[JAC011] 制御シミュレータとJMAG-RTを用いたPM型ステッピングモータのプルイン・プルアウトトルク解析

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概要

ステッピングモータはプリンタやデジタルカメラの位置決めなどに多く使われています。ステッピングモータの一種であるPM型ステッピングモータでは、励磁方式には1相励磁、2相励磁、1-2相励磁などの励磁方法があり、これらの方式によってステッピングモータの位置決め精度も変わります。ステッピングモータの過渡特性を示す重要な指標としてプルイントルク、プルアウトトルクがあり、事前に把握・検討する必要性が高いと言えます。
測定ではステッピングモータの停止状態から徐々に負荷を下げて行き、回転を始める時点でプルイントルクを測定し、パルスに同期した回転状態から負荷を徐々に上げて行き、脱調する時点でプルアウトトルクを測定します。この現象を磁界解析で解くには、負荷を変えながらの過渡解析が必要になります。JMAGの三次元過渡応答解析で運動方程式を用いて計算することは可能ですが、膨大な計算時間を必要とします。JMAGでは、ステッピングモータが含有する磁気飽和特性や空間高調波を考慮した詳細で実機に即したモータモデルを作成することが出来ます。このモータモデル”JMAG-RTモデル”を制御/回路シミュレータに組み込むことにより、モータの磁気飽和特性や空間高調波を考慮した上で、ステッピングモータのプルイントルク、プルアウトトルクを高速に精度良く導出することが出来ます。
ここではホールディングトルクおよびコイルのインダクタンスの電流依存性をJMAG-RTを用いて求めた後、JMAG-RTモデルとして回路/制御シミュレータへ取り込んで、パルスレートに対するプルイン・プルアウトトルク特性を求めます。また、一つのJMAG-RTモデルを使用し、回路/制御シミュレータ上で回路を変更することで、バイファイラ巻き・ユニポーラ駆動とモノファイラ巻き・バイポーラ駆動の2種類について特性を求めます。これらの励磁方式以外のパラメータは共通としています。

プルイントルク、プルアウトトルク特性

プルイントルク、プルアウトトルク特性を図1、2に示します。図1は、バイファイラ巻き・ユニポーラ駆動を行った結果です。図2は図1に、モノファイラ巻き・バイポーラ駆動の結果を加えたものです。各図の”Ⅰ”型の記号は、その点におけるプルイン・プルアウトトルクのおおよその誤差範囲を表します。図1にはバイファイラ巻き・ユニポーラ駆動の、図2にはモノファイラ巻き・バイポーラ駆動の誤差範囲を表示しています。
図1より、自起動領域およびスルー領域を読み取ることができます。これより、このステッピングモータを脱調することなく駆動できるパルスレートとトルクの関係を把握できます。
図2より、バイファイラ巻き・ユニポーラ駆動とモノファイラ巻き・バイポーラ駆動は、他のパラメータが同じならばほぼ同様なプルイン・プルアウトトルク特性をもつことがわかります。

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