機器設計・評価システムのエンジンとしてのJMAG
2009年6月8日JMAG ver.10がリリースとなりました。 JMAG ver.10の大きな特徴は、より多くの計算を作業負荷少なく行える仕組みが追加されたことです。これは機器設計・評価においてとても重要です。品質の高い設計を行うためには、寸法を変えながら様々な設計案を検討します。その試行数が設計の品質につながります。JMAG
ver.10はそうした機器設計・評価業務のシステム化を簡単にする機能が追加されています。本記事では代表的な機能として、パラメトリック解析機能、解析テンプレート、スクリプト機能などを中心に新しいバージョンの紹介をします。
パラメトリック解析で設計案をとことん検討
機器設計・評価業務の重要な作業として、設計変数が機器の性能にどう影響するかを調べることがありますが、シミュレーションでは入力項目の値を変えながら繰り返し計算を行うこと(パラメトリック解析)が必要になります。
JMAG-Designer ver.10ではパラメトリック解析の一連の操作をGUIから直感的に行うことができます。まず、形状の寸法からメッシュの設定まで入力項目を一覧で確認することができ、その中からパラメトリック解析の変数を選択します。そして、その変数の値の範囲を設定すると、各ケースのデータが自動的に生成されます。また、便利な機能として、形状を変更する場合、スライダーバーを動かすだけで形状変更の様子を簡単に確認できる機能もあります。
パラメトリック解析で多数ケースの計算を行ったあとはその結果を評価する必要があります。一般的には横軸を変数、縦軸を出力項目にとった応答グラフを描くことになりますが、JMAG-Designer
ver.10ではこの応答グラフもJMAG-Designerの操作だけで作成することができます。

パラメータを選択し、形状変更、結果は応答グラフで確認 パラメトリック解析
解析テンプレートで解析ノウハウの定型化
解析対象に対してどういう材料設定、条件設定を行うかというような解析ノウハウは、機器設計・評価のノウハウとは必ずしも同じではありません。そのためになるべく解析ノウハウを定型化することが重要になります。
JMAG-Designer ver.10には新しく解析テンプレートという機能が追加されました。解析テンプレートというデータには形状以外の情報が保存されます。あるモデルからテンプレートを出力し、違うモデルでインポートするとテンプレートに保存されている形状以外のデータ(材料、条件、結果表示設定)が自動的に生成されます(JMAG-Designerではスタディといいます)。解析テンプレートを使うことで解析経験者から解析初心者への解析ノウハウの移行がより効率化されます。

IPMモータの解析テンプレートをSPMモータに適用
スクリプトで解析業務の自動化
JMAGが設計・評価業務の中で使われるようになると次第に入力項目は定型化され、解析業務がシステム化されるようになります。そのときに使用される機能がスクリプトによる処理の自動化です。
JMAG-DesignerのスクリプトはVBscript、JScript、Pythonと汎用スクリプト言語をサポートしており、他の解析システムとの連携が取りやすくなっています。Ver.
10ではさらにスクリプトコマンドの記録機能がつきました。JMAG-Designerで操作したコマンドを記録することでスクリプトの作成が非常に楽になります。
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