超伝導リニアアクチュエータの特性解析

PDFダウンロードサービスはご利用いただけません

横浜国立大学 小林 敦之

概要

超電導現象をうまく利用できれば容量の小さな電源で大きな電流が得られるはずであり、それによって強力な磁界を得ることができる。その強力な磁界を利用する対象として電動機や発電機などが考えられるが、筆者らはそれを応用してリニアモータを製作することになった。減速機を用いることができる回転モータと異なり、リニアモータの発生するトルク(直線力)は純粋に電流と磁界の強さに比例するため、よりその効果が顕著に表れると考えたからである。製作するリニアモータの形式は固定子に高温超電導線の巻線、移動子に高温超電導バルクをそれぞれ用いた同期形である。
そこで今回、実際の製作に入る前にそれがどれだけのトルクを発生させることができるかを、使用する巻線とバルクの仕様をもとに計算することにした。超電導バルクは保磁力が強いが、磁束分布が一様でないことによって巻線に鎖交する磁束がバルクと巻線の位置関係によって変化するため、発生する力を簡単に求めることができない。そのため、JMAGを用いた電磁界解析によってこれを求めた。ここでは、電機子反作用を無視するために移動子の速度を0にした静解析を行なっている。

絞込み検索

  • カテゴリー 一覧

論文集アーカイブ

アーカイブ