[JAC116] 渦電流の低減を検討したインジェクタの動作時間解析

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概要

エンジンに使用されるソレノイド式インジェクタは、電磁石の磁力によりプランジャが移動することで弁が開き、燃料を噴射します。エンジン用のインジェクタは流量のばらつきを抑え燃費を向上させるなどの目的で、印加電圧に対する高い応答性が求められます。
ソレノイド式インジェクタの場合、応答性を下げる要因として、通電により発生する磁束が時間変化することによる渦電流があげられます。渦電流は磁束の変化を妨げる方向に発生しますので、通電開始時からの吸引力の立ち上がりが遅くなり、応答性が下がります。JMAGでは過渡応答解析を実施することで、渦電流の影響を考慮してインジェクタの応答性を求めることができます。渦電流が発生している箇所を特定することで、応答性を向上させるのにはどうしたらよいか、検討することができます。
ここでは、ソレノイド式インジェクタに直流電圧を印加し、渦電流の影響を考慮した上で応答特性を求めています。渦電流を低減させるための溝を入れることの効果を、溝を入れていないモデルの解析結果と比較することで検証します。

ジュール損失/電流密度分布

各部品のジュール損失を図1、コアのジュール損失がおよそ最大となる1.3 (msec)時の電流密度分布を図2および図3に示します。
図1より、ジュール損失は特にコアにおいて異なり、ピークがおよそ2割低減していることがわかります。図2および図3に示すように、溝を設けたコアにおいて渦電流が低減していることがわかります。

応答特性

時刻に対するプランジャの応答特性を図4、吸引力特性を図5に示します。
プランジャ移動量は開弁方向を正とし、位置0.1 (mm)で弁が全開になります。また、常に移動を妨げる方向に燃圧5(N)を受けています。図に示すように、通電を開始してもプランジャはすぐには動かず、吸引力が燃圧を超えた付近で動き始めます。溝を設け渦電流が低減したことにより、応答特性および吸引力特性が改善していることがわかります。

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