179 – SRモータの静特性解析

アプリケーションノート・モデルデータ

概要

希土類磁石の価格高騰を受けて、永久磁石を使用しないモータ形式としてSRモータ(switched reluctance motor)に期待が集まっています。SRモータは構造が簡単で堅牢、安価を実現できます。しかし、トルクの発生原理がステータとロータの突極性のみに依っているため、トルク変動が非常に大きく、振動や騒音を伴うため、使われる用途が限定されてきました。しかし、前述の希土類磁石の価格高騰及び、電流制御技術の向上、磁界解析による最適設計が可能となり、課題を低減できる可能性が高まっているためSRモータが見直されています。
SRモータは電磁鋼板の非線形領域を使った動作となり、インダクタンスも非線形的な挙動を示すため、線形理論式に沿った計算手法では精度の高い事前予測を行うことが出来ません。したがって、材料の非線形磁化特性や微細なモータ形状を扱うことが出来る有限要素法の利用が必要となります。
ここでは、通電電流値を変更しロータ位置ごとの鎖交磁束、インダクタンス、トルクを求めた事例を紹介します。

鎖交磁束波形、インダクタンス波形、トルク波形

SRモータのロータ位置ごとの鎖交磁束波形を図1、インダクタンス波形を図2、トルク波形を図3に示します。
図1より、対向時である45(deg)付近においては電流を増加させるほど鎖交磁束の増加量が減少していくことがわかります。これにより、電流値が増加するにつれてインダクタンスが低下していることが図2からもわかります。これらは、コア材の非線形性によるものです。
図3より、各電流値に対するおおよその平均トルクを見積もることが出来ます。また、トルクの立ち上がりや減少するポイントなど、設計仕様に応じて形状を検討することが出来ます。

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