学生ポスター発表

JMAGをご活用いただいている学生の皆様に、ポスター発表をしていただきました。
この機会に、各教育機関でどのような研究がされているのか、JMAGがどのように活用されているのかを知ってみませんか?

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クロスポール形フラックスリバーサルモータに関する検討

 東北大学 工学研究科 中村研究室

 于 越 氏

引き抜き機構を有する可変磁束モータの効率向上のためのロータ構造の提案

 大阪大学 大学院 工学研究科 マテリアル生産科学専攻 平田研究室

 山元 郁 氏

12/10スイッチトリラクタンスモータに適用できる位置センサレス制御手法の提案

 大阪大学 大学院 工学研究科 マテリアル生産科学専攻 平田研究室

 大石 純子 氏

磁界を用いたワイヤレス給電におけるコイル特性のJMAGと実測との比較

 東京理科大学 理工学部 電気電子情報工学科 居村研究室

 山原 孝裕 氏

電動航空機用アキシャルギャップ形磁界共振結合モータ

 東洋大学 理工学研究科 電気電子情報専攻 エネルギー変換・環境研究室

 清浦 皐生 氏

固定子にCFRPを採用した小型軽量コアレスモータの設計と試作機試験評価

 名古屋工業大学 工学研究科 工学専攻電気・機械工学系プログラム 小坂・松盛研究室

 東浜 千佳 氏

電気自動車用界磁巻線と磁石併用のハイブリッドIPMモータ

 東洋大学 理工学研究科 電気電子情報専攻 エネルギー変換・環境研究室

 清水 遼 氏

CLN法適用による誘導加熱解析の高速化

 近畿大学 大学院 総合理工学研究科 エレクトロニクス系工学専攻 電磁気応用研究室

 加藤 春弥 氏

縮約プレイモデルを取り入れた加速器用電磁石のリアルタイム制御に関する基礎検討

 近畿大学 大学院 総合理工学研究科 エレクトロニクス系工学専攻 電磁気応用研究室

 恩知 誼武 氏

異なる解析条件における誘導機の無負荷試験の損失評価

 東京工業大学 工学院 電気電子系 千葉清田研究室

 宮島 大河 氏

誘導加熱解析におけるズーミング法の適用

 近畿大学 大学院 総合理工学研究科 エレクトロニクス系工学専攻 電磁気応用研究室

 藤田 武 氏

反発型受動磁気軸受の寸法パラメータ定義方法の検討

 東京工業大学 工学院 電気電子系

 成岡 伸太郎 氏


クロスポール形フラックスリバーサルモータに関する検討
 東北大学 工学研究科 中村研究室
 于 越 氏

フラックリバーサルモータ(FRM)は二重突極機の一種である。永久磁石が固定子側に配置される点では、二重突極永久磁石モータ(DSPMM)と同じであるが、DSPMMは固定子ヨークに永久磁石が配置されるため、巻線鎖交磁束の変化はユニポーラとなる一方で、FRMは固定子極先端に永久磁石が配置されるため、巻線鎖交磁束の変化はバイポーラになる。これにより、FRMは一般的な永久磁石同期モータ(PMSM)と同等の出力が期待される。また、回転子に磁石を配置しないため,機械強度や製作性の面で有利であり、またイナーシャが小さく、高速応答に優れる。しかしながら一方で,固定子極先端に張り付けられた磁石に電機子磁束が流れ込むため、磁石渦電流損が大きい問題が指摘される。
本研究では、固定子極の形状を十字形(クロスポール)にすることで、電機子磁束が磁石に直接流入し難い、新しい構造のFRMを提案するとともに、有限要素法(FEM)を用いて提案するFRMの諸特性を算定したので報告する。

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引き抜き機構を有する可変磁束モータの効率向上のためのロータ構造の提案
 大阪大学 大学院 工学研究科 マテリアル生産科学専攻 平田研究室
 山元 郁 氏

カーボンニュートラルを実現するために、自動車の電動化に関する技術開発が急がれている。トラクションモータの高効率化もその一つであり、本研究は引き抜き機構を有する埋込磁石型可変磁束モータに関する検討を行っている。本稿では、引き抜きならではの特性を生かした、低速走行・高速走行両方において高効率駆動が可能な新しいロータ構造を提案している。また、構造の提案による効果を、JMAG-Designerの形状編集機能と過渡応答解析、JMAG-RTの効率マップ作成機能を用いて、トルクと効率の観点から評価している。

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12/10スイッチトリラクタンスモータに適用できる位置センサレス制御手法の提案
 大阪大学 大学院 工学研究科 マテリアル生産科学専攻 平田研究室
 大石 純子 氏

数学モデルを構築し、拡張誘起電圧方式を応用することで、10突極12スロット(12/10)スイッチトリラクタンスモータに適用できる新たなセンサレスベクトル制御手法を提案した。本発表では、JMAGと制御モデルを連成した解析を行い、その妥当性を評価した。

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磁界を用いたワイヤレス給電におけるコイル特性のJMAGと実測との比較
 東京理科大学 理工学部 電気電子情報工学科 居村研究室
 山原 孝裕 氏

走行中ワイヤレス給電の実験に使用する受電コイルについて、空芯、フェライト付き、フェライトとアルミ板付きの3種類の条件で、実測値とJMAGによる解析値を比較した。

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DCモータの電磁界解析における空気領域の大きさやモータのメッシュサイズが誘導起電力の解析結果に及ぼす影響
 東海大学 電気電子工学科/大口研究室
 松川 航大 氏

本報告では、DCモータを対象とし、電磁界解析においてモータの周りに設定する空気領域の大きさが起電力の解析結果に及ぼす影響や、モータのメッシュサイズが起電力の解析結果に及ぼす影響を検討した。

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電動航空機用アキシャルギャップ形磁界共振結合モータ
 東洋大学 理工学研究科 電気電子情報専攻 エネルギー変換・環境研究室
 清浦 皐生 氏

電動航空機の実用化には、モータの軽量化と高出力化が求められる。本研究室ではワイヤレス電力伝送技術の磁界共振結合を誘導機に応用させることで駆動する磁界共振結合モータ(MRCM)の研究を行っている。MRCM は鉄心が無いため大幅な軽量化が可能となり、鉄損が生じないことから高出力密度で高効率が期待できる。さらにステータとロータ間を鎖交せずに巻線外に漏れる磁束を抑制すれば、出力の増加になる。
そこで本研究では、ステータの外部に磁性リング(電磁鋼板)を付け、MRCM の性能向上を図った。また、極数を変えたときの特性影響についても検討した。
本発表では、JMAG-Designer 21.0 を用いたアキシャルギャップ形磁界共振結合モータの駆動特性結果を報告する。

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固定子にCFRPを採用した小型軽量コアレスモータの設計と試作機試験評価
 名古屋工業大学 工学研究科 工学専攻電気・機械工学系プログラム 小坂・松盛研究室
 東浜 千佳 氏

本研究ではモータの小型軽量化の一策として、CFRP(炭素繊維強化プラスチック)を固定子構造部材に採用した準コアレスの永久磁石形同期モータ(SPMSM)の設計検討を進めている。アウターロータタイプを対象に、固定子構造部材をCFRPと最小限の圧粉コアの組み合わせで構成し、巻線にはアルミ線材を採用して軽量化を図っている。本発表では、JMAG-Designerを用いた軽量化設計の検討内容および評価用試作機による試作実負荷試験結果について報告する。

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電気自動車用界磁巻線と磁石併用のハイブリッドIPMモータ
 東洋大学 理工学研究科 電気電子情報専攻 エネルギー変換・環境研究室
 清水 遼 氏

電気自動車用モータは低速から高速、低出力から高出力まで、広範囲において高効率なものが求められる。そこで、界磁巻線と2種類の異なる保磁力の永久磁石を併用して磁束を可変できるハイブリッドIPMモータを提案する。本モータは、界磁巻線を用いてロータ間に配置した永久磁石の磁化方向を可変することで、可変速特性の向上、さらに併用することで高トルクが得られる。
本稿では、JMAG-Designerの効率マップ解析を用いて得られた可変速特性について報告する。

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CLN法適用による誘導加熱解析の高速化
 近畿大学 大学院 総合理工学研究科 エレクトロニクス系工学専攻 電磁気応用研究室
 加藤 春弥 氏

電力用半導体やパワーエレクトロニクスデバイスの技術発展に伴い、高周波インバータの低価格化が進み、高周波方式の誘導加熱装置の普及が進んでいる。このため、誘導加熱装置の設計段階で誘導加熱解析技術を取り入れる設計現場が増えている。有限要素法は汎用性や解析精度に優れた手法であり、誘導加熱解析の有力な手段の一つとして広く用いられる。しかし、表皮効果の表皮深さが極めて小さくなる高周波誘導加熱に対して有限要素法を適用した場合、小さい表皮深さに合わせて要素分割を行うため、非常に大規模な行列方程式になり、計算が膨大になる。上記のような問題の解決方法として、大規模行列で記述される系を少数の変数で近似表現するモデル縮約が世界中の研究機関で盛んに研究・開発が行われている。CLN法は、モデル縮約の一つで渦電流場のMaxwell方程式をCauer型の等価回路に置き換えて高速に近似計算を行う手法である。我々は、熱伝導方程式に対してもCLN法を適用する研究を行っている。本発表では、CLN法を用いた誘導加熱の解析結果と、JMAGによる解析を比較し、ほぼ同一の結果が高速に得られることを報告する。

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縮約プレイモデルを取り入れた加速器用電磁石のリアルタイム制御に関する基礎検討
 近畿大学 大学院 総合理工学研究科 エレクトロニクス系工学専攻 電磁気応用研究室
 恩知 誼武 氏

加速器システムでは,電磁石の据付後に設計からの誤差を補正するために電磁石の電流値を調整することで対応している。しかし,電磁石の電流値を調整する際に現状では磁気ヒステリシスの影響を考慮できておらず,電流値を変更する毎に電磁石を初期化(消磁)している。ビーム調整時に磁気ヒステリシスの影響を考慮したリアルタイム磁場解析を行うことができれば,この毎回の初期化が不要となる。そこで,我々はMORの一つとして縮約プレイモデルを提案している。本研究では, JMAGを用いて,プレイモデルを組み込んだ磁場解析を行い,得られた電流・磁場特性より再度形状関数を同定した。それらの形状関数を用いて構築した縮約プレイモデルによって,直流ヒステリシスを考慮したリアルタイム磁場解析が可能となる見込みである。今後,この縮約プレイモデルは実測を行い検証する予定である。

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異なる解析条件における誘導機の無負荷試験の損失評価
 東京工業大学 工学院 電気電子系 千葉清田研究室
 宮島 大河 氏

モータの制御及び特性を知るためにはモータの回路パラメータが不可欠であり,一般的には無負荷試験によって励磁インダクタンスと鉄損抵抗を同定すること可能である。
シミュレーションにおいても同様の手法が用いられるが,JMAG-Designerの過渡応答試験による解析結果は解析精度によって大きく異なってしまうことが課題であり,特に回転子側の損失については,解析の分解能によって大きな影響が生じることが確認されている。
今回の発表では,誘導モータを対象とした異なる解析条件における銅損及び鉄損についての評価をJMAG-Designerの有限要素解析によって行い,高回転速度領域においては高い分解能と収束判定値が必要となることを示す。

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誘導加熱解析におけるズーミング法の適用
 近畿大学 大学院 総合理工学研究科 エレクトロニクス系工学専攻 電磁気応用研究室
 藤田 武 氏

電力用半導体やパワーエレクトロニクスデバイスの技術発展に伴い,高周波インバータの低価格化が進み,高周波方式の誘導加熱装置の普及が進んでいる。このため,誘導加熱装置の設計段階で有限要素解析を取り入れる設計現場が増えている。誘導加熱の設計では,加熱コイルの形状と誘導加熱波形の最適化を行う。我々は,加熱コイル形状最適化にターゲットフィールド法を用いている。ターゲットフィールド法とは、磁場評価点上での目的とする磁場分布から,ユーザーが定義した電流評価面上のコイルの巻き線パターンを求める手法であり,最適化したコイル形状を金属3次元プリンタで印刷する検討を行っている。
また,加熱波形については,CLN法を適用し,過渡解析を高速化する研究を行っている。CLN法は最初,渦電流問題に対して提案されたが,我々は,熱伝導問題に対してもCLN法が適用可能であることを示し,誘導加熱問題の高速化の検討をしている。また,これらの提案手法の検証にJMAGを用いている。本発表では,これらの取り組みのうち高周波誘導加熱解析をJMAGで行う際のズーミング法を適用した解析結果および実測結果との比較について報告を行う。

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反発型受動磁気軸受の寸法パラメータ定義方法の検討
 東京工業大学 工学院 電気電子系
 成岡 伸太郎 氏

回転部を電磁力によって非接触支持するベアリングレスモータは低損失,長寿命,メンテナンスフリーといった特徴を有し,心室補助装置や超純水ポンプなどの応用が期待されている。回転軸方向のみをセンサによって制御する1軸能動制御型ベアリングレスモータには5軸能動制御型などの他のベアリングレスモータよりセンサやインバーターの必要数が少なく安価であるが,信頼性が低いためにトルク密度が低下する傾向にある。
反発型受動磁気軸受(RPMB)はしばしば1軸能動制御型の信頼性を担う要素となっており,強化に関する研究が必要となる。
本発表ではJMAG-Designerによる解析によってRPMBにおける2種類のパラメータ定義の方法の妥当性を比較検討した結果を報告する。

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