[JAC285] 複数回の着磁を伴うSPMモータの組込み着磁解析

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概要

概要図
永久磁石同期モータ(PMSM)では未着磁のままの磁石を組み立てていき、組み立て後に着磁を行う組込み着磁という工法が用いられることがあります。極数・スロット数の組み合わせによっては1回の着磁で十分に磁化されず、ロータを回したり電流値を変えるなどして着磁が複数回行われます。その際に、先に着磁した磁石が不可逆減磁しない設計が求められます。
有限要素法を利用した磁界解析シミュレーションを用いると、着磁条件に応じた磁石内部の磁化分布を確認できます。その際に磁気ヒステリシスを考慮することで、より高精度に磁石の磁化分布を評価できます。
ここでは、磁気ヒステリシスを考慮し、ロータの位置を変えて複数回の着磁を行った場合の磁石の磁化分布を評価します。

着磁磁界分布

図1 着磁磁界分布、磁束線図
着磁電流を1(kA)とした場合の着磁磁界分布と磁束線図を図1に示します。
1回目の着磁と2回目の着磁で磁石位置を揃えて評価します。そのため、ステータ側を回した図で示しています。なお、この磁石の配向方向は径方向の外向きです。
1回目の着磁では磁石の磁極中心とスロット開口部が対向するため、磁石中央部の磁界が弱くなります。磁石全体が十分に磁化されるように、 2回目の着磁では磁極とティースの中心を合わせています。2回目の着磁磁界分布を見ると、磁石端部で配向方向と逆方向を向いていることが分かります。

空気中に配置した磁石の磁化分布

図2 磁石の磁化分布(径方向成分)
着磁1回目と2回目それぞれが終了した時の、空気中に配置した磁石の磁化分布(径方向成分)を図2に示します。
着磁1回目終了後の磁化分布は、磁極中心で磁化が弱くなっていることが分かります。着磁2回目終了後の磁化分布を見ると、磁極中心は増磁されていますが、磁石端部において着磁1回目に比べて磁化が減少し、不可逆減磁が生じていることが分かります。これは図1の着磁磁界分布で示した通り、着磁2回目で逆向きの磁界が生じたためです。

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