84 – 鋼管の電磁成形解析

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アプリケーションノート・モデルデータ

概要

電磁成形は、コイルに瞬間的に大電流を流して強力な磁界を作ることで、被成形体にも大きな渦電流を発生させ、磁界の相互作用で生じるローレンツ力を利用して成形する方法です。この手法は通常のプレス金型を使った塑性変形による成形とは異なり、被成形体自身の力で変形させるため、プレス金型が入らないような難しい成形を行うことが出来ます。しかし、被成形体に生じる力が誘導される渦電流により決まるため、動的変形となり、変形挙動を把握するのが難しいという特徴があります。
JMAGを用いて被成形体に生じるローレンツ力分布をきちんと把握することができれば、電磁成形の変形挙動を予測する一助となります。
ここでは、コイルに電流を流した時の素管に生じるローレンツ力密度分布を求めています。

電流密度分布

125μ (sec)時における素管に生じる渦電流密度分布を図1に示します。コイルに大電流を流すことによって周囲に強磁場が作られ、素管に渦電流が誘起されます。図1に示すように渦電流は素管の端部に多く発生しています。これは素管の端部付近に磁束が集中するためです。

ローレンツ力密度波形

各時刻における径方向ローレンツ力密度、軸方向ローレンツ力密度を図2、図3に示します。径方向ローレンツ力密度ではプラスの値が拡管方向、マイナスの値が縮管方向を示しています。
図2より、62.5(μs)時および125 (μs)時では径方向に生じるローレンツ力は素管中心付近で一定に生じ、端部で急激に大きくなります。これは、素管の端部に渦電流が集中するためです。電流が減少している187.5 (μs)時には、端部で縮管方向にローレンツ力が発生しています。
図3より、軸方向に生じるローレンツ力密度は位置0を中心として点対称に分布し、端部から約10 (mm)の範囲のみで生じています。
コイルに通電している間、素管に発生するローレンツ力は拡管方向だけでなく縮管方向にも働くため、設計時にはシミュレーションにより素管に生じるローレンツ力密度を事前に把握する必要があります。

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