JMAGユーザー会2013 開催レポート

開催概要

主催 : 株式会社JSOL
日時 : 2013年12 月4日(水)~5日(木)
場所 : 東京コンファレンスセンター(東京・品川)
URL : /jp/conference2013/ 

開催レポート

講演

JMAG開発計画(12月4日 10:00~11:00)

JMAG開発計画
株式会社JSOL
山田 隆

基調講演(12月4日 11:00~12:00)

モータ設計、解析のための数値解析における鉄心および鉄心素材の取り扱い
北九州工業高等専門学校 電気電子工学科 教授
開道 力氏

モータ1(12月4日 13:00~15:00)

モータ磁気損失の計算精度向上の取り組み
株式会社 デンソー 技術開発センター DE推進室 CAE技術開発課長
谷本 功一氏

JMAG-Designerによる磁心磁気特性の測定法検証
株式会社日立製作所 中央研究所 基礎研究部 磁性プロジェクト 主任研究員
今川 尊雄氏

永久磁石同期モータにおける磁石温度解析と実機検証
アイシン・エィ・ダブリュ株式会社 HV技術部 主担当
武田 健氏

JMAG材料データベースへの新規導入電磁鋼板の紹介および、スイッチトリラクタンスモータの特性に及ぼす無方向性電磁鋼板の磁気特性の影響
JFEスチール株式会社 スチール研究所 電磁鋼板研究部 主任研究員
戸田 広朗氏

大規模解析および振動解析-大型変圧器-(12月4日 13:00~15:00)

変圧器の負荷電流により発生する騒音源としての巻線振動
株式会社明電舎 変圧器工場 開発部 開発課 主任
脇本 聖氏

直流偏磁下における大型変圧器の磁界解析
富士電機株式会社 産業インフラ事業本部 千葉工場 変圧器部 設計第一課
田中 健一氏

The coupling of JMAG with Virtual.Lab Acoustics in view of efficiently predicting Transformer (Acoustic) Noise.
LMS, A SIEMENS BUSINESS CAE DIVISION ProductLine Manager
De Langhe Koen氏

大規模・高速化を徹底追求するJMAG – HPCソルバーのご紹介-
株式会社JSOL
仙波 和樹

誘導加熱(12月4日 13:00~14:30)

熱処理シミュレーション技術の現状と展望
埼玉工業大学 先端科学研究所 教授、副学長
巨 東英氏

JMAGとCOSMAPの連携による高周波焼入シミュレーション
電気興業株式会社 高周波統括部 開発部 開発課
粟田 洋平氏

CAE技術を用いたクランクシャフト高周波焼入れ最適化(第2報)
富士重工業株式会社 生産技術研究部
稲見 顕子氏

熱対策(12月4日 16:40~17:40)

磁力選別機のためのJMAG-Designerの活用事例と課題
日本マグネティックス株式会社 開発室
渡邉 隆司氏

電動モータの開発におけるJMAG活用事例
KYB株式会社 CAE推進部 相模分室 室長
島田 美穂氏

モータ2(12月4日 16:40~17:40)

PMモータ内混相流の熱流体解析
コマツ 開発本部 技師
谷村 利伸氏

電気自動車用モータの振動低減の取組み
日産自動車株式会社 企画・先行技術開発本部 先行車両開発部
谷本 勉氏

誘導加熱(12月4日 16:40~17:40)

大型リング部品の加熱変形を考慮した高周波加熱シミュレーション
高周波熱錬株式会社 研究開発センター CAE開発課 課長
堀野 孝氏

Abaqus – JMAG Cosimulation of Induction Heating and Induction Forming Processes
ダッソー・システムズ株式会社 SIMULIA事業部 インダストリー・チーム テクニカル・マネージャー
前田 和博氏

モーニング(12月5日 9:00~9:30

システム設計とコンポーネント設計(Saber-JMAG連携による設計プロセス改革)- モータ設計者にとってモデルベース開発のメリットは? –
Synopsys, Inc. Saber Product Line, R&D Sr. Staff Engineer
Kurt Muller氏
Saber Product Line, R&D
Alan Courtay氏

JMAG-Designerの便利な小技のご紹介
株式会社JSOL
河合 優行

JMAGと構造解析および熱流体解析ソフトウェアとの連携
株式会社JSOL
鈴木 雄作

JMAG-RT(12月5日 9:30~10:30)

JMAG-RTを用いたHILSによるモータ制御ECUのソフトウェア検証事例
富士重工業株式会社 スバル技術本部HEV設計部 主事
森田 知洋氏

JMAG-RTおよびPSIMを用いたモータシステムモデルを活用した自動車のモデルベース開発プロセス
マツダ株式会社 パワートレインシステム開発部 PT制御システム設計グループ
宮腰 穂氏
パワートレインシステム開発部 PT制御システム設計グループ
戸田 浩隆氏
技術研究所 先端材料研究部門
椛嶌 寿行氏

大型発電機(12月5日 9:30~10:30)

タービン発電機のコイルエンド応力解析
富士電機株式会社 回転機部
黒田 洪平氏

A Tubular Hydro-Generator Through Bolts Failure Analysis
Dongfang Electrical Machinery Co. Ltd Research & Development Center
Engineer Li Jianfu氏

高周波トランス、リアクトル(12月5日 9:30~10:30)

軟磁性材料における鉄損の過渡解析アルゴリズム
トヨタ自動車株式会社 第3電子開発部 主任
早稲倉 真樹氏

圧粉軟磁性材コアを用いたリアクトル直流重畳特性計算の精度向上
三菱マテリアル株式会社 中央研究所 所長補佐
金川 欣次氏

EV/HEV制御開発向け高精度HILSソリューション
dSPACE Japan株式会社 アプリケーション技術部 シニアアプリケーションエンジニア
福住 公志氏

空間高調波モデルを用いたモータHILSと実モータの比較
株式会社エー・アンド・デイ 第2設計開発本部 第3部
金子 和道氏

バーチャルモータのトルクリップル低減制御への応用と開発環境
ディエスピーテクノロジ株式会社 開発部
尾崎 順彦氏

モータ3(12月5日14:40~16:10)

クローポール回転機の磁界解析
三菱電機株式会社先端技術総合研究所 モータ駆動システム技術部 モータグループ 専任
吉澤 敏行氏

Comparative Study of Field-Excitation Flux-Switching Motor Against PMSM for ISG Application
Pohang University of Science and Technology (POSTECH) Electrical Engineering
Kwanghee Nam氏

空間高調波を界磁エネルギー源とする自励式巻線界磁モータの検討
静岡大学 野口研究室
スズキ株式会社 四輪電動車設計部
青山 真大氏

損失解析(12月5日 14:40~16:40)

Role of Electrical Machines in Electrification
General Electric Global Research Center Electrical Machines Lab Senior engineer/Project leader
Ayman M. EL-Refaie氏

鉄損解析評価における応力の影響鋼板加工方法による検証
株式会社安川電機 技術開発本部 開発研究所 エネルギー変換技術グループ 技術担当部長
大戸 基道氏

Analysis of Magnet Segmentation for an Electrical Machine used in Hybrid-Cars and Comparison with Calorimetric Measurement
Robert Bosch GmbH
David Bauer氏

磁場解析を活用した高出力、高効率なEV用モータの開発
日産自動車株式会社 EV技術開発本部 EVパワートレイン開発部 モータ開発グループ
池見 健氏

高周波トランス、リアクトル2(12月5日 14:40~16:10)

リアクトルの固有周波数の実測とJMAGシミュレーションの比較検討(要素のモデル化の精緻化)
田淵電機株式会社 トランス技術開発部
上田 幸平氏

インダクタ部品の簡易シミュレーション手法
パナソニック株式会社 オートモーティブ&インダストリアルシステムズ社 回路部品事業部 開発企画グループ 主任技師
植松 秀典氏

パワーエレクトロニクスにおける高機能複合トランスの開発
株式会社村田製作所 技術・事業開発本部 上級研究員・工学博士
同志社大学大学院 客員教授
細谷 達也氏

JMAG開発計画(12月5日 16:40~17:35)

JMAG開発計画2
株式会社JSOL
山田 隆

ワークショップ&セミナー

ワークショップは解析技術の方向性やJMAGの機能要望などを自由にディスカッションしていただく技術交流の場として活用いただきました。セミナーは開発者自らがプレゼンターとして機能について紹介してJMAGを深く知っていただけたのではないでしょうか。ハンズオンセミナーでは、マシンを触りながら新しい分野への挑戦する姿も見受けられました。

1日目: 2013年12月4日(水)午後

(W-01)ここまで出来るJMAGの誘導加熱解析
誘導加熱は、生産工程の中でも高周波熱処理や局部加熱などに用いられています。この現象をいかにJMAGを用いて表現し、実務に即した状態で解けばよいのか。JMAGの機能をおさらいするとともに、今後の方針に関してレビューを行いました。
(W-02)高精度材料モデリング
JMAG-Designerに最近搭載した高精度損失解析機能の活用事例の紹介及び、どのようにすれば機能を活用できるか議論しました。
(W-04)JMAGで高精度な計算を高速に行う
一般的に高速と高精度は二律背反の関係にあります。JMAGでは、解析目的に特化した機能開発を行うことで実現します。事例を通じて機能開発と、即した機能の紹介をしました。
(W-06)汎用電磁界解析ソフトウェア JMAG-Designer 体験セミナー
これからJMAGをお使いになるお客様に、使いやすく高機能なJMAG-Designerを存分に体験いただきました。
(W-07)大型変圧器 最新解析事情
事前アンケートによるやり取りを踏まえて、現在の大型変圧器における解析上の課題と、解決に向けてのあるべき機能の姿を議論しました。JSOLからは次のステップに向けた提案をしました。
(G-01)Inside JMAG ~JMAGのプログラム内部に迫る!~ ソルバー・メッシュ編
「自分だけのJMAGを作ろう!」をテーマに、理想のJMAGのソルバーやメッシュ機能について議論しました。また、実現するための方法について検討しました。

2日目: 2013年12月5日(木)午前

(W-05)JMAGの形状モデリング機能はこう使う
JMAGは形状モデリング機能の強化を図ってまいりました。 より実際の形状に近づけるために必要なモデル作成について議論しました。
(W-08)構造・振動解析モデリング
新機能の紹介を中心に開発方針に対するレビューをしていただき、構造・振動解析に取り組む中での課題について議論しました。
(W-09)パラメトリック解析、最適化実践的活用法
当日は、JMAGの最適化機能の位置づけ、我々が提案するJMAGの最適化計算のアプローチについて説明いたします。またパラメトリック機能については、実際にデモを交え、画面を見ながら、課題について議論しました。
(W-10)多目的ファイル入出力ツールでつながる 電気モデルと機械モデル
多目的ファイル入出力ツールの豊富な機能について紹介しました。 また、今後の機能強化に向けて皆様から貴重な意見をいただきました。
(W-11)JMAG-Expressで誘導機・IPMモータを設計する
モータの設計プロセスを通じてJMAG-Expressクイックモードの有効性を実感していただくと ともに、より使いやすいツールにするためにはどうすればよいかを議論しました。
(W-12)解析自動化プラットフォーム JMAG-VTB 体験セミナー
JMAG-VTBの実行およびカスタマイズ機能に焦点を当てて紹介しました。ご自身の課題と照らし合わせてJMAG-VTBを体感していただけたのではないでしょうか。
(W-13)回転機および変圧器の発熱解析
これから誘導加熱解析を行う方を対象に、例題を基にJMAGの使い方や機能を試していただきました。例題は、コイルに発生する銅損やコアに発生する鉄損に基づいた温度上昇量の予測で、実際に解析をしたことでJMAGの使いやすさを実感していただけたのではないでしょうか。

2日目: 2013年12月5日(木)午後

(W-14)スモールマルチフィジックスの提案
マルチフィジックス解析の課題には、複数のモデルを作成する、異なるソフトウェアとの連携を行うなど操作コストがかかることが挙げられます。マルチフィジックス解析を容易に行うための改良を進めており、操作コストを大幅に低減しました。複雑なマルチフィジックス解析を簡単に行える、スモールマルチフィジックス解析を提案しました。
(W-15)JMAG-RTモデルのさらなる活用にむけて
我々はJMAG-RTモデルをより多くのモータ設計者、制御・システム設計者の方々に利用いただけるよう改良を続けています。今、JMAG-RTが取り組むべき課題とその対応をテーマに議論しました。
(W-16)解析データの再利用
JMAGにどのような機能があれば解析データの再利用が効率的にできるか議論しました。解析結果の検索機能についても検討しました。
(W-17)JMAG社内教育のすすめ
JSOLからいくつかのケーススタディを提案し、JMAGの社内教育や社内展開を行う上での課題と解決策について議論しました。
(W-18)直動機および電磁弁の解析
直動機や電磁弁に焦点を当てた機能紹介セミナーを開催しました。高速応答する電磁弁と、リニアモータを題材に、JMAGでどのような解析が出来るのか紹介しました。
(W-19)JMAGの結果評価、分析機能活用法
結果評価機能として、従来のコンター図、ベクトル図、磁束線図、セクショングラフに加えて、応答グラフ、結果差分、分布量FFTなどの機能を追加しています。これらのポスト機能を活用した具体的な分析事例を紹介しました。
(W-20)高周波トランス&非接触給電セミナー
セミナー形式で、高周波トランスと非接触給電向けの機能を紹介しました。加えて、各製品特有の評価ポイントを解析事例として紹介しました。
(G-01)Inside JMAG ~JMAGのプログラム内部に迫る!~ ポスト編
「自分だけのJMAGを作ろう!」をテーマに、理想のJMAGのポスト機能について議論しました。また、実現するための方法について検討しました。

展示ゾーン

最新バージョンJMAG-Designer Ver.13.0をリリースに先駆けてJMAGブースにて披露しました。新機能や改善された機能をいち早くお試しいただき、楽しんでいただけたのではないでしょうか。
また、材料DBに御提供いただいている材料メーカ様をはじめ、ハードウェア/ソフトウェアのベンダー、内外の計測器メーカ、試作・設計コンサルティング会社など、様々なJMAGのテクニカルパートナー企業にも出展いただきました。
JMAGユーザー会では、パートナー企業を通じて電気機器の開発に有用な様々な情報を提供しています。

ご参加いただいた皆様、ユーザー会の楽しさを思い出していただけましたでしょうか。ご都合が悪く参加いただけなかった皆様、実際に参加された方の声からユーザー会に参加する楽しさを知っていただけましたでしょうか。
来年もユーザー会の会場でお会いできることをスタッフ一同楽しみにしております。

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