JMAG-Express
JMAG-Expressは性能要件を満足するために多面的な評価を行いかつ即座に設計案を求めます。
モータ形状だけでなく解析条件もテンプレート化されているため操作が簡単、再利用もでき、内製の最適化エンジンが多目的最適化を行います。
磁気、熱、構造、制御設計を網羅し、コンセプト設計から詳細設計までを広範かつ高速に試行しながら設計探査を行います。
対応バージョン:JMAG-Designer Ver.22.1以降
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JMAG-Expressとは
- モータの磁気・熱・構造特性をワンクリックで同時評価
- 高速計算が多数の設計案評価を可能にする
- 表示モードの切り替えだけでJMAG-Designerを用いた詳細設計を実施
- 要求される解析精度や様々なアプリケーションに柔軟に対応
JMAG-Expressによるモータの多面評価
モータ仕様を入力して実行するだけで磁界・構造・熱に関わるモータ性能を可視化。効率マップ、部品温度の履歴、最大応力の発生箇所と値を確認する。また、1つの画面上で複数の設計案を比較できる。
特長
- モータ設計
- モデルとシナリオを組み合わせて評価
- 磁気、熱、構造、制御設計を網羅したパラメトリックスタディ
- 内製の最適化エンジンを用いた設計探査
- 表示モードを切り替えて詳細評価
- 他のツールへ評価結果を受け渡し
モータ設計
IPM、SPM、IMの設計用にプリインストールシナリオが用意されています。
これらを組み合わせて磁気・熱・応力制約を満たす設計案を短時間で検討できます。
- 磁気設計:機器定数・効率マップ、コギングトルク、トルクリプル、誘起電圧、減磁
- 熱設計:自然・強制冷却、クーリングジャケット、走行モード時の温度評価ほか
- 構造設計:応力評価
極スロット数やコイルピッチを変えたパラメトリックスタディも可能です。
極スロット数やコイルピッチを変えてパラメトリック解析
効率マップとモード走行時の動作点履歴
温度履歴
高速に効率マップを作成する。WLTCモード走行時の効率や損失なども確認できる。これらの損失ヒストリを熱設計で参照し部品の温度履歴も評価できる。走行前後で磁石は5deg C、コイルは35deg C温度が上昇している。
モータの一般的な冷却タイプについて熱回路モデルが用意されている。
部品毎の温度だけでなく軸方向、周方向に複数の温度評価点が設けられ、冷却タイプによる冷却の偏りを考慮し温度評価を行う。
グラフより同じコイル内でもATFスプレーが直接かからないコイルエンド部やコイル中心部で温度が高くなることが確認できる。
動画による機能紹介
モデルとシナリオを組み合わせて評価
モデルとシナリオを自由に作成し、寸法や電源などの仕様を入力し実行をクリックするだけで機器特性を評価します。
モデルは、ユーザーが作成しJMAGに登録したモデルやプリインストールのモデルから選択できます。
- c.f. IPM、SPM、IM、WFSM、Claw Pole、Axial Gap Motor、トランス、ソレノイド、IHなど
JMAG-Expressのスタートアップ画面から形状エディタを起動し、形状登録後は画面の案内に従うことで設定が完了でき、評価が行えます。
シナリオは、FEM解析の基本的な設定(解析手法、材料、解析条件、メッシュパラメータ、電気・熱・制御回路)をテンプレート化したものです。
ユーザーの解析テーマに合わせて作成するほか、プリインストールのシナリオから選択できます。
ユーザのカスタム形状を簡単にテンプレートとして追加
形状エディタの設定ガイドパネル
DXFファイルを読み込み、設定ガイドに従って設定を行う。そのまま形状テンプレートとして登録でき、JMAG-Expressで機器定数、熱、構造シナリオと利用できる。
動画による機能紹介
磁気、熱、構造、制御設計を網羅したパラメトリックスタディ
自在に設計変数を組み合わせて様々な設計案を試せます。
JMAG-Expressのライセンスでは複数の設計案を同時に実行できます。
ロータ形状と設計変数
ブリッジ幅と最大トルク、最大応力
ロータのブリッジ幅を設計変数とし、最大トルクと応力を評価した。最大トルク220Nm以上、最大応力200MPa以下を要件とする。
要件を満足するブリッジ幅は0.65mm付近であることが分かる。
内製の最適化エンジンを用いた設計探査
パラメトリック最適化に対応しています。
磁気、熱、構造、制御設計などのパラメータを組み合わせた多目的最適化も可能です。
設計の初期段階での網羅的な設計探査を実現します。
8極48スロットのIPMモータについて9つの形状寸法を変数とし、平均トルク最大化、トルクリプル最小化、損失最小化するパラメータ最適化を実施。設計の初期段階で制約条件として磁気特性だけでなく、熱や応力、リプルなどの設計要件を考慮することでより適切な設計案を高速に絞り込むことができる。
表示モードを切り替えて詳細評価
JMAG-ExpressとJMAG-Designerはモデルや条件設定など全ての設定が常に共有されています。
表示を切り替えてJMAG-Designerで詳細評価を実施するなどJMAG-ExpressとJMAG-Designerを簡単に行き来できます。
他のツールへ評価結果を受け渡し
JMAG-Expressの評価結果をファイルとして書き出すことで他のツールで利用できます。