95 – ユニバーサルモータの基本特性解析

アプリケーションノート・モデルデータ

概要

電動工具に使われるモータは切断や切が目的であることが多いため、高回転まで使用出来る事が期待されます。誘導モータは交流周波数で回転数が決まるため、商用電源では高回転を期待出来ません。また、直流ブラシモータは高回転を期待できますが直流を準備する必要があり、商用電源で使用できません。一方、ユニバーサルモータは商用電源に繋ぐことが出来るように設計されたブラシモータで、直流電源でも商用交流電源でも高回転まで回る事が出来るため、電動ドリルのように数千回転での用途にも応える事が可能で、汎用性が非常に高く、日常生活で広く使われています。電動工具は使用者が手に持って使用することが多いため軽量化が要求され、また、振動や騒音の低減も期待されています。ユニバーサルモータの設計において、これらの課題を解決するために開発が行なわれています。
基本構造はブラシモータと同じですが、供給される電源が交流の場合が、出力自体が周期的に変動します。また、停止状態から商用電源が直結されて突入電流が流れるような厳しい状況で使われることもあります。したがって、過負荷時の磁気飽和を評価するためには、材料の非線形磁化特性を考慮する事も必要となるため、これらの考慮が可能な有限要素法を用いた電磁界解析が有用となります。
ここでは、ユニバーサルモータの基本特性であるトルク-電流特性(T-I特性)、トルク-回転数特性(T-N特性)および磁束密度分布を求めています。

磁束密度分布

回転速度4000(r/min)、8000(r/min)時における磁束密度分布を図1に示します。
ユニバーサルモータは高速時に比べ低速時に電流が多く流れるため、磁束密度が高くなりトルクも向上します。しかし、磁気飽和が起きやすく機器の特性を悪化させる恐れがあるため低速時に磁気飽和を起こさないような磁気回路設計および機器設計が望まれます。

T-N特性/T-I特性

T-N特性グラフを図2、T-I特性グラフを図3に示します。
ユニバーサルモータは両特性グラフに示すように、回転速度が上がるとトルクが小さくなり、電流が増えるとトルクが大きくなります。

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