[JAC259] 最大トルクが得られる電流位相の自動探索とトルク特性評価

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概要

N-Tカーブの低速側では電流制限により回転数によらず最大トルクが一定となる領域があります。その領域では、トルクが最大となる電流位相が選択されます。モータのコンポーネント設計時は寸法を設計変数として多数の設計案を比較します。その際、モータの形状ごとにトルクが最大となる電流位相は異なります。それを求めるにはFEAを使って事前に形状ごとに最大トルクとなる位相を評価する必要があります。
シミュレーションを用いて多数の設計案の比較を行う場合、最大トルクが得られる電流位相を自動探索し、トルク特性を評価することができます。
ここでは、3つのロータ形状それぞれに対してトルクが最大となる電流位相を探索します。得られた電流位相を用いてモータの平均トルクおよびトルクリップルを評価します。

評価内容

ロータ形状3ケースにて計算した電流位相0~60(deg)の範囲で10(deg)ピッチでインダクタンスを評価しLd, Lq, Id, Iq, φの値を求めます。
インダクタンス評価結果から各ロータ形状についてトルク式にてトルクを求め、最大トルクを得られる電流位相を探索します。求めた電流位相にてモータのトルク解析を行い、平均トルクとトルクリップル率を求めます。図2-5に評価の流れを示します。

電流位相-トルクグラフ

トルク式より最大トルクを示す位相を求めます。
図2に電流位相-トルクグラフを示します。これより各ロータ形状において最大トルクを示す電流位相を求めます。ケース1~ケース3の最大トルクを示す電流位相を赤で示します。

平均トルクとリップル率

最大トルクを示した電流位相での平均トルクとトルクリップル率を図3に示します。
この値は図2のインダクタンスから求めた最大トルクを示した電流位相で計算されています。

トルク式とFEAで求めたトルク値の比較

図4にケース1の形状において各電流位相におけるトルク式で求めたトルク値と、FEAで求めた平均トルク値を比較したグラフを示します。
トルク式で求めたトルク値はインダクタンスを一定としているため、磁気飽和の影響を考慮したFEAの結果に比べ高い値となります。今回のモデルでは、トルクはFEAとトルク式から求めた値のいずれにおいても電流位相30(deg)で最大を示し、電流位相の値が合っていることが確認できます。

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