松下電器産業株式会社 AVC社 奥谷 美代子
概要
近年、CRTテレビの高画質化の要求に伴い、地磁気による色ずれ、すなわち電子ビームずれ量の許容範囲が小さくなっている。このCRT内部には、地磁気による色ずれ防止のために磁性体からなるシールドであるIMS (Inner Magnetic Shield:地磁気シールド)が設置されている。しかし、高画質化の要求のため、IMS設計はますます重要となってきており、従来の試行錯誤による設計では時間も性能も限界がきている。そこで、有限要素法による消磁プロセスを考慮した磁界解析法と電子ビーム軌道解析法を開発することにより、試作前に製品性能であるビームずれ量が算出可能となった。さらに、本解析法と最適化手法の一つである応答曲面法をIMSの初期設計に適用し、ビームずれ量が最小となるIMS形状を求めたので報告する。
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