152 – 電力用変圧器コイルの短絡時電磁力解析

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アプリケーションノート・モデルデータ

概要

変圧器は電磁誘導を利用して、交流電力の電圧を変換する電気部品です。電力変換時、変圧器のコイルには電流と磁界による電磁力が発生します。特に異常時に短絡電流が流れると、大きな電磁力が発生してコイルが変形・破壊される恐れがあります。
コイルには電流と磁界によって電磁力が生じますが、磁界は着目しているコイル自身が発生する磁界だけではなく、他のコイルやコアからの漏れ磁束によっても電磁力を受けます。そのため、各コイルの配置、コイルとコアの位置関係により、どこにどのような力が発生するかを電磁界解析によって事前に確認することは重要です。
ここでは、1次・2次コイルが互いに及ぼす影響を確認するため、コイルの配置を変えて短絡時にコイルに発生するローレンツ力密度と電磁力を求めています。

ローレンツ力密度

X軸方向から見たV相コイルのローレンツ力密度分布ベクトルを図1に、Z軸方向から見た3相のローレンツ力密度分布ベクトルを図2に示します。図1より、コイルの巻き方によってコイルに働く力の向きが変わっていることがわかります。図2より、ローレンツ力の偏りが大きいモデルAとモデルDでは、隣接するコイルの影響を受けるため、内側のローレンツ力密度がより高くなっています。

電磁力

V相コイルの電磁力を図3に示します。Z成分のグラフより、全てのモデルにおいて1次コイルと2次コイルは互いを引き離す反発力が生じていることがわかります。実機ではZ成分の力は対象性にキャンセルされますが、解析では1/2のみをモデル化しているため、この力を見る事ができます。
Y成分のグラフでは、モデルAとモデルBにおいて他のモデルと比べて大きな力が働いていることがわかります。図1のローレンツ力密度ベクトルからもわかるように、コイルの巻き方のバランスが上下非対称な場合、径方向の反発力だけではなく上下方向にも大きな力が生じることになります。モデルDは全体の力はキャンセルされるためY成分の力はゼロですが、ローレンツ力密度ベクトル分布をみると1次コイル全体を圧縮する方向に力が生じていることがわかります。

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