[L-MA-227] 超電導機器の設計を支える交流損失解析の信頼性

概要

超電導体は直流下では電気抵抗がゼロになりますが、交流環境下では「交流損失」と呼ばれるエネルギー損失が発生します。変圧器やモーター、送電ケーブルといった超電導機器の実用化・大型化において、この交流損失をいかに正確に見積もり、低減するかは、熱設計や冷却システムの規模を左右する極めて重要な技術課題です。
本事例では、超電導丸線に交流電流を印加した際の損失を解析しました。通電電流の振幅Iを臨界電流Icで除した通電比(I/Ic)を0.1から0.9まで変化させ、それぞれの損失値を算出しています。その結果、JMAGによる解析値は、通電比の全域においてノリス(Norris)の理論解とよく一致することを確認しました。JMAGは、超電導特有の非線形な挙動を正確に捉え、設計の指針となる高精度なデータを提供します。

素線半径 2.0 mm
臨界電流密度 109 A/m2
周波数 1 Hz

図1 解析諸元(左)と交流損失の解析値と理論解の比較(右)

図1 解析諸元(左)と交流損失の解析値と理論解の比較(右)
1周期・単位長さあたりの損失を、通電比に対してプロットしました。JMAGによる解析値は、Norrisの理論解と一致しており、交流損失を高精度に評価できることが分かります。

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