184 – 磁歪を考慮したリアクトルの音圧解析

アプリケーションノート・モデルデータ

概要

リアクトルは電気系統に関わる様々なシステムの中で利用されています。例えば、インバータとモータの間で電流脈動を平滑化する役割を担います。一方で、リアクトルの振動騒音が問題となってきており、解析での対策検討が求められてきています。
対象とするリアクトルでは、電磁力だけでなく磁歪によって生じる磁歪力によっても振動が生じてしまいます。この現象を精度良く評価するためには、起振力に電磁力だけでなく、磁歪力も加えて固有振動数との共振現象を正確に把握する必要があります。
ここでは、起振力を変更した解析をおこない、磁歪による振動騒音への影響を確認する事例を示します。

電磁力分布

電磁力分布を図1に示します。図1に示した電磁力分布より、ギャップ部に電磁力が集中していることがわかります。これは、コアとギャップ部の空気の透磁率が異なるめです。

磁歪力分布

磁束密度に依存した磁歪力分布を図2に示します。
磁歪力の大きさが電磁力よりも大きいため、起振力に電磁力だけでなく磁歪力も加える必要があります。

固有モード

10(kHz)付近の固有モードを図3に示します。10(kHz)付近でリアクトルが左右に振動するモードが存在することが分かります。この固有モードと電磁力の共振現象により、大きな振動が発生すると考えられます。

加速度分布

図4に加速度分布を示します。本解析データでは、加振力が電磁力のみの解析と磁歪力のみの解析、電磁力と磁歪力の両方の解析結果を確認します。図4を見ると、電磁力より磁歪力の方が大きな加速度が発生していることが分かります。また、加振力に電磁力と磁歪力の両方を考慮すると、お互いの力が打ち消しあい振動が小さくなることがわかります。

音圧レベル分布

図5に音圧レベル分布を示します。本解析データでは、加振力が電磁力のみの解析と磁歪力のみの解析、電磁力と磁歪力の両方の解析結果を確認します。図5を見ると、加速度と同様磁歪力のみを起振力とした結果の方が、電磁力のみを起振力とした場合よりも音圧が大きくなることが分かります。また、加振力に電磁力と磁歪力の両方を考慮すると、お互いの力が打ち消しあい音圧も小さくなることがわかります。

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