[JAC071] 2ブラシ6極19スロットモータの基本特性解析

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概要

小型のブラシモータは2極3スロットの構造が一般的ですが、高トルクを出すために多極構造を採るものもあります。これは、高トルクを実現できれば減速機構を省くことができるためです。ブラシモータの場合、整流効果を高める効果やトルク変動を抑える目的で、極数とスロット数が割り切れない構成をとることがあります。しかし、トルク変動の低減と引き換えに、トルクを出す面では不利になります。したがって、極数とスロット数の選択は設計テーマとなり、特に小型モータはスロット数が少ないため配分の差が大きくなるため選択が難しくなります。今回の解析モデルは6極19スロット構成なので、1極あたりのスロット数は3.16になりますが、小数で分けることは出来ないため、磁極には3スロットか4スロットと対向することになります。したがって、各コイルに生じる誘起電圧や発生するトルクはアンバランスとなります。
これらの評価を行うためには、正確な磁気回路形状を考慮できる必要があり、またコミュテータを介して接続されたコイルに流れる電流を正確に扱う必要があります。したがって、これらを考慮できる有限要素法を利用した電磁界解析が必要となります。
ここでは、2ブラシ6極19スロットのブラシモータにおけるN-T特性およびI-T特性の解析事例を紹介します。

N-T特性/I-T特性

N-T特性を図1、I-T特性グラフを図2に示します。
図1に示すように、DCブラシモータは回転速度が上がるとトルクが減少します。これは、回転速度に伴い逆起電圧が増加し、コイルに流れる電流が減少するためです。図2より、電流とトルクの関係は線形であり、このブラシモータのトルク定数が約0.05(Nm/A)であることがわかります。

磁束密度分布

回転速度2000(r/min)、4000(r/min)における磁束密度分布を図3に示します。
図より、低速時において磁束密度が高くなっていることがわかります。これは、前述した通り回路に流れる電流が大きいためです。磁気飽和が起きると機器の特性を悪化させる恐れがあるため、低速時に磁気飽和を起こさないような機器設計および制御設計が望まれます。

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