本講演では、電磁界解析と人工知能、およびこれらを融合した技術に焦点を当て、今後、これらが電気電子機器の研究開発・設計にもたらす効果について議論する。まず、エアモビリティ用モータや非接触給電、マイクロ波デバイスなどを例に取り、電磁界解析を用いたこれらの最適設計事例について述べる。つぎに、電磁界解析により大量のデータを生成して人工知能に学習させ、それを最適設計や信頼性評価、機器制御や異常診断に適用する事例について述べる。さらに、人工知能を設計開発に応用することで生まれる可能性と、その課題について議論する。最後に、上記の議論を踏まえ、電磁界解析と人工知能を基本技術として使いこなす未来の技術者像について考える。

トポロジー最適化とパラメトリック最適化を用いたモータ開発を行い、既成概念に捉われない斬新なアイディアの創出とモータ設計の効率化を図る手法を開発したので紹介する。
今回、斬新な形状アイディアを得るため形状を自由に変化させるトポロジー最適化を実施後、各寸法の最適化を行った。寸法最適化は、最大トルクとモータロータ強度を両立させるため、パラメトリック多目的最適化を行い、深層学習により構築した代理モデルを用いて計算コストの低減を実現した。

本講演では、電動モータ開発においてデータ駆動型設計を適用した事例としてモデルベース開発（MBD）及びトポロジー最適化事例を紹介する。
モデルベース開発適応事例では、電動モータ設計においてマルチフィジックスを考慮したシステム比出力、効率の最適化問題を取り上げる。またモータトポロジー最適化では、SPMモータを対象にトルクに対する磁石使用量削減を目的としたトポロジー最適化を実施した。

モータの角度検出に、回転子磁石の磁束を利用する方法がある。また磁気浮上するベアリングレスモータには、トルクを発生するための電動機巻線と、浮上用支持力を発生するための支持巻線がある。巻線通電時に発生する磁束は、角度検出に悪影響を与える恐れがあり、インバータ駆動時にはさらにPWM高調波成分も問題となる。

今回の発表では、「JMAG-Designer Ver.22.0」から搭載されたマクロ素子「PWM電流ベクトル制御」を活用した角度検出解析の事例を紹介する。磁束干渉を抑える角度検出方法を提案し、PWM高調波に対してもそれが有効であることを示す。

私たちはEVのトラクションモータをターゲットに、ヘックス結線を採用した10突極12スロットのスイッチトリラクタンスモータ(12/10 SRM)を提案してきた。この12/10 SRMはヒステリシス制御と電流ベクトル制御の切り替え運転が可能である。今回、JMAG-Designerの制御回路機能を使用し、12/10 SRMをヒステリシス制御および電流ベクトル制御で駆動させたので、本稿ではその解析事例を紹介する。

Considering the end users’ requirements of fast charging, and the maturity of SiC, more and more OEM selected high voltage battery system (800V) into vehicle application, but it’s a big challenging to Electrical motor, which is the key power component of Electrical drive unit. Based on high voltage application in EDS, the presentation will discuss the effect of high voltage system on drive motor performance, make a comparison of simulation and test results, finally, we would like to introduce the finding, which could bring some ideas for high voltage motor design.

The goal is to design a lightweight high-power density IWM, and use JMAG design and optimization to improve motor efficiency and performance, so that the motor can meet the weight requirement.
Then external software Ansys mechanical and CFD software are used to design and analyze the system of shell strength and heat dissipation to ensure that the motor meets the requirements.
And share the IWM production process and future prospects.

The widespread adoption of electric vehicles poses significant technical challenges for the automotive industry. Magna Powertrain addresses these challenges by supplying complete e-drive systems that meet the performance and efficiency requirements of traction motors. To meet these requirements in the short development cycles of vehicles, we employ numerical simulation tools from the initial phases of projects through to completion. These tools are crucial, for example, to design cooling concepts that effectively dissipate the waste heat generated by the high-power-density traction motors. A multiphysics tool like JMAG is invaluable for designing cooling concepts that meet the thermal requirements without compromising the machine’s electromagnetic performance. This presentation covers the thermal analysis of a Permanent Magnet Synchronous Motor (PMSM) using JMAG and explore future perspectives on using JMAG for traction motor design.

実現象を高精度にシミュレーションするための大規模計算や、広い設計空間から最適解を探索するための多ケース実行の必要性は非常に高い。しかし、それらを実行するためのHPCは、オンプレ・クラウドいずれも高額となる傾向にあり、それが多コア計算環境構築の障壁の1つとなっている。
今回、低予算で導入できる1ノード計算機により大規模計算や多ケース実行した例を示し、そのパフォーマンスからHPC選定ポイントについて言及する。

自動車業界のトレンドは省エネ、環境への負荷低減といった方向に向かっており、自動車の電動化が進んでいる。市場からのモータへの要求は、高効率、小型・軽量に加え、低コスト、環境対応、グローバル生産なども重要な要求となっている。そういった背景のもと、磁石を使用しないモータの研究開発がすすんでおり、ニデックでは誘導モータを選定して、次世代トラクションモータシステムを開発している。
本講演では、MPP、PSLを活用した誘導モータの大規模解析、特性マップ解析の事例と、実機と比較検証した結果について紹介する。

TMEICの大容量同期モータは、石油及びガスプラントや鉄鋼プラントにおける産業用コンプレッサやポンプなどの原動機として広く需要があり、近年では運用コストやCO2排出量削減の観点から高い効率が要求されている。1万kWを超える大容量機は製作コストが高いため、実機を試作し効率を評価することは難しい。このことから、解析による高精度な損失推定は、有効な手段となる。本稿では、1つの電動機を複数のモデルに分けて3次元解析を実施し、各部品で発生する損失を求め実測値と比較した。また前述の解析は大形機ゆえに大規模モデルとなり計算時間が増加するが、MPP並列計算を用いることによる計算時間の短縮効果を評価したので報告する。

JMAGは、製品開発のスピードアップと高性能化を目指し、自動設計機能の強化に注力しています。本発表では、2024年に実現した機能と、2025年にさらに進化させる機能についてご紹介します。
特に、高い要件を満たす最適な設計を短時間で発見するために、
　- 様々な設計案を迅速に評価するためのモデル構築と最適化機能
　- 熱の影響を考慮した設計を可能にする熱解析機能
　- 多ケースを高速に処理する機能
の強化に焦点を当てて開発を進めています。

また、設計者の方々がより簡単にJMAGを活用できるよう、JMAG-Expressの開発状況についてもご報告します。

High-performance permanent magnet machines are gaining attention in many fields, including electric and hybrid vehicles, electric and hybrid airplane applications, and industrial and residential applications such as fans, pumps, and compressors. Some applications require high volumetric power density (kW/l), and others need specific power density (kW/kg). Some applications prefer efficiency to be a priority in the design. Not using heavy rare earth elements such as dysprosium is gaining attention for some applications. This presentation will provide design and simulation synchronous PM machine examples based on the research carried out at the Wisconsin Electric Machine and Power Electronic Consortium (WEMPEC) at the University of Wisconsin.

レゾルバがモータのすぐ近くに配置され、漏洩磁束が検出精度に影響を与えるリスクがあることからモータからの漏洩磁束がレゾルバにどのような影響を与えるのかを確認する必要がある。
一方で、漏洩磁束の実測は難しく、磁界解析での現象理解を期待されており、モデリング方法を確立する必要がある。
本講演ではレゾルバが受けるモータからの漏洩磁束のモデリングを検討し、漏洩磁束の評価には、周囲の磁性体のモデル化が必要であるが、ボルト等の磁性体もモデル化することで解析での有効な評価ができること、さらに並列計算することで大規模モデルも現実的な時間が計算可能なこと等について述べる。

DeepDrive, a young high-tech company based in Munich, has developed an innovative electric motor technology based on a dual-rotor radial flux design. With the target to become a key automotive supplier, DeepDrive focuses on reducing development times, cutting prototype costs, and minimizing time-to-market. A critical element in this process is the application of advanced simulation techniques. The motor technology is based on a novel counter-skewed wave winding, offering high torsional stiffness, excellent electromagnetic properties, and efficient thermal management. Due to the motor’s advanced and highly specific geometry, precise 3D simulations are essential to achieve optimal performance. For this, DeepDrive utilizes JMAG software to ensure accuracy in modeling and design.
In this presentation, the simulation strategies and optimization approaches employed in the development process will be detailed. Furthermore, simulation results will be validated against empirical measurement data, showcasing the effectiveness of the applied methods in advancing this cutting-edge motor technology.

Our planet, our people and bio-species, ALL need significant reduction of rare-earth magnets usage that are not sustainable for ALL. However, these rare-earth permanent magnets offer significant power, torque density and efficiency for electric machines, one of the main contributor to the Electrification that also reduces significantly global warming issues.

This dilemma can be solved with sound engineering and significant innovation. Through optimization tools within JMAG, YEESMA will present 2 case studies showing how to solve the trade-off between Sustainability, Cost and Packaging Constraints. These 2 applications are in the eMobility area, but the same solutions can be applied to Industrial or Renewable Energy sectors.

同期リラクタンスモータとスイッチトリラクタンスモータの設計および解析手法を紹介する。
同期リラクタンスモータの設計ではパラメータを減らすためにZhukovskyの翼型関数を使ってフラックスバリアの形状を定義する手法を用いた。また、PythonとJMAG-Designerを連携させて、トルクリプル最小化設計を実施した。
スイッチトリラクタンスモータの特性解析では、鎖交磁束特性の解析精度向上のため、3次元モデルを使用した。さらに、負荷解析については素線内渦電流を考慮することで、実測値と解析結果がよく一致した。

自動車業界では、近年の急速な電動化によりモーターの高性能化・小型化が進んでいることから、従来に比べ製品内側まで磁石が配置されるようになっており、内側の磁石まで磁化させるために高磁場を印加可能な着磁ヨークの需要が高まりつつある。着磁ヨークの発生磁束密度の原理から「着磁電流、コイル巻線、ヨーク形状」の3つの因子を組み合わせて着磁ヨーク仕様を決定する必要がある。今回は、かねてよりJMAGに搭載されているパラメトリック最適化の中に2つの解析を組み込んで使用し、着磁ヨーク仕様を検討した。

ワークの表面磁束密度を正弦波等に制御する着磁ヨークの検討。
従来はワークに与える発生磁場解析の磁場波形を制御する形状を検討していたが、着磁結果を最適化対象とするJMAGの機能を利用し、理想着磁波形となる形状を検討する。

鉄粉を絶縁被覆して固めた圧粉磁心（Soft Magnetic Composite core：SMC core）は、フェライトコアより飽和磁束密度を高く、電磁鋼板より渦電流損を小さくでき、比較的容易に量産部品に対応可能である。また、3次元的に等方的な磁気特性を有している事から従来実現が困難であった磁気回路を設計することが可能でありパワエレ機器の有力な鉄心候補の一つとして注目されている。JFEスチールでは粉末冶金用鉄粉製造で培った水アトマイズ技術を応用し、圧粉磁心用の絶縁被覆純鉄粉（電磁郎^®）を開発、商品化している。パワエレ機器に搭載される鉄心はインバータ励磁下で使用されるが、圧粉磁心のインバータ励磁波形下での鉄損評価に関する知見は少ない。本報では、電磁鋼板と比較した際のインバータ励磁下における圧粉磁心鉄損の特徴と、それらの知見を踏まえ、近年小型化および高トルク化が可能なモータとして注目されているアキシャルギャップモータへ適用した事例を紹介する。遺伝的アルゴリズムによる最適化計算を行い、得られた設計案の効率について実測と解析の比較を行う。

車載モータの設計において満たすべき設計要件は性能・熱・強度と幅広い。それらの要件を個々に専門的に進めることも重要だが、同時に検討しないことで設計手戻りの原因になり得る。車載モータの中でも自動車駆動用モータは大型で高出力のため冷却を考慮した熱設計が非常に重要かつ高い設計レベルが要求される。今回、この熱設計に有効で設計手戻りを削減することが期待できるJMAGに搭載されている熱解析の機能が、自動車駆動用モータの冷却設計に効率的に使用可能か検証したので報告する。

実機試験によるモーターの熱評価では、試作回数が多く、長期の開発期間を要することが問題である。
この問題を解決するために、JMAG-Designerを利用した磁場-熱連成解析の導入を検討している。
本発表では目的の第1段階の解析精度確認として、弊社の量産モーターを用いた解析と実機試験の比較を紹介する。

日立Astemoでは、解析主導型設計を推進しており、NV分野においても解析を適用してきている。CO2削減など環境に配慮した電気自動車の動力源となるe-Axleは、モータ、ギヤボックス、インバータなどの部品が一体となった動力伝達機構であるが、従来のエンジンに代わる騒音源の1つと考えられ、設計段階でのNV評価は重要である。そこで、今回は磁気力を計算可能なJMAGとギヤかみ合い等の過渡現象を計算可能なANSYS Motionを組み合わせることにより、磁気力とギヤかみ合い加振力との相互作用を解くことでe-Axleの実稼働状態におけるNV評価が可能か検証を行った。また、モータにはトルクリップル低減を目的としてロータなどにスキュー構造を設けることがあるが、それについても考慮可能か検討を行った。本発表では、これらの検討内容の詳細について紹介する。

近年、回転機の小型化・高効率化に伴い、低騒音化要求も高まっている。特に、固定子の電磁力と固有モードの共振による電磁振動・騒音が問題になりやすい。この電磁振動・騒音を数値シミュレーションにより設計段階で予測するためには、電磁力と振動特性の再現が必要となる。従来、固定子の積層鋼板や巻線の振動特性を実験から同定していた一方で、現在は仮想試作の実現に向けて、特性を解析的に決定する手法を構築している。本講演では、三相誘導モータの電磁振動・騒音を対象とし、JMAGとActranを用いた磁界-構造-音響解析事例を紹介する。

誘導加熱焼入れは鉄鋼部品の強化方法の一つであり、他の焼入れ法と比較して短時間処理が可能なため生産ラインに組み込むことができる。同径シャフトの移動焼入れや部品形状に合わせた専用コイルを用いた一発焼入れの条件出しは比較的単純だが、実際の生産ラインでは段付きシャフトを単一直径の加熱コイルを用いて加熱しなければならないケースがある。この場合、設計変数が多く、人による最適条件導出は難しい。本発表では、PSLを使用したクラウド上での多ケース並列実行による段付きシャフトの焼入加熱条件最適化計算の検証について紹介する。

誘導加熱において、加熱コイルは処理品の温度分布、強いては熱処理品質を決める重要なファクターである。しかし、加熱コイルと処理品は一品一葉であることが多く、最適な加熱コイルの設計にはノウハウが必要である。
本発表では、加熱コイルの新しい設計手法の確立に向けた取り組みの１つとして、トポロジー最適化を実施し、その結果から加熱コイルを設計・製作し、品質評価まで実施したので、その結果について報告する。

Lucid’s electric motors are optimized using a multi-physics and system level approach to deliver a compact powertrain that combines motor, gearbox, differential and thermal system into one cohesive package. Lucid’s powertrain sets multiple industry records with leading torque density of >20Nm/kg and power density of >15kW/kg while also delivering best in-class vehicle efficiency of up to 5miles/kWh. Miniaturization of the electric powertrain is key for creating spacious interior vehicle cabin and high efficiency has a compounding effect of reducing battery size and mass of the vehicle for the same range.
A power dense and ultra efficient motor presents unique challenges in electromagnetic design and thermal management. The presentation will cover examples of how Lucid uses 3D Finite Element Analysis tools to understand and overcome some of these challenges and extract the maximum performance out of the electric motor

Volvo cars have for some years been working with inhouse development of electric machines and electromagnetic simulations. FEA simulations are time consuming and therefore the simulation time is something that is beneficial to reduce to save cost. This results in that each simulation is of importance in terms of result but also development cost, and you want to reach a final design as quickly as possible with the best accuracy.
The use of Direct optimization using multi-objective genetic algorithm often needs to solve many cases to converge to designs fulfilling the optimization targets. Depending on the number of objectives it is common to run 5000 – 10000 cases. This can take several hundreds of hours. We have successfully run large optimizations for PMSM machines using PSL where the time saving is hundred-fold when comparing to a small number of solvers which is normally needed to ensure the usage of JMAG designer within the design team.
To save cost and development time reducing the number of test objects and test time is desired, a good prediction of the electric machine losses is enabling this. The most accurate way to calculate the electric machine losses, especially in magnets and winding is to simulate a 3D model of the design. 3D modelling is quite resource intense due to the large mesh size needed and thus a high simulation capacity is needed.
The above topics can be enabled or improved by utilizing the PSL solution provided by JSOL for JMAG. The usage of PSL is enabling a faster time to final design but also making sure that calculation of an efficiency map for a 3D model can be performed within a reasonable time frame.

電動車用モータの開発では多岐に渡る要求仕様(例、動力性能、NV、耐減磁性、搭載性)を満足させる必要があり、特にロータ構造には多くの開発時間を要する。既成概念に囚われず現ニーズ沿った形状を早期創出するため、電磁気分野でもトポロジー最適化を用いられる機会が増加している。しかし、トポロジー最適化は形状自由度が高い反面、多材料・多性能・多制約下で形状収束が不安定になり易く、製品開発への適用性に課題がある。そこで、トポロジー最適化における「①寸法最適化の連成(PO+TO)」や「②評価関数の影響」を検討した事例を紹介する。

鉄鋼業では自動車ボディや容器製造に用いられる薄い鉄板(薄板)の大部分を連続処理ラインで製造する。連続処理ラインでは絶えず薄板を搬送(連続通板)し、加熱、冷却などの工程を連続的に実施することで、製品を効率的に生産する。昨今の脱炭素化の潮流を考えると、この連続処理ライン加熱工程の電化(誘導加熱)も検討の余地がある。これまで、薄板用誘導コイルは経験的に設計されること多く、適した設計であるかの判断は難しかった。今回データドリブンな設計の可能性を検討するため、連続通板される薄板の加熱後幅方向温度分布を目的関数としたトポロジー最適化によって誘導コイル形状を検討したので報告する。

誘導加熱コイルの解析は磁界と熱の連成解析であり１ケースあたりの計算が長く、その最適化計算は時間的に実用化が難しい。
そこで最適化計算を有限要素解析（FEA）単独で実施するのではなく、AI機械学習で得られる代理モデルで計算する世代を設けることで、総計算時間の短縮が可能かどうかを検証する。
得られた最適解に基づき、3Dプリンタを利用して誘導加熱コイルを造形し、実測と解析結果を比較してその妥当性も評価する。

電動化の加速に伴いモータ設計の需要が急増する中、設計者不足や開発期間短縮の要求が高まっています。これらの課題に対応するため、弊社では独自開発の生成AI技術を活用した「モータ設計エージェント」の開発に取り組んでいます。
本講演では、JMAG-Designerと連携した自律的なモータ設計開発についてご紹介します。本プロセスでは、AIエージェントがJMAG-Designerと連携し、アイデアの着想、CADモデル作成、解析条件設定、設計最適化、結果評価までを自動的に実行させるものです。
「モータ設計AIエージェント」は1つの解を導き出すものではなく、設計開発者の独創性を早期に引き出すためのエージェントです。本技術により、人間を超える高速かつ長時間の検証が可能となり、革新的な形状の発見につながる可能性が高まります。また、設計プロセスの完全自動化により、設計開発期間の大幅な短縮が実現することが期待できます。

MATLAB、SimulinkによるAI技術を活用した新たなソリューションが、モーター制御システムのさらなる効率性と信頼性の向上に貢献します。従来の制御手法にAIを組み合わせることで新たな選択肢を広げ、システムの稼働率向上や競争力強化を図ることができます。MATLAB、Simulinkを活用することで、効率的なシミュレーションと検証が可能になり、技術導入のハードルが下がります。
本セッションでは、ニューラルネットワークを活用したバーチャルセンサー構築、機械学習アルゴリズムを用いた故障検出の構築フローについて解説します。また、大量データを活用したAIモデルの構築に役立つ、JMAG-RTの活用ポイントもお伝えします。

近年のモータ設計の現場においては開発期間の短縮化により過去の形状や特性を流用設計することが一般的である。また機械学習の利用拡大に伴い、設計の自動化や最適化による開発プロセスが取り入れられつつある。一方でモータを製品適用した際の性能不足や振動などの不具合による手戻りも課題となっている。本講演では、動力や熱性能を構想設計の段階で1Dツールを用いて検討する手法、電動車両にモータモデルを適用したシステム解析事例、電磁力やトルクリップルによるモータ加振力を含むシステム解析の取り組みを紹介する。

エネルギー・熱マネジメント1D-CAEツール「KULI」の車両モデルを活用し、走行モードを考慮したモータの設計事例を紹介します。モータ設計において、従来の単一コンポーネント最適化から、車両全体を俯瞰したアプローチが求められています。本講演では、JMAGとKULIの車両モデルを活用して、モータの効率向上がどのように実現されるかを解説します。また、大学での実証事例を通じて、具体的な適用方法や研究成果を共有し、実務への応用可能性についても考察します。

モーターNVHの課題に対して、CAEによる解析予測が幅広く実施されています。但し、振動解析を実施するためにはモデル作成などの準備が必要となり、設計段階における実施が困難です。本発表では、JMAGユーザー様が所有しているJMAGモデルと、モーターの構造解析を得意とするRomaxを活用した、設計者でも実施可能と考えるモーター振動解析を紹介します。

複数ユーザーが共有するシステムでは効率的に利用するためジョブスケジューラが使用されることが多くなっています。通常、ジョブスケジューラはLinux上でのコマンド操作が必要となりLinuxに不慣れなユーザーが利用するには敷居が高くなっています。Linuxに不慣れなユーザーでも直感的にジョブ投入を行うことができるようにするためのウェブポータルの紹介を行います。
本セミナーでは実際にJMAGを利用したデモンストレーションを実施します。

モータ・インバータの効率やスイッチング波形評価などに向けた新製品として、プレシジョンパワーアナライザ WT1800R、高分解能オシロスコープDLM3000HDシリーズ、高電圧差動プローブ PBDH0400 702921/702922、差動電圧プローブ、AC/DCスプリットコア電流センサー CT1000Sを発売した。
これら製品の概要と、SiC / GaNインバータ・モータベンチ測定に用いた実測例を紹介する。

本講演では、形状生成AIを活用した高速なノンパラメトリック形状最適化を検討しましたのでご紹介します。
ノンパラメトリック形状最適化は、従来のパラメトリック最適化では出来なかった柔軟な発想の形状最適化が期待できます。またJMAGとPIDOツールの連携により、効率よくJMAGのAIモデルを作成することで高速化を実現しました。

JMAGは電気機器設計の自動設計実現に向けて開発を進めています。
JMAGが考える自動設計は、広域設計探査から始まり、システムとの整合を取りながらの多面評価を含めた設計探査、仮想試作までを、解析データを用いて進めます。
この自動設計の各フェーズでの計算速度や使いやすさが、JMAG Ver.24.0の機能強化により向上します。
設計探査では多変数の寸法最適化における形状生成の成功率が向上します。設計変数を離散値として扱うこともできます。また、代理モデルを使用して安定的に高速な最適化を行えます。
多面評価では温度評価における熱回路の表現能力が向上します。
仮想試作では直接法の並列化でFEMコンダクタを使用した大規模モデルも高速に計算します。
本セミナーでは、JMAG Ver.24.0で開発した機能が自動設計の各フェーズにどのように貢献するかを、デモも交えて示します。

最適化計算をはじめとする多ケース計算では、処理時間を短縮するためにジョブの同時実行数を増やす必要があります。
ハードウェアに目を向けると、近年のPCではメニーコアの機種が増えています。
導入や管理のコストが高いクラスタでなくても、お手元のPCで数十の同時実行が可能となりつつあります。
JMAGではこれまで、Linuxクラスタやクラウド環境向けにパフォーマンスを向上してきました。
その技術は、WindowsのPCにおいても有用なものです。
本セミナーでは、Windows PCにおける同時実行を用いた最適化事例を示します。
また、PC向けに検討しているパフォーマンス向上についてご紹介します。

JMAG-RTで生成されたプラントモデルを用いて制御設計を行う際には、多数の制御シミュレーションを実行する必要があります。
そのため、制御シミュレーションの時間を短縮することは開発期間の短縮を図るうえで大きな意義があります。
制御シミュレーション全体に対するプラントモデルの処理時間が占める割合は無視できないものとなっていることから、プラントモデルにおける処理時間の高速化に着手しました。本セミナーではその現状と今後の計画についてご紹介します。
また、プラントモデルを生成する際、高精度化のために3次元モデルを利用したり、オープン巻線のように従来のスター結線よりも電流の自由度が増えたりすることで、その生成に要する時間が長くなるケースが増えてきました。
生成時間を短縮する方法として有効なHPCの利用とその効果についてもご紹介します。

実際の製品設計において最適化を活用する際に立ちはだかる様々な課題に対するソリューションをJMAGは備えています。
第一に、寸法変更の干渉による形状破綻が大きな障害となりますが、JMAGでは200変数規模まで自動的に成立形状を見つけることが可能です。
また、実設計においては磁石や素線のように既製品を使うため選択できるサイズが限られていたり、巻数など整数・半整数となる設計変数があるため、これまでの連続最適化の手法では製造不可能なデザインになってしまいます。
JMAG V24に搭載される離散最適化を活用することによって実設計上の制約を満たした最適設計案を得ることができます。
さらに、斬新な形状が作れるトポロジー最適化をコア設計に活用しつつ、加工コストが高い磁石に対しては寸法最適化を行うハイブリッド最適化によって、設計自由度の高さと製造可能性の両立が可能です。
上記に加えて、計算時間の問題解決へ1000分散実行でも高い効率を達成していること、10万ケース規模であっても実用的なストレージ消費量に抑えられることも合わせてお示しいたします。

モータ設計において、電流の高調波成分に依存する損失や加振力などの物理量を早期に把握することの重要性は一般的に知られています。
しかしながら、特に初期の電磁気設計においては高調波成分を含まない電流波形を用いることが依然として主流であるというのが実情です。
そういった実情を踏まえ、JMAGには制御マクロ素子という機能が搭載されており、それによりJMAG単体でかつ設計変数を入力するだけでモータの制御回路を作成することができます。
本セミナーは、電磁気設計の初期段階から制御による電流の高調波成分を考慮する新たな設計手法をご提案し、具体的な事例をもって手法を取り入れるメリットを解説いたします。
また制御マクロ素子の機能を安心してご利用いただけるように、制御マクロ素子が実現できる制御方法の種類や詳細、前提条件などについて自然と理解できる内容となっています。

仮想試作を実現するためには、解析に実機相当の精度が必要となります。その場合、三次元モデルが必要で解くべき問題は100万要素以上となり、計算時間が長くなります。
そのため並列ソルバによる高速化が欠かせません。
例えば、100万要素のアキシャルフラックスモータの解析について、並列ソルバを活用することで二次元モデル並みの１分以下で計算を行うことが可能となりました。
本セミナーでは、新しいバージョンでサポートする直接法のMPP並列ソルバと分散実行を組み合わせた高速化のパフォーマンスをお示しします。またその解析に適した計算機環境についてもあわせてご紹介します。

モータの設計初期段階ではモータタイプや体格、スロットコンビネーションを検討します。
高度な要求を満たすには設計空間を広く取り、高速に探査する必要があります。
近年はモータを広範囲で駆動させる要件が増えてきており、このような場合は効率マップを用いて動作域全体を評価します。
また、効率や出力、トルクに対して温度や強度、絶縁耐力は相反することが多いため、同時に評価することが求められます。
このように、設計初期において評価しなけばいけない設計空間の広さは広大になりますが、入力データの準備工数が大きく、設計変数だけでなく評価項目も膨大になるという課題があります。
JMAG-Expressは形状および評価内容をテンプレートとして有しており、準備工数を大きく削減することが可能です。
評価内容は磁気特性のみならず温度・応力・絶縁耐性を含んでおり、同時かつ多面敵に評価することで後の手戻りを削減します。
シミュレーションを用いて多ケースの結果を得ることで、そこから高速にモータ選定を行えます。
本セミナーでは実例とデモを通して、広大な設計空間からモータ性能要求と温度・強度・絶縁耐力を満たす設計案を探査した事例を示します。

磁界解析を行うと、電気機器の特性を手軽に得ることができます。
得られた結果を考察する上で、基礎的な磁気現象の理解は避けては通れません。
しかし基礎知識をどこで身に着けたらいいのかわからない、一通り使っているが再度理解を確かめたい、という方も多いと思います。
本セミナーでは、結果考察を行う上で必要な電磁現象とその意味について解説します。

EVパワートレインに代表されるモータ搭載機器において、高効率・出力化は当然のこと、低騒音・振動化の要件も高まっています。
その騒音・振動の加振源の要因として組込モータの電磁力があり、その影響が大きいことが知られています。
一方で、磁気設計とNV設計は独立して行われることが多く、モータ電磁力起因の共振が大きすぎてNV設計要件を満たせずに磁気設計を見直すことや、モータ設計が変更された際に都度NV再評価・再設計を行う必要があるなどの課題があります。
また、システム全体を含めた振動解析は計算コストが高く、新たに設計フローに含めるハードルが高い側面もあります。
従って実務でこれらの課題を解決するためには、”設計初期段階からNVを考慮した磁気設計”を”高速”に行えることが重要です。
本セミナーでは、モータ電磁力による振動発生のメカニズムおよびFEAでの表現方法を説明するとともに、モータ磁気設計者に向けた、伝達関数を導入した高速なシステムレベルNV設計フローを提案します。

電気機器の小型化、高出力化が進み、設計の初期段階での熱予測の重要性が増しています。
電気機器の熱設計では発熱源となる損失の正確な把握が不可欠であり、磁気回路設計と密接に関連します。
一方で磁気回路設計ではPMモータにおける磁石の熱減磁や冷却方式の検討のために、正確な温度分布予測が必要となります。
つまり、電気機器設計では磁気回路と熱を同時に多面評価することが重要と言えますが、磁気回路設計者にとって必ずしも熱評価は専門ではなく、そもそもどのように解析すればよいのかさえ迷うことがあります。
そこで、本セミナーでは、JMAG-Expressを起点とした熱解析プロセスを紹介します。
JMAG-Expressを利用することにより、熱評価の初心者でも熱等価回路や冷却モデルを直感的に構築し、迷わずに熱解析を行うことができます。

モータの高効率化を実現するためには損失を低減することが重要です。
寄与度が大きい損失成分は多数考えられますが、機種、動作点によって寄与度が大きい損失成分は異なります。
主となる損失を考慮することができていないと、解析で得られた損失と実際の損失のずれが大きくなり、再度設計をする等の手戻りが発生してしまいます。
損失に影響を与える要因となる、応力、鋼板の打ち抜き等による特性劣化、電源の高調波成分、漂遊損、AC損等が実際の損失に及ぼす影響は状況によって異なります。
このセミナーでは各損失をどのような場合に考慮しなければならないかについて事例とともに示します。

自動車部品等の表面硬化に用いられる熱処理方法として誘導加熱による方法が知られています。
誘導加熱コイルの開発では加熱対象の部品に応じて適切なコイルを設計する必要があります。
このような加熱コイルを効率よく開発するためにシミュレーションを活用した設計が行われております。
本セミナーでは加熱コイルの耐久性の担保のため加熱コイルの変形を考慮した設計探査事例と分散・並列化によるパフォーマンスなどをお示しします。

磁石は多くの電気機器に使用されており、またその機器特性に大きく影響するため、電気機器のさらなる高効率化には磁石の設計が不可欠です。
例えば、組み込み着磁において電流値を変えるなどして複数回の着磁を行うような場合、磁気ヒステリシスを考慮し再着磁時の減磁状態についてもモデル化することで、より高精度に磁石の磁化分布を評価できます。
また、着磁後の磁石の表面磁束密度が実測と合わないといった場合は、着磁方向や保持力を最適化により同定することで、実測との乖離が小さな磁化特性を得ることができます。
本セミナーでは、着磁をテーマに磁気ヒステリシスを考慮した多段階の着磁モデリングおよび磁化特性の最適化について事例を交えて解説します。

JMAG-Expressは磁気、熱、強度、絶縁を含めた多面的な評価を行うことができます。
あらかじめ登録された形状ライブラリを選択して、モータ性能を評価することもできますが、お客様が検討されている形状を利用したいとの声も多く頂いてきました。
ユーザー定義形状をJMAG-Expressで扱うためには、磁石やコイルなどの紐づけを行う必要があります。
さらに、意図に沿った形状変更を行うためには、形状に対して拘束を付与し、完全拘束としなければなりません。
JMAG-Expressでは、取り込みに必要な手続きを分かり易くするガイドする機能を用意しています。
また、煩雑で難しいと言われる拘束設定について、自動で完全拘束を行う機能の開発を進めております。
本セミナーでは、CADデータをJMAG-Expressに取り込み、最適化計算まで実施する様子をご覧いただきます。

高度化する要求を満たす設計案を得る方法として、多目的遺伝的アルゴリズムのような多点探索が用いられます。
また、機器の性能要件が厳しくなると、三次元モデルなど実機に忠実なモデルが要求されます。
しかし、三次元モデルを用いた最適化計算には膨大な時間がかかるため、実務時間内に解を得るためには最適化計算を加速させる必要が出てきます。
近年、FEAよりも高速に評価できることから、代理モデルが注目されています。
JMAGでは高速化する方法の１つとして、最適化計算に代理モデルを援用する方法を提案しています。
本セミナーでは、アキシャルギャップモータの最適化事例を示します。
また、代理モデルの選定フローを誘導加熱や回転機を例に紹介します。

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ChatGPTに代表される生成AIの急速な普及は、私たちの世界に大きな変革を感じさせています。
しかし、実際の業務への利用を考えると、まだまだ敷居が高く不透明なものが多い状況です。
今後、生成AIの活用によりJMAGを用いた業務はどの様に変化するのでしょうか？
本ワークショップでは、JMAGのエンジニアが実際にオープンな生成AIを用いてJMAGを利用した体験例などをご紹介します。
また、今後の生成AIを介したJMAGの活用に向けて期待される環境や機能について議論を行います。

複数の設計要件を満たす最適な設計案を見つけるためには、大規模な最適化計算が不可欠です。しかし、実際の設計現場では、最適な探索範囲の設定や、膨大な計算時間といった課題が立ちはだかります。探索範囲が狭すぎると解が見つからず、広すぎると計算時間が大幅に増加してしまうというジレンマを抱えています。本ワークショップでは、このような実用化における課題、特に設計空間の適切な設定と、代理モデルを用いた高速化手法について議論します。

超電導体は材料モデリングだけでなく大規模解析や熱、構造連成のマルチフィジックスと様々な課題があります。
有識者の方々にお集まりいただき、JMAGの超電導解析に関する取り組みについて報告・議論させていただきたいと思っております。
・材料モデリングと非線形計算
・大規模解析に対するアプローチ
・熱、構造連成

代理モデルの可能性は多くの設計者が期待するところですが、一方で、十分な学習量がないと計算高速化の効果が得られないばかりか、誤った結果を導いてしまう可能性があります。今日、代理モデルの構築や利用が可能になっているものの、実用的に使えるためには、どの程度の学習量が必要なのかといった具体的なノウハウが不足しています。代理モデルの実用化に向けては、まだまだ経験を積む必要がある段階ですが、本ワークショップでは、学習量と精度に関するデータを示しながら、その課題と可能性について議論したいと思います。

モータ回転数やスイッチング周波数の上昇に伴い、コイルの素線や、スイッチングノイズ低減のためのフィルタインダクタで発生する共振現象が問題となっています。
共振現象をシミュレーションで予測するには、従来の低周波領域では無視できたキャパシタンスの考慮が必要です。
また、従来利用していた形状の対称性を考慮した部分モデルではなく、フルモデルを用いることになります。
結果として高周波領域では大規模な三次元解析を行わざるをえません。
本セミナーでは、JMAGの高速性を生かして短時間で共振を予測した事例をご紹介します。

ベテランの知恵を未来へ
定年退職等で企業をご卒業されたベテランエンジニアと、電磁界解析の技術を求める企業をつなぐ試みをJMAGがはじめます。
ご興味がある、ベテランエンジニア、エンジニアを探されている企業の皆様はご参集ください。