39 – スキューを考慮した三相誘導電動機のトルク解析

アプリケーションノート・モデルデータ

概要

誘導電動機は、かご部をダイキャストなど鋳造により製造するため、スキューを容易に施すことができます。スキューを施すことでかごを鎖交する磁束変化を正弦波状に整形し、負トルクを生じてしまう誘導電流による高調波成分の除去や、スロットの影響によるトルク変動などを抑えることができます。
一般にスキューを施すと軸方向への磁束の流れも影響して磁束の流れが複雑になるため、スキューの効果を事前評価するためには、三次元的な磁束の流れを正確に検証できる解析が必要です。
ここでは、スキューの有無によるかご型三相誘導電動機のトルク波形を比較して、スキューによるトルク変動の低減効果を紹介いたします。またトルク変動の要因である2次電流を周波数分解することで、スキューによる高次成分の変化を確認いたします。

トルク変動

スキューの有無におけるトルク波形を図1、2、3、トルク変動の大きさを表1に示します。図1は三次元解析、図2は2次元解析の結果を使用し、図3は2次元解析の結果をスキュー角度に応じて重ね合わせたものを使用しています。誘導電動機はステータコイルの作る回転磁界とロータに生じる誘導電流によってトルクが生じます。スキューを施すことによって、トルク変動が抑えられていることがわかります。図3から、2次元解析の重ね合わせからスキューによるトルクリップルの低減の確認とおおよその発生トルクを簡易的に求められることがわかります。

電流密度分布

2次電流密度-周波数特性を図4、かごの電流密度分布を図5に示します。2次電流密度-周波数特性から、ステータ側の高調波磁束による電流の高調波成分はスキューを施すことによって低減されることがわかります。このため、先に述べたようにトルク変動が低減されます。

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