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概要
永久磁石同期モータの基本特性の一つに電流とトルクの関係(I-T特性)があります。電流あたりに発生するトルクは、電流を増加させてもある程度までは一定で、トルクは線形に増加しますが、電流を更に増やし、磁気飽和の影響が生じる様になると電流あたりに発生するトルクが低下します。
この様に永久磁石同期モータのI-T特性はモータの磁気回路の飽和状態の影響を大きく受けますので、永久磁石同期モータの設計および駆動状態の検討のためには、飽和を考慮できる磁界解析でI-T特性を把握することが有益です。
ここでは、永久磁石同期モータの一種である表面磁石型永久磁石同期モータ(以下SPMモータ)の基本特性としてI-T特性を求めています。
この様に永久磁石同期モータのI-T特性はモータの磁気回路の飽和状態の影響を大きく受けますので、永久磁石同期モータの設計および駆動状態の検討のためには、飽和を考慮できる磁界解析でI-T特性を把握することが有益です。
ここでは、永久磁石同期モータの一種である表面磁石型永久磁石同期モータ(以下SPMモータ)の基本特性としてI-T特性を求めています。
磁束密度分布
電流振幅10(A)、200(A)における磁束密度分布を図1、図2に示します。
図より、磁束密度が高いティースの場所が変わるなど、電流振幅の大小により磁束の流れ方が変わることが分かります。これはティースが磁気飽和しているためであり、この磁束の流れ方の変化がトルクに影響を与えます。
I-T特性、I-Kt特性
I-T特性、I-Kt(トルク定数)特性を、図3および図4に示します。
図3および図4より、電流の増加に対してトルクの増加率が低下していることが分かります。これは、図1、図2で示したように磁束の流れ方が変わったためです。