[JAC110] チョークコイルの損失解析

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概要

チョークコイルは高周波電流のフィルタリングを目的とした電子部品です。チョークコイル内部で発生するコアの鉄損やコイルの銅損は効率を悪化させるだけでなく、熱源にもなるため、事前に把握し対策をとる必要があります。
チョークコイル内部で発生する電流は、表皮効果、近接効果、ギャップ付近の漏れ磁束による電流の偏りのため、素線内や素線間で分布を持ちます。またコアに発生する鉄損もコア内の磁束密度の偏りが原因で分布を持ちます。損失の要因を定量的かつ視覚的に把握して設計にフィードバックすることは有益であり、有限要素法による磁界解析が有効です。
ここでは、チョークコイルの鉄損及び銅損を求めています。

鉄損密度分布

鉄損密度分布を図1、ジュール損失密度分布を図2、ヒステリシス損失密度分布を図3に示します。
図1より、内側の角部分の鉄損が高くなっていることがわかります。これは、磁束が磁気回路中の最短経路を流れようとして集中するためです。図2、図3より、鉄損に対するヒステリシス損失の寄与が大きいことが分かります。

銅損密度分布

コイルのジュール損失密度分布を図4に示します。図より、ギャップ付近のジュール損失が高くなっていることが分かります。これは、ギャップからの漏れ磁束により素線内の電流分布が偏るためです。

損失割合

各損失値および全体に占める割合を図5に示します。表より、このチョークコイルではコアのヒステリシス損失が支配的であることが分かります。しかし、損失密度を見るとコイルの方に局所的に高い領域が見られます。熱設計ではこれを解消するためギャップ幅やコイル配置を変えることでコイルの発熱密度を低くするなどが考えられます。

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