[JAC209] 渦電流を考慮した磁気測定解析

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概要

磁性体を用いて磁気回路を構成する製品では、磁気特性が製品の性能を左右します。従って、磁気特性を正確に把握する必要があります。磁性体の磁気特性を測定する方法として、Hコイル法と励磁電流法があります。本資料では励磁電流法を扱います。
リング試験片に励磁コイルを巻いて交流電流を流します。すると、励磁コイル内部に磁界が発生し、コイル内部に配置した試験片には磁束が流れます。リング試験片に巻いたBコイルでは、出力電圧を測定します。出力電圧波形から、磁束の大きさを求め、資料の断面積から磁束密度を算出します。測定に用いた励磁電流の周波数が高いと、磁性体に渦電流が発生するので、測定された磁気特性の波形にも影響が現れます。
ここでは、励磁電流法に基づく解析モデルを作成し、周波数を変えた際に得られる磁気特性の違いを例示します。

周波数と磁気特性(BHカーブ)の関係

励磁コイルに流した交番電流の周波数を1(Hz)と10(Hz)の2ケース変えた際に得られた磁性体の平均的磁束密度と磁界との関係(BHカーブ)を図1にそれぞれ示す。渦電流が生じると計測された平均磁束密度には渦電流による応答性の遅れが生じ、ヒステリシスループを描くようになります。

励磁コイルに通電した電流波形 

励磁コイルに通電した電流波形を図2に示します。磁束の変化が激しい場所のグラフをきれいに描くため、電流の正負が切り替わる区間の時間刻みを細かくしています。

Bコイルに発生した磁束波形

励磁電流の周波数が1(Hz)での、Bコイルの磁束のヒストリグラフを図3に示します。

磁束密度コンター

磁束密度コンタープロットを図4に示します。ほぼ均一に磁束が発生している様子を確認できます。

渦電流密度コンター

電流密度コンター図を図5に示します。表皮効果により渦電流が磁性体外周に偏っている様子を確認できます。

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