236 – プラスチックマグネット アキシャル磁場配向 磁気回路最適化

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概要

プラスチックマグネットは軽量で高強度であり、形状自由度が高く、量産性に優れているという特徴があります。
磁気特性が高い異方性プラスチックマグネットは磁場配向の必要があります。そのためには、金型内の製品キャビティに磁場配向に必要な磁束を発生させるため磁気回路を組みます。
キャビティに発生する磁束が磁場配向に必要十分な大きさを得られること、アキシャルに平行な磁束が得られること、そして、それらをなるべく小さい体格で形成することが磁気回路の設計要件となります。
簡単な磁気回路の場合は手計算で求めることができますが、キャビティに発生する空間磁束密度の分布や角度などを詳細に求めるには、FEAが有効です。また、要求機能を満たしつつ形状を最小にする最適設計ではトライアンドエラーになることが避けられず、時間的なコストもかかるため、最適化ツールと組み合わせた解析の自動化も広く活用されています。
ここでは、磁場中成形用金型の磁気回路構成部品の寸法値を設計変数としたアキシャル磁場配向金型の磁気回路最適化の事例をご紹介します。

最適化条件

図1に最適化条件として設計変数と目的関数を示します。
設計変数はマグネットの半径をa、非磁性部分の幅をb、ヨークの幅をcとし、磁気回路全体の径(a+b+c)の最小となるように最優先とする目的関数を設定します。
キャビティに発生する磁束密度BがY軸方向に対して成す角度と、Bの大きさに対し閾値を指定します。
角度は誤差5(deg)の範囲で、B値を0.3(T)以上とし、これらも目的関数として設定します。

最適化結果

図2と図3に最適化の計算結果の応答グラフを示します。 磁気回路の半径sizeに対し、目的関数としたBminとdegy_thetaとをそれぞれプロットしたグラフを示します。黄色のプロットは最適値です。最適値は制約となる目的関数を満たしたケースの中で磁気回路の半径sizeが最小値となります。なお、図2と図3で示した最適値は同じケースです。
図4に初期形状と最適形状で得られた結果の磁束密度コンターとフラックスラインを示します。変数a、b、c各値の初期値と最適化で得られた値を示します。赤色の線で囲んだ初期形状のキャビティ部ではキャビティの角の部分に斜めに磁束が入りますが、得られた最適形状ではキャビティ全体に平行で均一に近い磁束が得られることが確認できます。

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