199 – 共振回路を利用した電磁誘導方式によるワイヤレス給電の効率解析

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アプリケーションノート・モデルデータ

概要

近年、実用化が求められている電気自動車(以後、EVと称呼する)、プラグインハイブリッドカー(以後、PHEVと称呼する)用非接触給電システムにおいて、電磁誘導方式の利用が検討されています。EV・PHEV向けの非接触給電システムにおいては、特に、受電側の車載コイルと送電側の地上埋め込みコイルの水平位置がずれても電力伝送が高効率に維持されることが求められています。また、最近では給電電力を大きく保つために共振コンデンサを配置した回路が検討されています。
この様に位置関係が変わることによる効率変化は、給電コイルに対して受電コイルがずれることによる受電側の磁束の変化によって生じます。このような空間的な磁束の変化を捉えたり、給電電力を評価したりする際は磁界解析を行います。
ここでは、受電側に並列共振コンデンサを、送電側に直列共振コンデンサを配した共振回路を用いた電磁誘導方式の非接触給電を解析します。このときの水平方向のずれに対する効率の変化を、電力伝送効率と結合係数の両面から評価します。

電力値・電力伝送効率

送受コイル間の水平距離を変えた場合の電力値、電力伝送効率グラフを図1に示します。
水平方向の位置ずれが無い時は、最大効率99%で4.7kW近い電力が得られることが分かります。送受コイルの中心が一致している状態を0とし、そこから水平方向へ移動した距離(水平距離)を水平方向のずれとしています。送受コイル間の水平距離が大きくなり、位置がずれるにつれ給電電力、電力伝送効率は共に低下していくことがわかります。180mmでは、電力伝送効率・電力値共に、0となります。
本モデルでは、送信コイル側の電圧を一定としているため、入力電圧が変化します。電力値の減少は、回路設計によるものと考えられます。水平方向のずれにより、コイルの自己インダクタンスは変化しないものの、コイル間の相互インダクタンスは変化します。これによりインダクタンスとコンデンサから定まる共振周波数もずれて、送電効率が低下します。

結合係数

送受コイル間の水平距離を変えた場合の結合係数を図2に示します。
結合係数も同様に、水平方向のずれにより低下していくことが分かります。

磁束密度分布

送受コイル間の水平距離を変えた場合の磁束密度分布を図3に示します。水平距離が変化するにつれ、受電側(上)に錯交する磁束が減少していることが分かります。この様な磁束の流れの変化が、給電電力や効率、結合係数の低下の原因となっていることが確認できます。

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