[JAC245] インジェクタ制御と渦電流の影響

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概要

エンジンに使用されるソレノイド式インジェクタは電磁石の磁力によりプランジャが移動することで弁が開き燃料を噴射します。エンジン用のインジェクタは流量のばらつきを抑え燃費を向上させるなどの目的で印加電圧に対する高い応答性が求められます。
インジェクタの回路制御シミュレーションを行う時に、MATLAB/SimulinkとJMAGを直接連携することができます。これによりインジェクタに発生する渦電流の影響も考慮してインジェクタの特性をより詳細に反映し、実機に近い制御システムを評価することができます。
ここでは、渦電流を考慮する場合と考慮しない場合のインジェクタの応答性の違いを評価した事例を示します。

制御回路

18(V)の直流電源を、MATLAB/Simulinkで制御されるスイッチを介してコイルに通電します。
スイッチはヒステリシスバンド制御によってコントロールされ、基準電流を中心に範囲内の電流を維持します。
インジェクタに電流が流れると、プランジャがその終点位置に達するまで基準電流を維持します。その後、プランジャを所定の位置に維持するために基準電流が下げられ、最後に図2に示すように一定時間の後に電流値を0に戻します。
JMAGで使用される回路図と制御回路の仕様を図1に、制御モデルを図2に示します。

プランジャの位置とプランジャにはたらく力

プランジャの位置を図3に、プランジャにはたらく力を図4に示します。
図3のプランジャの位置を見ると、渦電流を考慮した場合は最終位置に達する時間と初期状態に戻るまでにより時間が掛かっていることがわかります。
これは、図4のプランジャにはたらく力に示すように、渦電流を考慮するとプランジャに発生する力が小さくなるためです。力の変化率もより低くなっています。この現象は磁場の変動を妨げるように渦電流が発生することに起因します。

渦電流によるコイル電流値への影響

電流値を図5に示します。
渦電流を考慮したモデルはインジェクタに30(%)以上多く電流が流れています。つまり、消費電力が大きくなることを示しています。

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