PMモータの新規駆動制御方法の開発-JMAGの磁界解析による検証-

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シャープ株式会社 大塚 英史、中谷 正次

概要

近年省エネルギー・環境保護は社会的な関心が高く、さらに業界トップの消費電力を基準とする『トップランナー方式』の省エネ基準法が施行される等の状況から、家電製品において消費電力の低減が重要かつ必須な技術となってきている。
そこで今回、エアコンの基幹部品でありエアコンの全消費電力の約95%を占めるコンプレッサー用モータの低消費電力化・低騒音化を実現する新規駆動制御技術を開発した。特に本稿では、該新規駆動制御技術の磁石埋め込み型IPM(Interior Permanent Magnet以下IPMと称す)モータへの適用について、実験及びJMAGによる磁場解析により可能性を検証した。
その結果、本提案の新規制御方式において、コイル印加電圧と電流/電圧位相差が線形関係にあり、印加電圧を制御する事で所望の電流/電圧位相差に設定でき、最高効率駆動が可能である事が確認できた。
また電流/電圧位相差は、磁石によるマグネットトルク及び電機子反作用の影響により変化する。即ちモータ構造、負荷トルク、回転数により変化する事が確認できた。
さらにモータが最大効率となる最適電流/電圧位相差は、磁石によるマグネットトルク及び、電機子反作用の影響で進み領域に存在している事が実験及び磁界解析により確認できた。

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