JFEテクノリサーチ株式会社 ソリューション本部(川崎) CAEセンター
川西 昭
概要
電縫鋼管の製造工程の磁場と熱の連成解析を行っている。電縫鋼管は、ワークコイルで発生する磁界により、パイプ内部に渦電流を発生させ板の端面をジュール熱により溶接する方法でパイプを製造している。
JMAG-Designerを使用して、電磁界解析と伝熱解析を組合せることにより、溶接現象をシミュレートできる有限要素解析モデルを開発した。
電縫鋼管は、一定の速度で移動をしながら加熱されるため、熱の移動を伴う解析手法が要求される。従来のJMAG-Designerでは、熱の移動は座標軸に平行な方向にしか移動を考慮できなかった。一方電縫鋼管では、溶接点がV形状になっているため熱の移動を考慮する上でメッシュを細かくするなどの工夫が必要であった。このたび、JSOL殿の協力を得て、任意の方向への熱の移動を考慮した正しい解析ができるようになったので報告を行う。
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