[JAC293] 代理モデルを援用したアキシャルギャップ型モータの形状最適化

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概要

代理モデルを援用したアキシャルギャップ型モータの形状最適化
アキシャルギャップ型モータはラジアルギャップ型モータより薄く構成することができ、スペースが限られる車載用モータとして採用されています。その限られたスペースで最大限の性能を発揮すべく最適な設計が望まれます。
有限要素法(FEA)を用いた最適化計算を行うことで、広大な設計空間から大域的な最適設計案を得ることができます。アキシャルギャップ型モータは対向する回転子と固定子を通る磁束が3次元磁気回路となるため、3次元形状でモデル化する必要があります。3次元形状の解析は長い計算時間を必要としますが、代理モデルを援用することで最適化計算の計算時間を抑えられます。
ここでは、代理モデルを援用してアキシャルギャップ型モータの寸法を最適化し、パレートカーブ、代理モデル援用時の計算時間短縮効果を確認します。

最適化条件

図1 寸法変数および最適化条件
寸法変数および最適化条件を図1に示します。
形状寸法はフレーム幅と磁石内径、磁石外径、扁平率を設計変数とします。
扁平率の定義は高さa/外径bとします。円柱の体積が一定であることを前提としており、扁平率を指定すると高さaと外径bが一意に決まります。

代理モデルの最適化計算への援用

図2 代理モデルの最適化計算への援用
代理モデルを援用した最適化計算の流れを図2に示します。
代理モデルを援用した最適化計算では、特定の世代の計算を機械学習モデルに置き換えることで高速化します。
各世代のFEA終了後に学習データを代理モデルに追加します。

代理モデル援用時の計算時間短縮効果

代理モデルを援用しない場合と代理モデルを援用した場合のパレートカーブを図3、計算時間を図4に示します。
ここでは、代理モデルを援用した最適化はFEA実行間隔を2世代ごと、4世代ごと、10世代ごとの3パターンを計算しています。
図3より、FEA実行間隔が2世代ごと、4世代ごとの場合に、代理モデルを援用しない場合と同等のパレートカーブを得られています。
図4より、 FEA実行間隔が4世代ごとの場合に計算時間が1/3となっていることが分かります。

図3 代理モデル援用時のパレートカーブ比較
図4 代理モデル援用時の計算時間比較

パレートカーブ

FEA実行間隔が4世代ごとの場合に得られたパレートカーブを図5、パレートカーブ上の設計案を図6に示します。
トルクが大きくなるほど扁平率が小さくなり扁平になっていることが分かります。これはトルクが発生するギャップ面積が広がるためです。一方で、扁平になるほどコイルを巻ける断面積が減少し、電気抵抗が増加します。銅損が増加し、結果として全損失が増加します。

図5 パレートカーブ
図6 パレートカーブ上の設計案

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