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岐阜大学　工学部　応用情報学科　教授　河瀬 順洋

概要

近年、電気機器の新規開発および詳細設計・性能評価を行う上で、その開発・設計期間の短縮などに対応するため、電磁現象の究明を効果的に推進できる高精度な電磁界解析技術が必須なものとなっている。
また、計算機および各種数値解析の発達により、計算機支援設計は従来からの試作・試行による実験的検討に代わり広く普及し、その有用性が広く認められている(1)(2)。
ここでは、三次元有限要素法の最近の動向および最新の各種アクチュエータの特性解析技術について述べる。実用解析例として、けい素鋼板中の渦電流による表皮効果を考慮した三次元有限要素法による埋込磁石構造回転機、表面磁石構造回転機およびかご形誘導電動機の損失特性の解析例ついて述べる。また、Y接続およびΔ揖読された埋込磁石構造回転機の誘起電圧の解析例、複雑な三次元形状を有するハイブリッド形ステッピングモータのトルク特性の解析例（8)について述べる。 さらに、残留応力による磁化特性の変化を考慮したクローポール形ステッピングモータのトルク特性の解析例（9）、三次元熱伝導解析との連成によるパイメタルのわん曲を考慮した直熱形遮断機の動作特性の解析例（1)、CADとのデータの連携による二次元有限要素解析モデルの作成手法の例(11)こついて示す。以上より、三次元有限要素法を用いた計算機支援設計の実用性を示す。