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概要
永久磁石同期モータの産業分野への適用が拡大しており、高速回転可能なモータの開発が進められています。高速回転時に問題になるのはロータに働く遠心力であり、リング磁石を使用したSPMの場合、磁石に加わる応力が機械強度を上回った時点で磁石が破壊してしまいます。設計段階において、事前に最高回転速度を把握し、補強リングを設けるなど磁石破壊の対策を講じることは非常に有益です。
SPMモータ回転時に遠心力が働き磁石に応力が発生します。磁石内部の応力分布は一様ではありません。機械強度を評価するうえでは、有限要素法により求まる応力集中部を見極め検討する必要があります。
ここでは、SPMモータを高速回転させた場合のリング磁石の応力分布を求めています。
SPMモータ回転時に遠心力が働き磁石に応力が発生します。磁石内部の応力分布は一様ではありません。機械強度を評価するうえでは、有限要素法により求まる応力集中部を見極め検討する必要があります。
ここでは、SPMモータを高速回転させた場合のリング磁石の応力分布を求めています。
回転速度に応じた引張応力分布
補強リングなしの状態で回転数を変更した場合の磁石の引張応力分布を図1に示します。図より、補強リングがない場合は2750(rps)~3000(rps)の間で磁石の引張応力が機械強度を上回り、磁石が破壊してしまうことがわかります。
補強リングの有無による引張応力分布
回転数3000(rps)における補強リングありとなしの場合の引張応力分布を図2に示します。図より、補強リングありの場合、磁石が限界引張強度まで達していないことがわかります。これは、補強リングにより磁石の変形が抑えられるためです。このように、リング磁石の破壊防止に努めることで、モータをより高回転で駆動させることができます。