部 変換装置課　山岸　智久 氏

①解析モデルの高速化検討
電力変換装置のJMAG解析の有効性を確認するために、実測値と作成したモデルの解析結果とのつき合せを行ってきた。従来莫大な解析時間がかかっていたが、昨年最適なモデル形状、パラメータ設定により解析時間の短縮に成功した。今年度はVer.16.1を使用して、並列化の効果により更なる高速化の実現が可能となった。高速化による従来との解析時間の比較を報告する。
②解析モデルの有効性検討
実測値と上記の解析結果の温度によるつき合せを行い、解析の有効性を報告する。

並列計算を使用した大形変圧器の3次元磁界解析
株式会社明電舎　変電事業部 変電機器工場 変圧器技術部 開発課　伊藤　泰久氏

変圧器は電磁気現象を利用した機器であるため、その研究開発を行う上で磁界解析は非常に重要である。近年のCAE技術とコンピュータ技術の発展により、変圧器の3次元モデルを使用した磁界解析も実用的な時間で解析可能となってきている。しかし、大形変圧器を対象にした場合、依然として計算負荷が高いため実用的な計算時間で解析を行うことは困難である。
本講演では、上記の問題を並列計算を用いることで解決する一例を述べる。実用的な計算時間で大形変圧器の3次元磁界解析が可能になることで、多くの変圧器において開発業務の効率化が期待できる。

JMAGと最適化ツールHEEDSを活用した誘導加熱用コイル最適化
株式会社エィ・ダブリュ・エンジニアリング　第1CAE技術部 技術員（係長級）　松村　俊明 氏

自動車の高性能化・燃費向上に向けて、自動変速機は高強度・軽量化が求められており、それらを達成する上で熱処理による高強度化は不可欠である。
熱処理工法の一つである高周波焼入れは、加熱コイルを用いて電磁誘導加熱によりワークの焼入れ必要範囲を加熱し、急冷することで焼入れる方法である。
電磁誘導加熱において、コイル形状・加工条件はワーク温度分布を決定する重要な因子であるが、従来、実機トライ＆エラーによって検討されており、コスト、リードタイムがかかっていた。それらを改善する為、JMAGと最適化ツールHEEDSを活用した最適化環境を構築したが、計算時間がネックとなり運用には至っていない。
今回、最適化運用に向けた計算時間短縮の取り組みについて紹介する。

JMAGとHEEDSの連携による加熱コイル形状の自動設計
NTN株式会社　先端技術研究所 主任　結城　敬史 氏

JMAGを用いた電磁界熱伝導解析により誘導加熱時の温度分布を精度良く計算できるようになり、コイル試作にかかる費用や時間を削減できるようになった。しかし、解析を用いる場合でもコイル形状の微調整のような試行錯誤的なプロセスは依然として必要であり、そのために解析担当者の多大な工数が必要となっている。
解析を用いてより効率的にコイル形状を検討できるように、設計探査ソフトウェアであるHEEDSを用いてコイル形状の設計を自動化した事例を紹介する。

JMAG-Optimus連携による誘導加熱コイルの形状最適化
光洋サーモシステム株式会社　商品開発部 実験解析グループ 主任　中田　綾香 氏

プーリー等自動車部品をはじめとする機械鉄鋼部品の強度特性向上に浸炭処理が用いられているが、従来のガス浸炭では処理時間が長く、小ロット化が図れない。
それらの問題を解決する為に光洋サーモシステムでは、加熱方法に誘導加熱を採用した超高速浸炭装置「SmartFLEC One」を提案している。誘導加熱を用いた処理をするためには加熱仕様、とりわけ加熱コイルに工夫が必要となる。そこで本講演ではプーリーを対象としたJMAGと汎用型最適設計支援ツールOptimusの連携による、均熱保持可能な加熱コイルの形状最適化に取り組んだ事例について紹介する。

磁場解析による超伝導浮上ポンプの動力伝達カップリングの開発
セイコー化工機株式会社　技術開発研究所　平櫛　真男 氏

高度な清浄性が求められる半導体業界や医薬品製造業界における液移送では、ポンプ内部にある軸受からの磨耗粉が問題となることがある。そこで、我々は、この問題の解決手段として、回転軸と軸受部が機械的に接触しない完全非接触回転機構を有する超伝導浮上ポンプの開発を行っている。
超伝導浮上ポンプは、超伝導浮上原理を応用したポンプである。その浮上する回転子に回転力を伝達する動力伝達カップリングでは、高トルクを伝達させるために、磁石間の磁力を大きくする必要があるが、その吸引力は、超伝導の浮上効果を阻害してしまう。したがって、低吸引力かつ高トルクなマグネットカップリングが必要となる。
本研究では、磁場解析による磁石配置等の検討により、超伝導浮上ポンプの動力伝達カップリングの最適化を行った。

Simulink-JMAG連携解析による電磁ポンプの動作予測
株式会社イワキ　研究開発部　松本　清人 氏

水処理やボイラ清缶などの薬液注入に使用される電磁ポンプはソレノイドを駆動源とした往復動定量ポンプである。パルス通電により数Hz～10Hz程度でON/OFFを繰り返すため、過渡状態における電気・磁気的特性やアーマチュアの応答性などの把握がソレノイドの設計において重要となる。また、アーマチュアに接続されたダイヤフラムの往復によって流体の移送を行うことから移送液は脈動流となり、ポンプ室内では激しい内圧変動が生じるため、負荷の変動を見込んだ推力が必要となる。
本発表では、JMAGによるソレノイドの磁場解析と、Simulink(Simscape)により構築した移送流体の負荷モデルを直接連携させ、解析結果と実測値との比較によってシミュレーションの有効性を評価する。

誘導加熱におけるJMAGの導入と活用
株式会社第一機電　新事業推進部 グループリーダー　安達　智宏 氏

JMAGを導入した背景と導入から活用に至るまでのプロセスを、弊社の事例で紹介させていただきます。

自動車駆動用誘導電動機へのJMAG-RTモデル適用の検討
東京工業大学　工学院 電気電子系 教授　千葉　明 氏

自動車駆動用モータの候補の一つとして誘導機が検討されている。従来の産業用の用途に比べ、自動車駆動用では幅広い動作点で動作することが想定される。また、高効率、高出力密度といった要求に応える必要があり、シミュレーションを用いて様々な検討が必要になる。
本報告は電気自動車駆動用モータの誘導機とその制御について述べる。制御設計用のプラントモデルとしてJMAG-RTを採用した。これまでJMAG-RTの誘導機モデルは汎用誘導機を想定しており、駆動時の機器定数の変動を考慮できていなかった。今回、JMAG-RTの誘導機モデルに自動車駆動用モータで重要となる磁気飽和、すべり周波数の依存性を導入し制御シミュレーションに適用し、その結果を報告する。また、誘導機解析の難しいところを解説する。

THE ROLE OF JMAG ON POWERTRAIN DEVELOPMENT
GOGORO Inc., Powertrain, Engineer, Albert Li 氏

In this presentation, we will introduce the powertrain on electrical scooter and the key concepts of powertrain development. We also explain how JMAG help us to design a motor from magnetic design to control algorithm by one of our motor design case.
Gogoro is one of the most famous E-scooter brand in the world and from the first announce of Smart Scooter at 2015 we have successfully developed at least three models of scooter. In order to adapt to the rapid product development cycle and reduce the risk of design failure, it’s an usual way using CAE software to help us design products. Gogoro got a complete procedure of motor design to evaluate the performance of motor efficiently in early stage.
The traction motor of E-scooter needs high power density and high efficiency to satisfy scooter performance and cooling requirement due to shape and volume limitation. We can design motor and the controller algorithm by using JMAG, including optimizing the shape of rotor, stator and magnet, analyzing the loss of each part of motor in different condition, satisfying the requirement of torque and speed, designing current controller and position estimator.
Finally, we will introduce the motor design procedure of Gogoro by a case of a 250W motor design.

多ケース同時計算によるJMAG-RT活用事例
日本電産株式会社　中央モータ基礎技術研究所 研究第1部 主任研究員　上田　智哉 氏

モータ性能向上には、モータ設計だけでなくモータ制御設計も併せて行う必要がある。これを実現するためにはJMAG-RTの利用が有効である。しかし、精度の高いJMAG-RTモデルの生成には計算時間が課題となっており、JMAG-RTモデルを限られた開発期間内で複数生成することは困難であった。
本講演では、ライセンスコストを圧縮するパワーシミュレーションライセンスをJMAG-RTモデル生成に適用し、計算時間・コスト削減した事例を紹介する。

モータ用永久磁石の3次元減磁分布測定手法の開発
高効率モーター用磁性材料技術研究組合　大阪分室 研究員　荒木　辰太郎 氏

家電、産業機器及びHEV駆動用モータに組込まれた磁石は、磁石素材そのものの局所的な保磁力の違いがある場合やモータ構造による磁石動作点の違いにより減磁分布は均一とはならないと考えられる。そこで磁石を細分化し、その磁石片を用いてモータ組込時の動作点での減磁状態を測定する3次元減磁分布測定手法の開発を行い、JMAG-Designerによるシミュレーション結果の検証を行い、解析及び実測の課題を抽出した。

シート状サーチコイルを用いたモータギャップ磁束の計測と解析による検証
株式会社エステック　技術部 プロジェクトエンジニア　新谷　啓行 氏

汎用小型アウターローターを対象に電磁界解析の精度検証のため、シート状サーチコイルを用いてモータギャップ磁束を計測し、解析結果との比較検証を実施した。
さらに、測定した磁束のUVW相間のばらつき調査、ドライアイスを用いた磁石減磁時の磁束測定、減磁の実験に対する解析の追従性検証を実施した。

6 kW Axial Flux Motor based on Soft Magnetic Composites for Hand Held power tools
Husqvarna Group
Primary Concept and Features Electric, Electric Motor Specialist
Cristofaro Pompermaier 氏

The supremacy of radial flux motors is ubiquitous and there are several reasons for that. As most of motors are made from thin laminations, radial motors are the natural choice due to the simplicity and performance. A study has been performed with the help of JMAG and its 3D capabilities to evaluate an Axial Flux Motor (AFM) made of Soft Magnetic Composites (SMC). The motor consists of 12 slots, 14 poles with a rated output power of 6 kW. Husqvarna Construction division has a motor named Prime which is used in several products like Drill Machine, Power Cutter, Wall Saw among others. The efficiency, weight and reliability are crucial for these professional tools. Power dense motors are achieved by usage of external cooling fluid as water and internal cooling as oil for heat transfer/distribution. The analysis and results are fully automated by scripts in Microsoft Excel, SolidWorks and JMAG. The proposed AFM should provide the desired performance with a simple and intuitive assembly process.

JMAGのSolidworks連携機能を利用したmodeFRONTIERによる最適化事例（最適化作業プロセスの現状）
マーレエレクトリックドライブズジャパン株式会社　エンジニアリングサービス 解析グループ マネージャー　市野　昌紀 氏

モータの開発において、要求仕様項目間のトレードオフの中で最適化ソフトウェアを使った磁気回路の設計は必須となり始めている。そして、CAD、CAE、それらを取りまとめる最適化ソフトウェアは、ユーザー毎の環境にもよるが、一般的に異なるベンダーから提供される事も多い。その様な中、ユーザーは最適化ワークフロー作成の途中で発生したトラブルの解決などに多くの時間が費さなければならない事もある。特にCADモデルの形状を安定的かつ簡単にコントロールできる事は重要である。本発表では、具体的なトラブル事例など挙げていくことで、ユーザーがワークフロー作成に費やす時間を低減出来る様に各ソフトウェアの改善を期待したい。

腕時計用モータ設計におけるJMAG最適化機能の適用検討
セイコーインスツル株式会社　生産技術本部 生技企画部 スペシャリスト　木村　礼子 氏

近年、解析ソフトの最適化事例が多く報告されている。そんな中、「JMAG-Designerの操作感のままに最適化計算を実現！」JMAGにも最適化機能が追加されて数年経過している。JMAG最適化機能は、パラメトリック機能を拡張して新しいケースのパラメータを自動的に作成し最適値を探索する機能であり、遺伝的アルゴリズム(GA：Genetic Algorithms)エンジンも使用可能となった。そこで、腕時計用モータ設計者が使用する最適値探索機能としてJMAG最適化機能がどの程度適用可能か、3次元モデルで検討を行ったので報告する。

トポロジー最適化に向けた取り組み
株式会社JSOL　たに　浩司

本講演では、トポロジー最適化に向けた取り組みを御紹介いたします。
トポロジー最適化とは、形状を表現する設計変数を用いずに行う形状最適化の1手法です。
トポロジー最適化では、設計変数による制約を受けずに形状を変更できるため設計の自由度が高く、また、設計者の知見や先入観に頼らず最適化を行うことができるため、従来の発想とは全く異なった形状を得ることができる可能性を秘めています。
ここでは、トポロジー最適化の考え方について概説し、適用事例をご紹介いたします。

非正弦波励磁時の鉄損解析手法に関する検討
スズキ株式会社　電動部品開発部　赤木　亮介 氏

モータの鉄心材料として用いられる電磁鋼板を非正弦波で励磁した際の鉄損測定および鉄損解析を実施し、各種鉄損解析手法における解析精度の検証を行ったので報告する。

ヒステリシスモデルを使用したリアクトル損失解析
田淵電機株式会社　技術開発本部 機構開発部　上田　幸平 氏

近年、電気製品のインバータ化に伴い、高調波規制に関する要求がさらに厳しくなっている。電源の力率を改善するためには、数十kHz程度で駆動するアクティブなPFC回路を実装する例が増えている。その際、スイッチングによるリップル電流の影響でリアクトルの損失が正しく見積もれない場合があり、発熱量を考慮したリアクトル設計は複雑化している。
JMAG-Designerには、そのようなリップル電流により生じる磁性体内磁束のマイナーループを考慮したヒステリシス損失解析機能があり、煩雑な設定なく高精度な損失解析が可能である。
今回、JMAG-Designerの損失解析機能の性能を評価するために、複数の重畳波形に対し、試作品による実測値とJMAG-Designerモデルによる解析値との比較を行ったので紹介する。

異方性希土類ボンド磁石の着磁解析について
日亜化学工業株式会社　第一部門生産本部 開発部 第二課（R2）　吉田　理恵 氏

異方性希土類ボンド磁石は、NdFeB焼結磁石に比べて磁気特性では劣るものの、フェライト磁石と比べて高い磁気特性を有し、また、形状自由度の観点から車載用モータ等の小型化につながる材料として期待されている。しかし、異方性希土類ボンド磁石の場合、射出成形時の配向方向および配向率がその後の着磁特性に影響するため、単純な熱消磁状態からの着磁解析では、正確な予想をすることが困難であった。そこで本事例では、異方性希土類ボンド磁石の磁束密度を予想する一つの手段として、配向特性と肉厚別の着磁特性を利用する手法を紹介する。

JMAGを用いたソレノイドコイル法による磁気特性評価技術の開発
電子磁気工業株式会社　開発部開発課 課長　岩田　成弘 氏

磁気特性評価としては、リング試料のような材料自身で閉じた磁気回路をつくり、反磁場の影響を軽減した磁気測定が一般的です。ただし、リング試料の測定は、試料の製作、1次、2次巻線の必要があり、時間と労力がかかります。そこで、均一磁界、磁界強度をJMAGにより解析し、反磁界の影響を極力軽減させたソレノイドコイルを製作しました。ソレノイドコイルを利用した磁気特性評価法は、測定試料を出し入れするだけで、容易に測定が可能となり、時間と労力の負担軽減につながります。

磁界共振結合を用いたワイヤレス電力伝送における磁界解析の基礎　～金属異物の影響～
東京大学　工学系研究科 特任講師　居村　岳広 氏

磁界を用いたワイヤレス電力伝送技術として磁界共振結合という技術がある。結合部分の原理としては電磁誘導であるが、従来の方式に比べ共振現象をうまく利用することで、大きなエアギャップにおいて高効率かつ大電力を達成している。
このワイヤレス電力伝送技術の磁界解析方法はいくつかのステップを踏んで解析する必要がある。本講演では、JMAGを用いて解析する方法を丁寧に説明する。また、金属異物が存在するときの磁界解析モデルと等価回路モデルについても言及する。

Enhanced 3D Finite Element Analysis of AC Losses in the End-Winding Structure of Bar Wound Windings
Robert Bosch GmbH / Technical University of Ilmenau
Gasoline Systems – Electrical Machines, Doctoral Student
David Philipp Morisco 氏

Nowadays, an impressive effort is done to accurately estimate additional AC losses due to 3D electromagnetical effects such as stray flux. With increasing availability of high performance computing and the acute interest for loss estimation, the analytical approaches may have come to their limits. A comprehensive understanding and modeling of the loss production mechanism is required to accurately predict the copper losses of an electric machine. Therefore, in this paper the end-winding strayfield is analyzed and the additional AC losses in the bar wound winding coils are presented and assessed. For this purpose, enhanced 3-D finite element models, including the complex end-winding geometry, are computed on a parallel distributed high performance computing system.

三次元電磁界解析による永久磁石型同期機の面内渦電流損評価
富士電機株式会社　パワエレシステム事業本部 開発統括部 パワエレ機器開発センター 回転機開発部 主査　大口　英樹 氏

三次元電磁界解析による面内渦電流損解析について報告する。電気的損失について解析値と実測値の比較を示し、面内渦電流損の影響度を定量化した。

省エネと新機能のための可変機器定数モータとエレクトロニクスモータドライブ
東洋大学　電気電子情報工学科 教授　堺　和人 氏

本講演では、モータシステムの飛躍的な省エネルギーと新機能を得るためにモータの機器定数を可変する技術と、モータとインバータ回路を一体化することで高性能化や新機能を持たせる技術について紹介する。

可変磁束ハイブリッド界磁モータの開発
名古屋工業大学　電気・機械工学科 教授　小坂　卓 氏

近年、運転状態に応じて界磁磁束を可変させる可変磁束モータが注目を集めている。本講演では、名工大での可変磁束モータの研究開発例として、巻線界磁と永久磁石界磁を併用したハイブリッド界磁モータについて紹介する。

Permanent Magnet Motor Vibration Simulation for Compressor Application
Emerson Climate Technologies (Suzhou) Co.,Ltd
Steven Lee 氏Variable speed compressor runs a wide speed range and it is required to operate quietly in the full envelope. Permanent magnet motor is a key component of variable speed compressor and produces electromagnetic force to excite noise in compressor. It is desired to optimize motor vibration during motor early design stage.This report introduces a method to simulation motor vibration using JMAG and Virtual.Lab. The material properties is calibrated to make simulation vibration match test vibration. The vibration simulation is integrated into motor design process to optimize vibration and shorten motor development timing eventually.

重希土類フリーHEV用モータの磁気形状研究
株式会社本田技術研究所　四輪R&Dセンター 第4技術開発室 第3ブロック 研究員　相馬　慎吾 氏

自動車産業に対しては、地球環境影響を考慮し、CO2排出量を減らす事が求められ、電動車両の開発が益々盛んになっている。
希土類－鉄－ボロン系磁石(ネオジム磁石)は、最大エネルギー積〔(BH)max〕が現存する磁石で最も大きく、HEVやEVの駆動用モータにも用いられているが、使用環境が高温、強反磁界であるため、磁石には高い耐熱性すなわち保磁力（Hcj）が求められる。その対応として、異方性磁界の高い元素である重希土類を添加することでHcjを向上させている。
しかし、希土類の有力鉱床は偏在しており、近年は生産国が限られている。また、重希土類は軽希土類に対し鉱石中に含まれる割合が十分の一以下であるため、稀少資源リスクおよびコストの観点から使用量を低減する必要性がある。
ネオジム磁石に重希土類を添加しないと高温、強反磁界環境下では保磁力が低下する。そのため重希土類の使用量を低減するには、低保磁力磁石でも使用可能なように磁石にかかる反磁界を低減する事及び、磁石のパーミアンスを上げる事が必要である。磁界は磁石が挿入されているロータ形状に影響されるため、低保磁力磁石に合わせたロータ形状を研究する必要がある。
近年ロータの研究に関わる動向として、神谷らにより磁石のV字配置角度や梁数とロータ強度とトルクの関係についての研究報告がなされている。
また、特許ではフラックスバリア近傍に空隙を設ける事によって、磁束の短絡防止や主磁束の次数を変化させるような動向が見受けられるが、いずれもHEV用駆動モータとして実用化された例は無い。
そこで、低保磁力ではあるが重希土類を一切使用していない重希土類フリー熱間加工磁石を用いたHEV用駆動モータの性能を満足するために磁気形状の研究を行った。
具体的には、磁石の耐熱性を上げるためにロータコアのセンターリブ形状、磁石角部近傍の形状、梁部の小穴配置を工夫し、トルク、出力、商品性を満足させる設計を行った。

JMAGへのユーザー提言とJSOLの回答
株式会社JSOL　山田　隆

電磁界解析に新しい付加価値を与える連成解析事例のご紹介～電磁界―流体・電磁界―粉体～
プロメテック・ソフトウェア株式会社　川上　浩 氏

モータ・トランスなどのオイル冷却解析やEPS・トランスミッションなどを構成する部品-部品間の潤滑オイル挙動や車両・製品機器内への被水解析事例などの事例をご紹介します。
又、トナー等の粉体と磁界解析との連携解析や磁石の製造工程（金型への充填工程・圧粉工程・焼結工程など）の適応事例などを合わせてご紹介します。

圧粉磁心を用いた薄型・高トルクなアキシャルギャップモータの開発
住友電気工業株式会社　齋藤　達哉 氏

現在、モータは電磁鋼板を用いたラジアルモータが主流であるが、近年、車載用途を始め小型・高出力化のニーズが増大しており、これらを両立可能なアキシャルモータに注目が集まっている。三次元形状自由度に優れる圧粉磁心をアキシャルモータに適用し、従来のラジアルモータ対比で同サイズで高トルク化と高効率化を実機で実証した。講演では、本結果について詳細に報告する。併せて、圧粉成形を考慮したコア形状細部の性能に対する影響についても紹介する。

From Customer Specification to Prototyping: Three-dimensional Finite Element Simulation for Axial Flux Machines Constructed from Soft Magnetic Composite Materials
Höganäs AB　Steven Jordan 氏

With the changes occurring in the automotive market and the evolution of internal combustion engine and electric vehicles, powder metallurgy and soft magnetic composites can provide significant benefits in all areas of the drive-train and some auxiliary functions. This paper details the single-sided axial flux machine that Höganäs AB has identified as an ideal topology to maximise the impact that new technologies have through the functionality of the material and its benefits in high volume production. From prior investigations, this topology is particularly suited to pump and compressor applications. It has been demonstrated that clear advantages can be observed for a compressor application when using a single-sided axial flux machine constructed from soft magnetic composites: improvements in power density and efficiency whilst yielding a more compact design. Finite element software provides a platform to investigate the performance of machine designs which can inform the prototyping phase. Höganäs AB make use of scripting functions to automate the process of simulating electromagnetic and thermal aspects of potential machine design solutions, outputting data for analysis and reporting on design outcomes.
Höganäs AB provides a large number of services to enable customers to obtain an optimal solution. From feasibility and design pre-studies, selection of soft magnetic composite and hard magnetic materials, through to design for compaction and small scale batch prototyping and production runs: our dedicated 800 tonne development press can be utilised for industrial support, assisting in the set-up of tooling, optimising compaction and heat-treatment processes.

JMAG-RT　汎用モデルの紹介
本セミナーではJMAG Version 17.0から新しくJMAG-RTモデルに追加されます汎用モデルについてご紹介します。
汎用モデルは回路をユーザーが自由に決定するモデルですので、モータだけでなくトランスや電磁リレーなど様々なアプリケーションで利用できます。
デモをまじえて汎用モデルの使い方を説明します。

JMAG-RT PMSMモータ向け最新機能紹介
本セミナーではJMAG-RTのPMSMモデルに着目して、様々な機能、便利なツールをデモを中心にご紹介します。
実際にデモをご覧頂いて、JMAG-RTが思っているより簡単で使いやすく、JMAG-RTモデルが生成されるまでの待ち時間も少ないことをご体感下さい。
また、計算精度が向上した誘導機モデルや多相モータも扱える新しいJMAG-RTモデルについてもご紹介します。

誘導加熱向け機能紹介と大規模モデルへの取り組み紹介
誘導加熱解析では、磁界解析と熱解析を精度よく行う必要があります。
本セミナーでは、誘導加熱解析を始めた方、始めようとされている方を対象に、JMAGで誘導加熱解析を効率よく行う上で有用な機能を紹介いたします。

JMAG計算環境構築方法
近年のマシン環境変化に伴い、ご利用開始やマシン更新時、新しい計算環境の構築時など、環境設定に関するご質問を多くいただきます。
本セミナーでは、JMAG-DesignerやJMAG-Remote Systemをご利用いただく際に必要な設定や注意点、ライセンスの設定についてなどを、様々なシーンを交えて説明します。
環境構築で困った経験のある方、今後計算環境の更新をご検討されている方はぜひご参加ください。

振動解析の基礎とTips
電気機器の設計において電磁気的な現象の評価はもちろん、強度や振動特性といった構造面の評価も欠かせません。
JMAGは電磁力が関わる振動現象、さらには騒音の評価まで可能です。
本セミナーでは、構造解析の中でも特に振動について焦点を当て、基礎知識を押さえた上でJMAGを用いた解析機能を事例とともに紹介します。
特にポスト処理機能を用いて、固有モード、共振といった現象見る方法を見ていきます。

モータ設計WEBアプリのご紹介
JMAG-ExpressがWebアプリケーションになりました。
いつでも・どこでも、スマホで・タブレットで・PCでモータの検討ができます。
スマートフォンをお持ちでしたら、本セミナーでJMAG-Express Onlineをお試しください。

JMAG並列ソルバの最前線
電磁界解析の大規模化が進んでいます。実用的な時間で解析を行うには、並列ソルバの援用が不可欠になりつつあります。
JMAGのSMP並列ソルバはバージョン16.1において、MPP並列ソルバはバージョン17においてそれぞれ大きく改良されています。
このモーニングセッションでは、それらの高速な性能をご紹介するだけでなく、性能達成のために用いた技術ならびに適切なハードウェアについて、分かりやすくご説明いたします。
是非ご聴講いただき、午後に開催される大規模セッションの知識習得にお役立ていただければと思います。

ユースケースのパフォーマンスを改善するJMAG-Designer 新機能のご紹介
多ケース計算や最適化計算、大規模解析など、シミュレーションの大規模化に伴って解析業務も徐々に複雑化しています。
JMAG-Designer ではユースケースに応じてパフォーマンスを向上するための様々な機能を提供しています。これら機能を利用シーンに応じて活用いただくことで、複雑な解析作業をより効率的に進めていただくことが可能です。
このモーニングセッションでは、作業効率を改善するためのJMAG の新機能を、デモを交えてご紹介します。

メッシュ粗密を制御する機能紹介高い精度を保ちつつ、短い時間で効率よく解析を行うためにはメッシュの粗密が重要になります。
JMAGの自動メッシャには粗密を付けるための機能が多数備わっており、それらの機能を使用することで要素数を抑えた高品質なメッシュを作成することができます。
本セミナーではそれらの機能の中からJMAG-Designer Ver.17.0の新機能および最近追加された空間のメッシュを制御する機能をデモと事例を示しご紹介します。

ダイレクトモデリングによる形状パラメトリック解析
「CADでモデル形状を作ったら、CADを使わないと形状パラメトリックできない」とお考えではありませんか？
JMAGはCADを使わずにCADモデルを編集することができます。
本セミナーでは、CADデータを使った形状作成の考え方、フィーチャを使用した効率的な形状作成について具体的な例を用いて紹介します。
また、インポートしたCAD形状に対してCADを使わずに形状パラメトリック解析するためのJMAG機能の使い方をデモで紹介します。

電磁力計算とアダプティブ解析
「メッシュは十分切っているのに電磁力のつり合いが取れない！」などの経験は無いでしょうか？
磁石とコイルに作用する電磁力のつり合いや、複数のコイル間の電磁力のつり合い等、大きな電磁力誤差が発生し上手く求められない場合があります。その原因の多くはメッシュにあり、時にアダプティブ機能がそれを解決してくれます。
本セミナーでは、電磁力計算を通してアダプティブ機能の隠れた効果に迫りたいと思います。
電磁力計算に課題を抱えておられるユーザー様、ご参加をお待ちしております。本セミナーにつきましては、事前予約制となります。
ご参加を希望されるお客様は、ユーザー会への参加申し込み後、別途事務局までお知らせください。

損失解析実務利用
損失に関するセミナーは毎年のユーザー会で開催してきました。
今回は損失の中でもアンケートの結果最も課題と認識されている高調波による損失に着目します。磁束波形が歪んだり、インバータキャリアなどの高調波が重畳した場合に損失が全然合わない、という経験をお持ちではないでしょうか。そんな場合に損失の計算精度を向上させるためにこれまで検討してきた解析技術を紹介します。
タイトルに「実務利用」とつけているとおり、解析技術の紹介にとどまらず、ユーザーの皆様が同じことをできるようにワークフローを提示します。
また、高調波鉄損の実測を行い、実際に従来の鉄損計算方法より精度が向上することを示します。
このほか、損失解析の課題と開発計画を紹介します。

解析技術の向上 – 早期定常化技術を知る –
本セミナーでは、早期定常化を目的とした時間周期補正法(TP-EEC法)の効果と、その裏側に隠れた処理技術についてご紹介します。「TP-EEC法、聞いたことはあるけど、いったいどういう効果があるのか分からない」
「使ってみたことはあるが、効果が得られず使用をやめてしまった」このようなことはございませんか？
早期定常化技術の背景やその処理について学び、どのような場面で使うことができるのか、ご一緒に理解を致しましょう。
また、時間周期有限要素法(TP-FEM法)との違いについてもご説明致します。
このセミナーは有限要素磁界解析ソルバの内部処理にご興味をお持ちの方に向けた内容となっております。

これからはじめる最適化
最適化機能を使いこなすと、最適な設計案を簡単に得ることができます。
しかし最適化に興味はあるものの、何から始めればよいかわからない、パラメータの意味がわからないなどの声もいただきます。
本セミナーでは最適化の基礎や操作手順をご説明し、そのような不明点を解消します。
また、JMAGの最適化の今後の開発方針についてもご説明します。

これからはじめる電磁界解析セミナー
これから電磁界解析をはじめる初心者の方向けの基本的な知識や概要を学べるセミナーです。

• 磁界解析入門
• JMAG-Designerのご紹介

※磁界解析ソフトウェアの導入を検討されているお客様は、本セミナーにご参加いただくと、無料でご招待いたします。