[L-OP-211] 代理モデルによるオフライン最適化

 

概要

電気機器製品開発を強化する方法として、設計の自動化が挙げられます。製品への要求値を満足する寸法や仕様を自動的に算定する最適化計算は、設計の自動化を進める上で非常に有効です。しかし、遺伝的アルゴリズム(GA)を用いた最適化計算では、必要なFEAの計算量が膨大となり、分散処理や並列計算を併用しても数時間から数日の計算時間を要してしまうという懸念があります。また、三次元モデルを使用した最適化計算を行うことも増え、計算時間がボトルネックとなります。この根本的な課題を解決するアプローチの一つが、オフライン最適化です。
オフライン最適化は、あらかじめ生成した代理モデルをFEAの代わりに用いることで、パレート最適解を高速に探索する手法です。新たなFEA計算を必要としないため、短時間で最適化計算を繰り返し行うことができます。これにより、基本設計段階における機種の絞り込みや要件変更の際にも最適化計算を活用することが可能となります。
本事例では、アキシャルギャップモータを対象に平均トルクが最大、損失が最小となる最適形状を、オフライン最適化を用いて探索しました。インバータ電圧の制約条件が120Vから100Vに変わった場合を想定しています。結果として、FEA最適化に比べて計算時間は約1/25となりました。

対象モータ
対象モータ

最適化条件

設計変数 フレーム幅、磁石内径、磁石外径、扁平率、電流振幅、電流位相
制約条件 電圧120(V)以下⇒100(V)
目的関数 平均トルク最大化、損失最小化

図1 対象モデルと最適化条件
アキシャルギャップモータを対象として、寸法最適化を行います。右図に示したように、インバータ電圧の制約条件を120Vから100Vに変更しています。

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