磁気デバイス

SiC, GaNなどのパワーデバイスによってパワエレシステムの高周波化、小型化が進み、そこで使われる磁気デバイスの設計も大きく変わりつつあります。高周波化、小型化により表皮効果や近接効果、巻線間の浮遊容量といった寄生成分の影響が大きくなり磁気デバイスのインピーダンス特性は複雑化します。また、損失増加により温度上昇を引き起こすためよりシビアな設計が求められています。
対策の一つはシミュレーションの積極的な活用です。シミュレーションによって現象を正しく理解しながら設計し、その結果をシミュレーションで確認していくことで、性能だけでなく、開発効率も大きく改善することができます。JMAGのシミュレーション技術は変位電流の計算に対応し、従来の低周波だけでなく、高周波までシームレスに広帯域をカバーできます。磁性体の非線形性、渦電流による表皮効果に加え、浮遊容量を含めたインピーダンス特性などを正確に捉え、ワンランク上の磁気デバイス設計を実現します。

磁気デバイス

Full-Wave FEA

JMAGの周波数応答解析では変位電流を考慮しています。材料の誘電特性や寸法に依存して発生する電磁波の伝播や、寸法共鳴などの影響を正確に考慮した磁界解析を行うことができます。

Full-Wave FEAにおける共振要因の扱い
インピーダンス特性の評価で考慮すべき現象を正確に表現できます

共振の要因 Full-Wave FEAでの扱い
磁性材料固有の共振 自然共鳴
  • 材料特性(周波数依存性複素透磁率)の入力
寸法共鳴
  • 構造・寸法情報(CADモデル)の入力
  • 変位電流項の考慮
自己共振 機器全体が単一のLC回路としてふるまう
  • 構造・寸法情報(CADモデル)の入力
  • 部品の位置関係(CADモデル)の入力
  • 変位電流項の考慮
機器の一部がLC回路としてふるまう(多重共振)

FEAによって得られる結果は回路定数だけでなく、浮遊容量によって生じる多重の共振回路の存在など、物理現象を理解、分析し設計改善のヒントも得ることができます。 JMAGの高速ソルバーは素線形状を含む詳細な3次元モデルも短時間で解析します。

評価項目

インダクタンス、浮遊容量、インピーダンス特性、Q値、高周波抵抗、結合係数、共振回路、効率、変位電流、誘起電圧、負荷電流、電力、銅損、鉄損、漂遊損、温度分布、静電容量、電界強度、音圧、磁歪

事例

昇圧チョッパインダクタのインピーダンス特性評価

DC-DCコンバータに用いられる昇圧チョッパインダクタについて、積層型とスパイラル型の2種類のタイプのインピーダンス特性を求めています。Full-Wave FEAは巻線間に生じる浮遊容量を正確に捉えることで、それぞれの持つ共振周波数の違いを評価します。

積層型および螺旋型インダクタのインピーダンス特性

積層型および螺旋型インダクタのインピーダンス特性
積層型インダクタ(左)と螺旋型インダクタ(右)のインピーダンスを示しています。変位電流を考慮することで共振現象を再現できていることが確認できました。積層型では46(MHz)で、螺旋型では27(MHz)で共振していることがわかります。

JMAGの機能

磁界周波数応答解析、高速ソルバー、表皮効果、渦電流損失、電界分布、複素透磁率、複素誘電率

リーフレット

LLC共振型コンバータ用トランスのインピーダンス特性評価

LLC共振型コンバータの性能の要であるトランスがコンバータの共振性能を左右します。小型化・高周波化により漏れ磁束が増えると結合係数低下や損失増加につながるため、特に高周波においてコンバータ内の磁束経路を正しく評価することが重要となります。JMAGにより浮遊容量を含めたFull-Wave FEAを行い、広帯域のインピーダンス変化を評価します。

積層型および螺旋型インダクタのインピーダンス特性

2次側オープン時のインダクタンスと抵抗(左:インダクタンス、右:抵抗)
変位電流を考慮した解析では30(MHz)付近からインダクタンスおよび抵抗が増大しています。高周波領域では浮遊容量の影響が支配的になります。周波数が自己共振点に近づくにつれて、LC並列共振により合成インピーダンスは急激に増加し、実効インダクタンスおよび実効抵抗値が見かけ上大きくなります。

JMAGの機能

磁界周波数応答解析、高速ソルバー、表皮効果、電界分布、複素透磁率、複素誘電率、自己インダクタンス、漏れインダクタンス

リーフレット

リッツ線による撚り効果の評価

20kHzのスイッチング周波数で駆動されるコンバータの巻線損失を解析します。フェライトコアを用いているため、平均磁束密度を0.3T以下に抑えるために、磁気回路中にギャップを設けています。コアギャップからの漏れ磁束が巻線を鎖交することでジュール損失が発生します。リッツ線を使用することで損失値を20%程度低減しています。

リッツ線による撚り効果の評価

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