[JAC132] 三相トランスの損失解析

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概要

中・大型の電源トランスは、長期間にわたる運用が必要なため、損失によるランニングコストを抑えることが常に求められます。トランスにおける主な損失の1つである鉄損は、磁性体内部で熱として電力を消費するため、トランスの温度上昇や効率低下の原因になります。
有限要素解析により鉄損密度の分布を確認することで、トランス設計時における局所的な形状の検討が可能になります。またトランス設計時に有限要素解析により鉄損、銅損の分布や損失割合を把握し、事前に検討することは有益です。
ここでは、三相トランスの鉄損および銅損を確認した事例をご説明します。

鉄損密度分布

コアの鉄損密度分布を図1、ジュール損失密度分布を図2、ヒステリシス損失密度分布を図3に示します。図1より内側の角部分の鉄損が高くなっていることがわかります。これは、磁束がコアの内部を最短経路で流れようとするためです。図2、図3より鉄損に占めるヒステリシス損失の割合が大きいことがわかります。

電流密度分布、銅損密度分布

コイルの電流密度分布を図4に、ジュール損失密度分布を図5に示します。図4より、電流密度分布が相ごとにほぼ等しいことがわかります。図5より、1次巻線と比較して2次巻線のジュール損失が高くなっていることがわかります。これは2次側の電流値が大きいためです。

損失割合

各損失値および全体に占める割合を表1に示します。表1より、損失全体に対して鉄損の割合が大きいことがわかります。これより損失を減らすには鉄損の低減を検討することが効果的です。さらに、鉄損を減らすためにはヒステリシス損失の低減を検討することが効果的であると考えられます。

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