[JAC180] SRモータの動特性解析

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概要

SRモータの動特性解析
希土類磁石の価格高騰を受けて、永久磁石を使用しないモータ形式としてSRモータ(switched reluctance motor)に期待が集まっています。SRモータは構造が簡単で堅牢、安価を実現できます。しかし、トルクの発生原理がステータとロータの突極性のみに依っているため、トルク変動が非常に大きく、振動や騒音を伴うため、使われる用途が限定されてきました。しかし、前述の希土類磁石の価格高騰及び、電流制御技術の向上、磁界解析による最適設計が可能となり、課題を低減できる可能性が高まっているためSRモータが見直されています。
SRモータはロータの回転位置に応じてスイッチの開閉で励磁状態を切り替えますが、切り替えのタイミングによってトルク特性が大きく変化します。また、平均トルクやトルク定数を大きくするだけでなく、振動や騒音を抑えるなど最適なスイッチタイミングを検討することが重要となります。
ここでは、スイッチタイミングを変えた解析を行い、SRモータのトルクや電流など動特性を求めた事例を紹介します。

トルク波形

電圧印加開始角度θsを変更した場合のトルク波形を電圧印加幅θwごとに図1、図2に示します。θsおよびθwを変更することにより、トルク波形が変わっていることがわかります。

図1 トルク波形(θw:25(deg))
図2 トルク波形(θw:30(deg))

電流波形

電圧印加開始角度θsを変更した場合のA相コイルの電流波形を電圧印加幅θwごとに図3、図4に示します。
θwが30(deg)の場合に、電流が0(A)まで減少するまでの時間が長くなっていることがわかります。これは、ロータ突極が対向位置に近づきインダクタンスが大きくなるためです。

図3 電流波形(θw:25(deg))
図4 電流波形(θw:30(deg))

銅損波形

電圧印加開始角度θsを変更した場合の銅損波形を電圧印加幅θwごとに図5、図6に示します。
電圧印加幅によって波形が大きく異なることがわかります。θwが30(deg)の場合、複数相の電流が同時に流れる範囲で銅損が大きくなります。

図5 銅損波形(θw:25(deg))
図6 銅損波形(θw:30(deg))

スイッチング特性

電圧印加開始角度θsを変更した場合の平均トルクTave(θs)、トルクリップルTr(θs)、トルクリップル率Tr(θs)/Tave(θs)、トルク定数Ktを電圧印加幅θwごとに表1、表2に示します。
平均トルクおよびトルク定数が最大かつ、トルクリップル率が最小となるのは、θw=30(deg)、θs =5(deg)の場合となります。このように、要求仕様に応じて最適なスイッチタイミングを検討することが出来ます。

表1 スイッチング特性(θw:25(deg))
表2 スイッチング特性(θw:30(deg))

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