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概要
モータやオルタネータに働く電磁力は電磁加振力として振動、騒音を引き起こします。振動、騒音は、この電磁加振力がモータの固有モードと共振することでも発生します。この現象を精度良く評価するためには、電磁力とモータの固有モードについて、各周波数および空間モードを詳細に把握する必要があります。設計段階で先行して大きな振動や騒音が発生する状況を把握し要因を分析し対策するためにもFEAが有用です。
ここでは、クローポール型オルタネータを対象にステータコアに発生する電磁力を求め、そのオルタネータの構造解析と連成させることにより加速度を評価します。また、電磁力と固有モードの周波数成分および空間モードを分析し、共振の要因を確認します。
ここでは、クローポール型オルタネータを対象にステータコアに発生する電磁力を求め、そのオルタネータの構造解析と連成させることにより加速度を評価します。また、電磁力と固有モードの周波数成分および空間モードを分析し、共振の要因を確認します。
電磁力
定常状態における電気角1周期分の電磁力分布を求めます。16極のロータを1,500(r/min)で回転させると、200(Hz)が基本周波数になります。図1に電磁力の周波数成分を示します。
一般にステータティースに働く電磁力は基本周波数の2倍の周波数成分(2次成分)を持ちますが、ロータがクローポールの場合は、N極とS極で対向する幅が異なるため1次成分が含まれます。特に軸方向中央部と端部では、含まれる1次成分の大きさが異なります。図2に電磁力の時刻歴を示します。
固有モード
ステータはフロントとリアのブラケットに挟まれて固定されています。ボルト穴で各部品が結合していますので、剛体条件を用いてこれらの接続をモデル化します。また、リアブラケットの設置用ボルト穴を完全拘束し、設置されている状態を模擬します。
拘束条件を図3に示します。ステータの円環モード2次~4次と各固有周波数を図4に示します。
振動解析と音圧レベルの評価
磁界解析で得られた電磁力の周波数成分毎に振動解析を行い、音圧レベルを求めます。音圧レベルを図5に示します。
3.6(kHz)と7.2(kHz)におけるステータ外周上の加速度から振動の空間モードを求めると、円環モードが確認できます。空間モードの次数分析を図6に示します。
それぞれ、円環3次と4次のモードの影響が大きいことが確認できます。このときの音圧レベル分布を図7に示します。