72 – 鉄板と磁石間の吸引力解析

アプリケーションノート・モデルデータ

概要

可動部を有する多くの電気製品では磁石と磁性体間に生じる吸引力を利用します。単独では磁化していない磁性体でも、磁石を近づけると磁化を帯び、両者の間には吸引力が発生します。
磁石と磁性体がひきつけあう現象を理解するには、空間中の磁束の流れを視覚化することが有用です。磁界解析は現象の視覚化が容易で、現象の理解を助けます。
ここでは、鉄板と磁石に生じる磁束密度分布と吸引力を求めます。

CASE1の吸引力特性

CASE1の磁束密度分布を図1、吸引力特性を図2に示します。なお、吸引力はY軸正方向に働く力をプラスとしています。
磁石と鉄板の位置関係より磁束が上下に対称性をもっており、上部鉄板および下部鉄板に働く力は同等、磁石に働く力はほぼゼロになります。

CASE2の吸引力特性

CASE2の磁束密度分布を図3に、吸引力特性を図4に示します。図4における④は、②磁石と③下部鉄板の吸引力を足した値を示しています。なお、吸引力はY軸正方向に働く力をプラスとしています。
CASE2では磁石が下部鉄板に接触しているため上部鉄板に比べ下部鉄板の磁束密度が高くなり、磁石と上部鉄板間の吸引力よりも磁石と下部鉄板間の吸引力の方が大きくなります。そのため、図4に示すように磁石の吸引力がマイナス方向に働き、①と②の和が③と等しくなります。また、①と④が等しくなっており、磁石と下部鉄板それぞれに働く力が正しく求められていることが確認できます。

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