[JAC049] 鋼板の高周波誘導加熱解析

サインイン するとデータがダウンロードできます
Remember me
サインイン

※ライセンス管理者に案内をしているライセンスIDとパスワード、もしくはユーザーIDをご用意ください。
※尚、JMAG WEB MEMBER(無料会員)向けのサービスとは異なります。ご注意ください。
JMAG WEBサイトの認証IDに関して

概要

鋼板の圧延工程には、製品の強度や性質を変えるために熱処理を行う工程があります。熱処理のひとつである高周波誘導加熱であれば、高周波電源を用いることで急速加熱することができますので、生産ラインでの装置を小型化することができます。また、電気設備なので作業環境がクリーンであり、高効率など多くのメリットがあります。一方で、加熱対象として長い鋼板は加熱コイルに順次送りながら、高速に加熱します。そのため、送り速度に応じた加熱量の選定と、必要な加熱量を満たす加熱コイルの配置、電流周波数や大きさの調整など検討すべき要素は少なくありません。
本事例では、順次流れていく十分に長い鋼板の加熱状態を再現することが求められます。また、高周波の変動磁場により生じる渦電流は鋼板の表面に偏り、温度上昇に伴い材料特性も大きく変わるため、詳細な現象を扱うためには有限要素法に基づく数値解析で発熱量を予測する必要があります。
ここでは、最適なコイル形状や通電条件(電源周波数、電流値)、送り速度などを求める際、数値解析モデルを作成し、昇温過程の解析をすることで、目的の加熱速度を満たすか否かを評価できることを示します。

渦電流損失密度分布

ワークの表面および断面の渦電流損失密度分布を図1に示します。コイルにより生じた磁界によってワークに渦電流が発生します。表皮効果により渦電流はワークの表面に分布します。

温度分布

ワークの温度分布を図2に示します。渦電流によってワークが発熱し、10(sec)時ではコイルを通過したワークが800(deg C)以上に加熱されていることが確認できます。また、ワークが0.1(m/s)で並進運動をすることにより、ワークがほぼ温度ムラなく加熱されていることが確認できます。熱の伝導により、ワーク内部まで加熱されていることも確認できます。

絞込み検索

  • カテゴリー 一覧