概要
チョッパインダクタのインピーダンス周波数特性を得るには電気等価回路計算が有効です。回路化の詳細度を上げるほど精度よく実現象を再現できます。インダクタが高周波領域で用いられる場合の共振現象も把握することができます。
ここでは、積層型のチョッパインダクタを例に、インピーダンスの周波数特性を得るためのモデル化について説明します。
解析結果
インピーダンス特性の解析結果を示します。
図1に等価回路およびFEAで得られたインピーダンスの大きさの比較を、図2に位相の比較を示します。
図1、図2より、等価回路で求めたインピーダンス特性が、共振現象も含めてFEAの結果を表現できていることが確認できます。今回の回路を用いた計算では共振点に差異がありますが、実現象をより詳細に回路化することでより真値に近い結果が得られると考えられます。
等価回路
等価回路の説明図を図3に示します。モデルの幾何形状や物理現象を一対一で等価回路化しています。等価回路はMATLAB/Simulinkを用いて計算しています。等価回路の回路定数はJMAG-Designerを用いてそれぞれ以下の通り取得しています。
巻線抵抗は表皮効果や近接効果により周波数依存性を持つため周波数応答解析を行います。モデル形状と場の対称性より、軸対称周波数応答解析が適用できます。得られた抵抗特性を図4に示します。
巻線インダクタンスは厳密には表皮効果や近接効果の影響を受けますがその効果は小さく無視できると仮定して単一の周波数応答解析の結果を使用します。ここでは1(MHz)での計算を行います。素線同士が互いに影響を与えるため、自己インダクタンスと相互インダクタンスを分離して求めます。モデル形状と場の対称性より、軸対称周波数応答解析が適用できます。得られたインダクタンス行列を表1に示します。回路上では相互インダクタンスを結合係数として表現します。
キャパシタンスは求めたい部品間に電位差を与えたときに生じる表面電荷量から計算できるため、静電界解析を行います。部品の位置関係に影響を受けるためフルモデルでの計算が必要です。また、コイルは本来ひとつなぎですが、ターン間のキャパシタンスを計算するために1ターンごとにリング形状にモデルを修正する必要があります。得られた静電容量を表2および表3に示します。

![[JAC313] 等価回路を用いたチョッパインダクタのインピーダンス特性計算](/jp/images/catalog/jp313-0.gif)








