多摩川精機株式会社
技術品質統括部 技術管理課
小久江 幸二
概要
工作機械は、5軸加工機や複合加工機といった多軸化による高い自由度を備えることにより、より複雑な形状の加工を実現してきた。それに伴い、更なる高精度化、高緻密加工の要求も、近年急速に高まっている。その実現のためには、工作機械に用いられる角度センサーの高精度化は必須である。
弊社では、これら市場の要求に応える形で、H28年度経産省サポイン事業に採択され、歯車型高精度磁気エンコーダの開発を行ってきた。その結果、自己校正技術を導入し、小型歯車でありながら、±10秒以下の高精度化を実現した。この研究開発において、角度検出機能の高精度化により、従来は見えなかった誤差であるAB相とZ相の磁気干渉現象に対しても対策が必要となった。本稿においては、この磁気干渉現象を3D有限要素法を用いて評価した事例を紹介する。
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