23 – IPMモータの偏心解析

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アプリケーションノート・モデルデータ

概要

モータの振動・騒音の原因のひとつとして、ロータの偏心があります。モータのトルク発生原理はステータとロータ間の電磁的な吸引反発力によることは良く知られていますが、ロータとステータの間に径方向の電磁吸引力が働く事はあまり意識されていません。これは、一般的にロータとステータは同心に配置され、その電磁力が相殺されて生じないように見えているためです。しかし、シャフトやステータを支える部品等に寸法誤差があり同心が保障されない、つまり偏心した場合は、径方向の電磁力が相殺されなくなります。そうすると軸受け部に常にラジアル荷重が働くことになるため、摩擦が大きくなり振動や騒音の原因となります。
機械加工においてはある程度の誤差を見込む必要があります。加工誤差自体は部品が組み立てられないというほどの大きな量で発生するわけではなく、組立誤差でも偏心量は微小で1/10(mm)程度です。このような微小な形状の違いを評価するためには、この精度に応えられる解析を行う必要があり、詳細な形状変化に感度を持つ、有限要素法を利用した電磁界解析が有用です。
ここでは、ロータの偏心量を変えて電磁力がどのように変化するかを求めます。

ロータに働く電磁力

各偏心量に対して、ロータに働く電磁力の偏心方向成分を図1、偏心直角方向成分を図2に示します。グラフより、偏心量が大きくなるにつれて電磁力の偏心方向成分が大きくなっていることがわかります。また、電磁力の偏心直角方向成分についてはバランスが崩れ、振幅が大きくなっています。

ティースに働く電磁力

各偏心量に対して、ギャップ長が最も狭くなるティースに働く電磁力の径方向成分を図3に、図3に示した電磁力の周波数分析結果を図4に示します。径方向は、円の中心方向を正とします。
図3より、偏心量が大きいほど電磁力の変化が急になり、ステータが変形する原因となる恐れがあります。図4の□部分でみられる、偏心による高調波成分の増加が振動・騒音の原因となる恐れがあります。

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