62 – 電磁弁の吸引力解析

アプリケーションノート・モデルデータ

概要

電磁弁は、鉄心を並進運動させて液体や気体の流入出量を調整するために用いられます。コイルに電流を通電すると電磁石が形成され、可動部と固定部との間に電磁吸引力が発生します。弁の開閉には高い応答性が求められるので、駆動に用いる電源や電磁弁が、要求される応答性や吸引力を満たすか否かは重要な評価項目となります。
吸引力は、電流の大きさや鉄心の配置、材料特性などから決まります。ただし、実際の磁束の流れは複雑であり、電流を増やしても、鉄心の磁気飽和の影響で吸引力が電流に比例しないなどの現象が発生します。これらの挙動を扱うには有限要素法を用いた磁界解析シミュレーションが有用です。
ここでは、可動鉄心の各位置における吸引力を求めます。

磁束密度分布

可動鉄心の各位置における磁束密度分布を図1に示します。可動鉄心が固定鉄心に近づくにつれ空隙が小さくなるため、可動方向に流れる磁束が増加し、磁気回路が変化しています。可動鉄心と固定鉄心間における磁気回路は、吸引力特性に影響します。

吸引力特性

各位置において可動鉄心に生じる表面力密度ベクトルを図2、電磁弁の吸引力特性を図3に示します。
可動鉄心の位置1.0~2.5(mm)においては、ほぼ一定の吸引力が得られています。可動鉄心が固定鉄心に近づくにつれて空隙が小さくなり磁気抵抗が急激に変化します。そのため、直流励磁の場合は可動方向に生じる吸引力が可動鉄心の位置によって変化します。

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