109 – 渦電流を考慮した電磁リレーの解析

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アプリケーションノート・モデルデータ

概要

電磁リレーは、電磁石により接点を物理的に動かし開閉する電力機器です。リレーのコイルに通電すると、コイル巻き数とコイル電流の積で表される起磁力により磁束が生じ、可動鉄心に吸引力が生じ、リレーが閉じます。
吸引力は簡易的には可動鉄心と固定鉄心間のギャップの面積、ギャップに生じる磁束密度の大きさで決まります。しかし、可動鉄心の運動が直進運動ではないリレーでは、ギャップが平行にならないため、ギャップ部の磁束密度の予測が難しい問題です。鉄心やヨークの非線形磁化特性もギャップの磁束密度に大きく影響します。JMAGの磁界解析ではこれらを考慮して可動鉄心の吸引力を求めることが出来ます。また、電磁リレーの応答性を下げる要因として、通電により発生する磁束が時間変化することによる渦電流があげられます。渦電流は磁束の変化を妨げる方向に発生しますので、通電開始時からの吸引力の立ち上がりが遅くなり、応答性が下がります。JMAGでは過渡応答解析を実施することで、渦電流の影響を考慮して電磁リレーの応答性を求めることができます。
ここでは、運動方程式機能を使って直流電圧駆動による電磁リレーの動作時間を求めています。その際に鉄心に発生する渦電流を考慮します。

動作時間

図1に変位-時刻特性、図2に電流-時刻特性、図3に吸引力-時刻特性を示します。
励磁開始後は電流が徐々に増加していきますが、磁束の増加に伴うコイルの逆起電圧の影響で2 (msec)付近で電流が増加しにくくなっています。5 (msec)で励磁を停止させた後もコイルに蓄えられた電磁エネルギーがダイオードを通ってコイルに流れるためしばらくの間は吸着したままですが、吸引力よりバネの弾性力が大きくなる7 (msec)付近で可動鉄心は復帰し始めます。

磁束密度分布

励磁停止直前と励磁停止直後および鉄心の復帰開始直後の磁束密度分布を図4に示します。
励磁を停止した直後においても、図2に示したようにコイルに蓄えられた電磁エネルギーの影響によって、電流がダイオードを通りコイルに流れるため磁束密度分布は徐々に減少していきます。

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