[JAC232] リアクトルのジュール損失解析

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概要

コンバータの基幹部品である高周波リアクトルを設計する上で、電圧変換に必要なパラメータとなるインダクタンス、損失は重要な要素となっています。
リアクトルのコアにギャップを設けることによって、コアが磁気飽和しにくくなり安定したインダクタンスを得ることが出来ます。しかし、エアギャップの位置はコイルのジュール損失や渦電流に影響を及ぼす可能性があります。
このようにエアギャップの位置はリアクトルの設計において重要な事項ですが、試作で検討するには非常に時間とコストがかかります。FEAを使用することで漏れ磁束の可視化やエアギャップ位置によるジュール損失の比較を容易に行うことができます。
ここでは、リアクトルのエアギャップの位置に対するジュール損失を検討した事例を示します。

漏れ磁束

リアクトルには10(kHz)、0.5(A)の正弦波電流が供給されています。スペーサ(エアギャップ)があると周囲に磁束が漏れてしまいます。さらに、この漏れ磁束はコイルへの誘導電流となりジュール損失を発生させます。
ある位置での漏れ磁束を図1に、コイルに発生する誘導電流を図2に示します。

ジュール損の比較

次に、スペーサの位置を19パターン変更した場合の損失を比較します。ジュール損失値の比較グラフを図3に、漏れ磁束の比較を図4に示します。
図3より、スペーサの位置がコイルのジュール損失に大きく影響することがわかります。2つのスペーサを並べて配置すると、磁束の一部が中心部のコアから漏れます。
図4のaに示すように、2つのスペーサを接近させると、磁束が側面に漏れて中央のコアを磁束が短絡して流れている様子がわかります。
また、図4のbに示すように、中心から外側に向けて中間にスペーサを配置すると、漏れ磁束が発生しますがより小さい範囲であることがわかります。
しかし、図4のcではaのコアの磁束短絡部分のように、近くにあるコアに漏れ磁束が流れていることが分かります。

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