224 – 非接触給電装置の漂遊損失解析

データをダウンロードするには、ライセンスIDもしくはユーザーIDが必要です。

アプリケーションノート・モデルデータ

概要

近年、実用化が求められている電気自動車(以後、EVと称呼する)、プラグインハイブリッドカー(以後、PHEVと称呼する)用の非接触給電システムにおいて、電磁誘導方式の給電システムの利用が検討されています。EV・PHEV向けの非接触給電システムにおいては、電力伝送を高効率に維持されることが求められており、共振コンデンサを配置した磁界共振結合(磁界共鳴)方式の検討が数多くなされています。
非接触給電の搭載機器の筐体には耐食性や強度を考慮してSUSなどの金属の鋼板が用いられます。そのため給電装置から生じた漏れ磁束成分が金属の筐体に鎖交すると、漂遊損失が生じて効率の低下を招くことになります。そのため損失成分が高い場合には、アルミシールドなどを設けて損失を抑制する必要が生じます。
漂遊損失を精度よく算出するには、鋼板やアルミシールドに鎖交する磁束の流れや、それによって生じる渦電流の分布を正確に求める必要があるため、有限要素法を用いた電磁界解析が必要となります。
ここでは、アルミシールドを設けることで漂遊損失が抑制できるか電磁界解析を使って調べた事例を紹介します。

ジュール損失分布

シャーシ及びアルミシールドのジュール損失分布を図1に示します。アルミシールドの有無に関係なく、フェライトコアの周辺には漏れ磁束によるジュール損失が発生している様子が確認できます。シャーシ表面にアルミシールドを設置した場合、遮蔽によってシャーシに損失はほとんど発生せず、アルミシールド表面のみに損失が生じていることが確認できます。また、アルミシールドを設けた場合の方が、設ける前よりもジュール損失密度が高い箇所があることが確認できます。

ジュール損失値

表1に渦電流によるジュール損失の値を示します。アルミシールドを設置した場合の方が表面のジュール損失密度が高かったにもかかわらず、漂遊損失が低減できていることが確認できます。これはシャーシに用いたSUS材よりも導電率の高いアルミニウムを用いたことで、表皮厚さが減少し、損失が発生する箇所の体積が減少したためです。

絞込み検索

  • カテゴリー 一覧