超伝導ケーブル用スパイラル導体の交流損失評価

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東京電力株式会社 電力技術研究所 本庄 昇一、石井 英雄、岩田 良浩 / 日本総合研究所CAEグループ 山田 隆、橋本 洋、珊 浩司

概要

超電導体の電力応用の研究開発は、日米欧を中心に精力的に進められている。このうち、交流で使用される電力ケープル、変圧器、限流器などへの応用では、超電導穂に交流電流を通電することとなり、いわゆる交流損失が発生する。極低温下での使用を考えると、この交流損失はシステムが成立するかどうかを左右する重要な課題である。
一般に、実用超電導根は非常に複雑な構造をしており、通常は簡略化されたモデルを用いて、その交流電磁現象や交流損失の評価を行っている。このような実状を考えると、複雑な導体構造をそのまま解析できる有限要素法は、超電導体を解析するための強力なツールになり得る。そこで我々は、超電導電磁現象を取り扱うための機能を新たに開発してJMAGに取り入れ、その有効性を確認するとともに、現在、高温超電導ケープルの開発との関連で興味が持たれている、偏流現象と交流損失の問題に適用して、多層導体での交流損失低減方策を提言した[l]。今回この解析を拡張し、円筒のまわりにスパイラル状に巻かれた超電導体(転位型導体)での、交流電磁現象と交流損失の問題に適用・解析したので、概要を報告する。

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