JMAG-Express
JMAG-Expressは性能要件を満足するために多面的な評価を行いかつ即座に設計案を求めます。
モータ形状だけでなく解析条件もテンプレート化されているため操作が簡単、再利用もでき、内製の最適化エンジンが多目的最適化を行います。
磁気、熱、構造、制御設計を網羅し、コンセプト設計から詳細設計までを広範かつ高速に試行しながら設計探査を行います。
JMAG-Expressとは
- モータの磁気・熱・構造特性をワンクリックで同時評価
- 高速計算が多数の設計案評価を可能にする
- 表示モードの切り替えだけでJMAG-Designerを用いた詳細設計を実施
- 要求される解析精度や様々なアプリケーションに柔軟に対応
JMAG-Expressによるモータの多面評価
モータ仕様を入力して実行するだけで磁界・構造・熱に関わるモータ性能を可視化。効率マップ、部品温度の履歴、最大応力の発生箇所と値を確認する。また、1つの画面上で複数の設計案を比較できる。
特長
- モータ設計
- モータタイプや評価項目のカスタマイズ
- 磁気、熱、構造、制御設計を網羅したパラメトリックスタディ
- 内製の最適化エンジンを用いた設計探査
- 評価項目の追加やJMAG-Designerモードへの切替で自在に詳細評価
- 他ツールと連携した制御検討やNVH評価
モータ設計
PMSM, 誘導機, EESM/WFSM および SynRMのモータタイプについて、テンプレートベースで設計が行えます。プリインストールのシナリオを組み合わせ、磁気・熱・応力成約を満たす設計案を短時間で検討できます。
- 磁気設計:機器定数・効率マップ、コギングトルク、トルクリプル、誘起電圧、減磁
- 熱設計:自然・強制冷却、クーリングジャケット、走行モード時の温度評価ほか
- 構造設計:応力評価
効率マップとモード走行時の動作点履歴
温度履歴
高速に効率マップを作成する。WLTCモード走行時の効率や損失なども確認できる。これらの損失ヒストリを熱設計で参照し部品の温度履歴も評価できる。走行前後で磁石は5deg C、コイルは35deg C温度が上昇している。
モータの一般的な冷却タイプについて熱回路モデルが用意されている。
部品毎の温度だけでなく軸方向、周方向に複数の温度評価点が設けられ、冷却タイプによる冷却の偏りを考慮し温度評価を行う。
グラフより同じコイル内でもATFスプレーが直接かからないコイルエンド部やコイル中心部で温度が高くなることが確認できる。
動画による機能紹介
モータタイプや評価項目のカスタマイズ
プリインストールにない形状や評価項目でも、カスタムテンプレートとして登録し、JMAG-Expressで設計検討を行うことができます。
モータのカスタム形状は設定ガイドに沿うだけで、簡単にテンプレートを登録できます。登録したテンプレートを用いて、プリインストールの機器定数、熱、構造の評価シナリオを組み合わせてご自身のモータ形状でモータ設計が行えます。
シナリオは、FEM解析の基本的な設定(解析手法、材料、解析条件、メッシュパラメータ、電気・熱・制御回路)をテンプレート化したものです。ユーザーの解析テーマに合わせて登録、追加することもできます。
DXFファイルを読み込み、設定ガイドに従って設定を行う。
そのまま形状テンプレートとして登録でき、JMAG-Expressで機器定数、熱、構造シナリオと利用できる。
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動画による機能紹介
磁気、熱、構造、制御設計を網羅したパラメトリックスタディ
自在に設計変数を組み合わせて様々な設計案を試せます。
JMAG-Expressのライセンスでは複数の設計案を同時に実行できます。
ロータ形状と設計変数
ブリッジ幅と最大トルク、最大応力
ロータのブリッジ幅を設計変数とし、最大トルクと応力を評価した。最大トルク220Nm以上、最大応力200MPa以下を要件とする。
要件を満足するブリッジ幅は0.65mm付近であることが分かる。
内製の最適化エンジンを用いた設計探査
パラメトリック最適化に対応しています。
磁気、熱、構造、制御設計などのパラメータを組み合わせた多目的最適化も可能です。
設計の初期段階での網羅的な設計探査を実現します。
8極48スロットのIPMモータについて9つの形状寸法を変数とし、平均トルク最大化、トルクリプル最小化、損失最小化するパラメータ最適化を実施。設計の初期段階で制約条件として磁気特性だけでなく、熱や応力、リプルなどの設計要件を考慮することでより適切な設計案を高速に絞り込むことができる。
評価項目の追加やJMAG-Designerモードへの切替で自在に詳細評価
JMAG-ExpressとJMAG-Designerはモデルや条件設定など全ての設定が常に共有されています。
表示を切り替えてJMAG-Designerで詳細評価を実施するなどJMAG-ExpressとJMAG-Designerを簡単に行き来できます。
JMAG-Express上でも効率マップと冷却の評価を行った後にトルクリップルのシナリオを追加して検討を行うなど、それまでの検討ケースを引き継ぎながら評価項目を追加して詳細度を上げた検討を行えます。
動画による機能紹介
他ツールと連携した制御検討やNVH評価
JMAG-Expressから制御・回路シミュレーションに必要なモデルデータや、NVH評価に必要な電磁力の情報をワンクリックで書き出せます。
検討しているモータ設計案について、制御設計チームやNVH対策チームと磁気設計者が並行して作業を行うことで、早い段階でシステムとの整合をとりながら設計を進めることができます。